チェンマイの知り合い(021120)
タイに住んでいるとわかりますが、いたるところでブランドもののコピー商品が販売されています。
一般のタイ人は本物を購入するほどお金がないのでコピー商品を実際に使っています。
さて本来なら何万円もするものが、1000円ほどで購入できるとわかると今度
はコピー商品を日本人に販売しようと考える人がでてきます。
しかしこういう商売は実際にはなかなか上手く行かないのが現実です。
私の知り合いでチェンマイに住んでいる人がおり年齢はもうすぐ50歳になるのですが、最近は日本帰国を考えていると言っていました。
タイに来た頃は何千万円も持っていたのですが会社を作ろうとして会社作りを頼んだエージェントにだまされてしまい、あっというまにお金もなくなり現在残りの資金が500万円ほどです。
この資金では後10年間、年金が出るまでタイに住んでいる事はできません。
お金はなくなっているのに一緒に暮らしているタイ人が妊娠し、また自分自身もマリファナをやめられず仕事もなく毎日不安な日々を送っていました。
そんな彼がインターネットのサイトでコピーブランドを販売しようと考えました。
もちろん違法ですが、それしかできる事がなかったのでしょう、サイトに乗せたブランド品は飛ぶように売れました。
しかし突然サイトからメールがきて今後一切コピー商品を載せることを禁止されてしまい、儲かっていた日々があっけなく終わってしまいました。
それどころかコピー商品の在庫を抱えてしまっているので、さばけない場合は結果的にあまりもうからないという事になりました。
単純に儲けようとして単純にその仕事は終わってしまいました。
また小さなお店を持っていたのですが、毎月の赤字でこのお店も閉める事になりました。
日本を飛び出たときは何千万円と持っていたので、そのお金で会社を作り色々とやろうとしていたとの事です。
私が初めからの知り合いでしたらまず止めてたでしょう、タイ語も話せない、読めない、書けない、信頼できるタイ人もいない、これだけの条件がそろっている場合はこの国で会社を作ろうというのは自殺行為です。
しかしこのような人達が多いのが現状です。
日本に帰って10年間働いてからタイに戻ってくる。
それまでは妻に仕送りをするといっていましたが、1年間なら大丈夫ですが、10年間となるとやはり長いと思います。
力もなく、お金もない人は暮らしてはいけない国、また年をとるごとに住んでいる事が不安になる国、そういう国に今回の私の知り合いは負けてしまいました。
管理人から
いつも書いているので今更書くのもなんですが、タイで日本人が起業して成功する確率は5%程度でしょう。しかも大半が会社や店を作る前に消えてしまいます。持ってくるお金の多寡は問わず、多いなら多いなりに、少ないなら少ないなりに、しっかりとお金はなくなっていきます。もちろん成功した人もたくさんいます。が、もしも日本でさえうまくいかないのでしたらタイで成功する可能性はきわめて低いのが現実です。日本でも勝負できるようなフィールドを持ってない場合、まずタイでは失敗する、そういっても過言ではないでしょうね。