タイ系航空会社一考

 タイの航空会社といえば、誰もがナショナルフラッグであるタイ航空を思い出しますが、実はタイには大小七社もの航空会社があります。タイ国際航空(TG)、バンコクエアウェイズ(PG)、PBエアー(9Q)、エアーアンダマン(2Y)、プーケットエアー(VAP)、エンゼルエアー(8G)、オリエントタイエアー(OX)とあるわけですが、実際には運休中のものもあって、実態はつかみにくいです。そこで私の知ってる限りでちょっと書いてみました。


 タイ国際航空(TG)

 おそらくタイで一番世界的に有名な会社。実は親会社であるタイ航空を小会社であったタイ国際航空が吸収して、現在に至っている。成田、名古屋、関空、福岡に乗り入れている。料金はかなり高いが、サービスは好評。個人的には朝乗ったときに出てくる暖かいパンが好き。スターアライアンスに加盟してるけど、シンガポールエアーライン(SQ)があるので、いついなくなるかわからないらしい。とにかくライバルはSQだと思っている。確かに路線はほとんどかぶるが、ほぼどの分野でも負けてると思う…。そのSQに買収されそうになったが、何とかしのいでいる。最近経営悪化で、社長が「このままだとあと2〜3年でやばい」みたいなことを言っている。おかげで国内線をほぼ放棄することになった。国内線は乗ればわかるがいつもガラガラで、人気線以外はどうにもなってないのが実情。


 バンコクエアウェイ(PG)

 タイ第二の航空会社。タイで最初の民間航空会社でもある。サムイに飛行機で行くにはこれを使うしかないので、少し有名。このサムイ空港を作ったのがPGである。このサムイとバンコクを中心に、スコータイやシェムリアップ(アンコールワット)など基本的に観光地に就航してる。問題は料金の高さにある。もしも、バンコクサムイ間が、バンコクプーケット間程度の値段だったら、もう少し行こうという気が起きるのに…(でも最近TGが値上げしたから近づいたけどね)。観光用のため日本人スチュワーデスも多い。


 エアーアンダマン(2Y)

 このページ自体、エアーアンダマンに乗ったから書こうと思ったようなものなのです、実は。ここ2年くらいの間にできたプーケットの航空会社。元々はプーケットとクラビなどを結んでいたが、TGの路線リストラ計画に組み込まれて、いただきたくもないような路線ばかり共同運行させられる(推測)。が、これはある意味チャンスなので頑張ってほしい。この共同運行開始の日に私はたまたま2Yに乗ってしまった。本人はTGに乗るつもりでいたのだけど…。開始日と言うことで、いまだに空港の出発状況にも表示されてなかった。発券も手作業で、ものすごい手作り感。ナラティワートという町に行ったのだが、到着したときに式典が始まったのでびっくり。この日乗った飛行機は50人乗りのものだったが、17人乗りのものがメインだそうだ。行きは就航した日ということで満席だったが、帰りは10人だった…。大丈夫か?


 プーケットエアー(VAP)

 これまた最近できた会社。バンコクーハジャイ、プーケット、ラノーンを結んでいる。ちょっとだけ安い。飛行機もちゃんとジェット機なので、ちゃんとやる気さえ感じさせる。もちろんまだ乗ったことはおろか、見たこともない。何にも情報がないと言っても過言ではない。


 エンゼルエアー(8G)

 大阪周辺のタイフリークなら知ってるかもしれないですね、この会社。バンコク、プーケット、関空、香港、マカオを結ぶ路線を持っている。あまり歴史は長くないが、タイ第二のナショナルフラッグでもあった。NYのテロ以来もともと怪しい客足がいっそう遠のき、路線は次々と運休。2002年になってとうとう全便運休になってしまった。とにかく安かったが運休も多かった…。復活の見込みはあるのか?


 PBエアー(9Q)

 一応バンコクからクラビとロイエットに路線を持ってるらしい。が、正直言ってほぼ何もわからない。情報あり次第追記します。


オリエントタイエアー(OX)

 これまたこないだ空港であったような気がすると言ったレベルで、ほぼ情報がない。現在やってるのかさえわからない…。


 このようにタイにある航空会社ってのはかなりちゃちいモノばかりですが、こういう手作り感はなかなかよいかと思います。安全性については、落ちたという話を聞かないと言うこと以外わからないですが…。採算がとれなさそうなモノばかりなので、来年には何が残ってるか改めて検証したいです。