オーストラリアのタイ人

 極楽タイランドの読者であるまちさんは、現在オーストラリアにて留学中。実はオーストラリアは、タイ人の主要留学先でもあり、ここでタイ人と知り合う日本人の多いことをご存じでしょうか?極楽タイランドに送られてくるメールの中でも、このオーストラリアでタイ人とつきあっている日本人からのメール、結構多いんです。
 まちさんも現在タイ人の彼氏を持ち、日夜タイ人とのコミュニケーションに奮闘しているのですが、やはり「タイ人って???」と思うことが多いらしく、いくつか質問を受けたりしました。その後、彼氏や友達との間で出来た「タイらしい?こと」をメールでいくつか頂くに当たり、極楽タイランド内でも紹介出来たらなと思ったところ、まちさんから承諾を得ましたので、<タイ人学>に掲載させて頂きます。正直、タイ人はやはりタイ人だった…、と言う感想なのですが、一種の体験談としてお読み頂ければ幸いです。
 
 2003年10月27日


 カニのたたり!?(031027)

 オーストラリアは移民が多く、アジア人が経営するマーケット通りみたいなのか何箇所かあります。うちはヤツが料理してくれるのですが、月に何回かアジアンマーケットに買い物に行くんです。2人ともシーフードが好きでその日はカニを食べよう!!ということに。
 あるお店で生きたおいしそうなカニを見つけた私はすぐに「こいつだ!」と思ったのですが、ヤツはなんとなくうかない顔をしています。どうして?と聞くと料理するのが怖いとのこと。
 しかし私に押し切られて結局そのカニさんを買って食べることにしました。

 2人で南無阿弥陀仏をしておいしくかわいそうな蒸されたカニを頂きました。
 もちろんタイ風ソースで。
 うーん、うまーい!!

 数日後、料理中、不注意でヤツが火傷をしてしまいました。その後も2度も小さな火傷を。
 するとヤツ、
「だからいやだったんだよー(泣) 絶対にこうやって自分に戻ってくるから。もう生きているもの買って料理しない!!」

 偶然なのか本当に罰が当たったのか定かではありませんが、そういうことを28にもなって信じているというのはお化けとかを信じているタイ人独特なのかなー思いました。
 ヤツには悪いけれどちょっと笑ってしまいました。

 なんだかんだといろいろある我が家なのでした。


 お化けの話 1(031027)

 タイのレンタルビデオを見ていた時の話。
 うちの2人のタイ人(ヤツ&B)がある番組のお化け特集を見ていたんです。私も多少見ていたのですが、途中で退散。その後ヤツも部屋に戻ってきました。
 少ししてからキッチンに飲み物を取りに行くとBはもうビデオを見るのをやめて部屋にいた。ヤツに「もうビデオおわったの?」
と聞くと
「いや、終わっていないんだけど、俺が部屋戻るって言ったら一人で見られないからやめるって言ってた」
とのこと。

 数日後、ヤツはそのビデオの続きが見たいらしく私を誘う。私はすることがあるのでだめというと
「そしたら見れないじゃん!!ひとりじゃ怖いし!!」

 2人ともハタチをとっくに過ぎたいい大人なのになんだかな〜。


 お化けの話 2(031126)

 1ヶ月前2人で車を借りて旅行に行ったんです、2泊3日で。1日目のホテルは安い割にはかなりいいお部屋で私は満足してました。しかし、食事をして散々飲んで部屋に戻るとヤツが一言
「この部屋なんかいる」
なにかがいる気配を感じるらしい。ヤツはいつもお守りに持ち歩いているトラのお守りを手にちょっとしたお祈りをしてベッドサイドに置き、私には
「今晩は、くっついて寝てくれない?」
とさんざん頼み込む。ちょっとでも離れると怒られるのです。
 お化けがいるなんていわれた私はちょっとビビってなかなか寝られなかったのに、しばらくするとヤツはイビキかいて寝始めるし・・・

 そのくせ、次の日の朝、「いやー、昨日はなかなか寝られなかった」 などと言う。
 その日のホテルのほうが私にとっては怖かったのですが、私などまったく気にせず大の字になってヤツは寝てました。

 旅行から帰ってきたヤツはみんなにさんざん自慢(?)していました。


 ケンカもお化けが解決(031126)

 彼と大ゲンカをした後のお話。

 大ゲンカ以来、ヤツはリビングのソファーベッドで寝ていたのですが、今朝起きてみるとちゃっかり私の隣でイビキかいてる。「ちっ 何だよ」と思いながらそのまま寝かせておいたのです。
 目覚めた憎き敵が「昨日お化けをみた!!」と言うのです。
 実は家にはお化けがすんでいるんです。現に私も誰もうちにいないのに足音聞いたり妙な音を聞いたりしているんですけど、ケンカ修復のためヤツが大げさにいっているんだろうなくらいにしか思っていませんでした。
 しかし、妙に説明するし、マジびびってる。おまけに今週末 お寺に行こうとまで言う。
 お寺まで出されては仕方ない。今回はお化けに免じて許してやると、バトルは終結したのであった。


 さらにお化けの話(031126)

 この前、家のケンカの話になってお化けがケンカ解消したという話をその子にしたら彼女も
「そうだよね。タイ人ってすごくそういうのを信じているよね」
と。その子はオーストラリアに住んでいるのですが、以前中国に語学留学していたんですね。
 そのときの友達の話をしてくれました。
 タイ人の女の子なのですが、いつも、鉄でできた矢を持っているらしいのです。それも30cmくらいの。遊びに行くときも(クラブにさえ!!)かばんに入れて持ち歩くくらい彼女にとっては大切なものらしく、友達が、どうして持ち歩くの?と聞いたそうです。すると、彼女、
「お化けが出たらこれでやっつけることができる!!」 
とのこと

 その彼女がタイに帰るとき、彼女はそれを飛行機に持ち込もうとしたらしい。
 持っていなきゃ怖くて飛行機に乗れないとのこともちろんセキュリティーでひっかかってしまって、飛行機には乗れませんでした(そりゃそうでしょ)
 で、どうしたかっていうと、彼氏にタイまでなだめられながら帰ったそうです。
 想像できるだけに大笑いしてしまいました。


 実はあまり気を使わないタイ人 (031222) 

 ご存知の通り、うちはタイ人が大部分を占めているのですが、彼らの友達の一人のこと。
 私にはもう理解できないくらいの人物。家はレストランか!!っていいたくなるほど必ず食事時に来るんですよ。日本人としてはなるべくそういう時間を避けるとか、来るときは自分で食事持ってくるなりするじゃないですか。まったくなし。ありがとうも聞いたこともない。
 食べた食器も置きっぱなし。おまけにソファーで横になって寝るわ、勝手に国際電話するわで、理解不可能。
 前に一言「電話使うときは声かけて」といったら、「テレフォンカード使ってるから」とのこと。というか、一言人の家のもの遣うときは声かけないかー? とまあ、こんな感じなんですよ。はあ〜

 それと、タイはどうか分かりませんが、オーストラリアもゴミは分別なのです。で、うちは住人が多いので生ゴミ&可燃物入れが
 毎週いっぱいになるんです。で、よく見ると、プラスチックのタッパーやら缶やらもそっちに捨てちゃっているんですね。それについて、何度か説明したんです。「かさばってすぐにいっぱいになるからゴミは分けて捨ててね」と。次の日はちゃーんと生ゴミ入れに缶とか捨てられているんです・・・・・。みんな大人なので何度も言うのも何かと思い、私がゴミ分けているんですけどね。はあ〜

 そんなもんなんですかね? タイ人って。友達でいるにはすごくいい連中なんですが、一緒に生活するとなると。
 私はそんなに神経質なほうではないんですけど、たまにおいおいってことがありますね。


 プチタイランド状態の我が家 (031222)

 前に、パーティーで日本人でタイ人のだんなさんがいる方と知り合ったのですが、彼女と意見が合致したのは「相手を気にしない」ということ。やはり自国の言葉で話したほうが楽しいのは分かりますが、奥さん、彼女がほかの国の人間であるということを知っていても、タイ語で会話。その奥さんと「日本人だったら気を使って英語で話すよねー」と話していたのですが。 最近は、通訳させるようにしているか、そういう場所にはあまり行かないようにしてますね。
 あとはやはり感覚の違いですかね。最近は考えないようにしてますが。

 やきもち(扱い方)が結婚したら変わるというのは分かるような気がします。昔付き合い初めの頃は彼の家にいって彼が食事を作ってくれるとき「いいよ、手伝わなくても」 とか 「can you cut ~, please(ここ大事)」
という感じだったのが、今は
「Yo, crush it!!」 とか 「wash the dishes!!」
もう命令調。 で、この前みんなで飲んでいたときそんな話をしたんですよ。昔とぜんぜん違う〜って。そしたら
「知ってる?タイではね、こういう話があるんだ。付き合い始めの頃、彼女に犬がほえたら彼氏がその犬を怒るんだよ。『彼女を吠えるんじゃない!!』
で1年後、彼女がまた犬にほえられた時、彼氏が犬じゃなく彼女に
『のんびり歩いてるから吠えられるんだ!!』 といって怒ったって話。そんなもんだって、あはははは」
だって。まあ、日本でも釣った魚になんとやら・・・という言い回しがありますからね。 
 で、Yoというのは私のこと。ちゃんと名前があるのに。。。今ではただのYo・・・・・


 微笑の国タイランド (031222)

 ところで、最近私は微笑みの国タイランドというのに疑問を持つようになりました。
 まあ、タイ人の友達からいろいろ話を聞いて、とか実際にあったことからなのですが、タイ人はかなり感情の起伏が激しいなというのが私の感じるタイ人です。
 おまけに結構ケンカっぱやい。何が微笑みじゃ〜。
 それを痛感したのが飲みに行ったとき。

 Cityにあるタイ人御用達の飲み屋さんがあるんですね。タイ人うじゃうじゃ、タイPOPかかりまくりのお店なのですが、ふとお店の入り口に張ってあるタイ語の張り紙を発見。で何が書いてあるか聞いてみたのです。すると
「ケンカしたら出入り禁止 6ヶ月」
 こっちに来て酒飲みの私はよく飲みにいくのですが、そんな張り紙がはってあるお店なんか見たことありません!!
 お店が張り紙を張るってことは相当あったんでしょうね、ケンカが。
 でも分かるな〜 ヤツとかヤツの友達なんかと飲んでて何度もケンカになりそうな雰囲気になったことあるし。
 ヤツのバイト先の人と彼が話してて、後で何を話していたのか聞くと、
「その人の彼女にちょっかい出してくる人がいるからケンカしようかどうしようか話してた・・・・」
 ケンカっぱやいわ 宵越しの金は持たないわで、おまえらは 江戸っ子か!!というのが私の感想です。


 占い (040108)

 (管理人が占いで結婚するという話を聞いて)
 占いで結婚ですか?うちのB君は婚約者がいて、そんな話していましたね。そんで、お金を持っていかなきゃいけないんだけど、お金がな〜い!!とぼやいていました。
 まあ、その結婚も今やどうなることやらという感じなんですがね。
 占いで結婚決めるというのも、タイらしいですが、日本人はそういうもんじゃないだろーと感じるでしょうね。
 そうそう、占いといえば、ヤツが話してくれた話なのですが、まだ彼がオーストラリアに来るなど微塵にも思っていなかった頃、占いに行ったそうです。その時、その占い師さんが、「海外で運命的な出会いがある」みたいなことを言われたそうです。当時の彼にとっては、海外に行くなんてまったく考えていなかったことなので、信じられなかったそうですが、実際にこっちで私にあってびっくりしたと言ってました。
 まあ、ヤツはたまにとんでもないうそつくので、ただ単に喜ばせようとしただけなのかもしれませんね。というか、タイ人は、女の子の興味引くためにたまにすごいうそついたりするからなー。(これはヤツ以外に何度か経験した個人的な意見なので。) 
 何度本気にしたことか...... そんな自分がちょっと情けない。。。


 お祓い (040108) 

 お化け話の続きが突如発生しました。
 今朝、ヤツが急に、「明日お寺に行ってお坊さんに会ってくる」と言い出しました。理由を聞くと、どうやらこの前のお化けの件でうちに来てお祈りをしてもらいたいらしい。実は、私も物音を聞いたり、住人でちょっと霊感のある子もお化けについては少しは感じているのですが、まさかお払いとは・・・・きました、きました、この展開。その時点でかなり私の中では盛り上がっていました。
 
 で、予定通り、お坊さんが家に来てくださいました。かなり楽しい(というか興味深い)儀式でしたよ。まず、朝からお坊さんに差し上げる食事の準備。来てくれた人たちの分も作らなくてはいけないので、量が半端じゃない。ご飯なんか、10合近く炊いたんじゃないかな?とにかく、タイ人の友達も朝から手伝いに来てくれました。

 で10時くらいに彼がお坊さんを迎えに行き、観音様やら、いろいろ道具をお寺から持ってきました。まず、お坊さんと一緒に家の前に行き、お線香を立ててお祈り(おー、かなり楽しい) リビングに戻り、本格的なお祈りをしてもらいました。お坊さんが大きなうちわみたいなのを顔の前に立てて、お祈り。私たちも時々お経を唱えなくてはならなかったのですが、私なんか当然できるわけがない。しかーし、さすがタイ人、ヤツはすらすら口から出てくる!! ヘタレな彼氏をちょっと見直したのであります。そのお経の後、お坊さん2人が、毛糸のようなものを手にかけてまたお経。その時に、お坊さんが持ってきた器にろうそくの蝋をたらす。ここまではうちの住人のみ。
 ここで、お食事の儀式。これはうちに来てくれた人も含めての普段どおりのもの。一緒にお経を唱えてお坊さんにお食事を差し上げる。そのお食事の後、お坊さんが、またお経を唱え、その最中に、大きな茶せんみたいなので、みんなにお水をふりかけてくれました。ただ、そんなのを知らない私はびっくり。いわゆる聖水なので、ありがたいらしいです。で、その後、お坊さんが、そのお水を、家中にかけてくれました。残りのお水は部屋の高いところにおいておけとのこと。それから、お坊さんが、短い紐をもって住人それぞれに短いお経を唱えてくれて、その紐をお守りとして手首に巻いてくれました。以上終了。

 この後お坊さんを送っていき、みんなで食事会。始まったのが1時。終わったのがなんと朝の6時。。。。昼間から飲み会。人が来たり帰ったりで、大変。一応、ヤツがホスト役なので、当然私もお客さんに気を使わなければならないわけで。この日のピーク時には22人もの人がいました。タイスタイルで、ござをしいてみんなでわいわい。おかしかったのが、タイ人の仲のいい女の子が「ちょっと来て」と言う。どこに行くのかと思ったらトイレだった。内緒の話でもあるのかなと思って一緒にトイレに入っていくと、「お化けが怖いからここにいて」。彼女トイレに行きたかったらしいが、一人じゃ怖かったのです。おいおい、いくらなんでもトイレの中までついてきてとは。本当に怖がりですね。

 なんだかんだと、いろいろ貴重な経験ができた1日でした。ちなみにその除霊用の儀式はタイ人でも初めてというものだったので、ありがたかったです。
 お坊さんに会っているときや、お経をすらすら唱えている姿を見ると、やはりタイ人だな〜と改めて思いました。