6月1日

 最近激しい雨が続いている。雨季なんだけど、普通はこんなには降り続かない。
 多分台風が来ているのだと思うが、おかげでほとんど外にでられない。
 買い物にも行けないので、食料は乏しくなってくるし、洗濯物も乾かない。
 することもないので、ネットを見たりテレビを見たりしているしかないが、今日は大雨とともに停電になった・・・。
 プーケットの電気システムがどうなっているのかは、よく知らないがとにかくすぐ停電する。
 とくに雨季は、突然の突風とともに激しい雨が降ってくることが多く、そうするとなぜか電気の供給が不安定になる。
 ちょっとパソコン使ってるとやばいか?と思って、テレビを見ていたら雨がいっそう激しくなり、放送が途切れた・・・。
 そう、プーケットの雨は、衛星放送の受信さえ遮ってしまうほどの勢いなのである。日本と同じような円形の受信機がベランダに取り付けられているのだが、雨がすごすぎて受信不能になるらしい。

 こうなると、もう雨を見つめているぐらいしか、することもない。
 ぼんやりと眺めていると、視界にばたばたと飛ぶ虫の大群がっ!!
 まだ昼間だというのに、例のまお虫が激しい雨の中飛び交っていた。
 こんな時に、外に出たら最悪〜と思って、家の中でぬくぬくと観察していると、次第に鳥が飛びはじめ、なんかえらい騒ぎになってきた。
 虫がたくさん飛んでいるので、鳥がえさを求めて活動しはじめたらしい。
 鳥と虫が入り乱れて飛び交う光景は、壮観でしばし見とれてしまった。

 管理人から
 これを読んだ読者、いったいみいさんとはどんなところに住んでいるのか?と思ってしまうに違いない。食料が乏しくなってきたとか、家から出られないとか、普通の生活をしているとは思えないはずだ。が、そんなみいさんの家はプーケット一人の多いビーチ、パトンビーチのすぐ近くなのだ。そんな自然と共存しているみいさんを、皆さんも応援してやってください。


 6月2日

 LOTUSに買い物に行くと、大抵2Fのフードコートで食事も済ませてしまう。
 いろんな種類の店があるにはあるのだが、味はどこもいまいち、大しておいしくない割に、外の店より若干割高であまり好きではない。
 今日も代わり映えしないなーと思いながら、あるおかず屋でおかずとごはんを頼んだ。
 なんきんの煮炒めと鶏肉のクラパオ炒め。
 そしてイカでも食べるかと頼んだ1品が、なんとも最高においしかった。
 例えるならイタリアン風とでもいうか、絶妙の味付けである。
 イカと玉ねぎしか入っていないのに、とても深い味わいに、たまにはこんな大当たりもあるんだぁとうれしかった。
 問題は、今度また同じメニューにいつありつけるかということであるが。
 リクエストでもしたいぐらい気に入ってしまった。

 作り方は至って簡単(なはず)。イカと玉ねぎを油でいためる。
 黒コショウと鷹の爪で味付け、だがその加減がよくわからない・・・。
 辛いんだが、後を引くおいしさで、こんなにおいしいタイ料理を食べたのは久しぶりだった。
 しかし、こんなに何年もタイに住んでいて、初めて食べる料理がまだあったというのにも、新鮮な驚きを感じたのだった。

 管理人から
 タイに遊びに来るお客様をタイ料理に連れて行く。するとたいてい「任せます」と言われる。タイ料理があまり好きではない人であれば、管理人のチョイスはあまり間違いがない。が、好きな人には自分で選んでいただきたい。なぜなら管理人はタイ料理が苦手だからである。辛いもの、香草、ココナッツ、ダメなモノだらけなのだ…。おかげでまろやかなタイ料理には詳しくなったのだけど…。


 6月3日

 タイにはいろんな商売があるが、洗濯屋さんというのもわりとポピュラーなお仕事である。
 普通の住宅街にも、数軒おきぐらいあって、旅行者だけでなく、一般のタイ人もよく利用する。
 主婦が面倒だから利用することもあれば、共働きで忙しいからという人も多いようだ。なにしろ暑くて洗濯ものはたまり放題だし、タイではいちいちなんでもかんでもアイロンをかけるのでかなり大変な家事なのだろうと思う。
 ついつい外注するほうを選んでしまっても不思議ではない。

 こんな状況なので、コインランドリーというものをいままでついぞ見かけたことがなかったのでが、先日近所にオープンしているのを発見した。
 もしかして、白人経営なのかもしれない。珍しさも手伝ってか、結構繁盛していた。
 店に頼むより時間的に早そうだし、タイ人と違って別にTシャツにまでアイロンをかけてもらわなくてもいいので、洗濯が乾かない今の時期乾燥機だけでも利用価値はありそうだ。
 なんとなく、アイロンがけ専門スタッフとかが、待機してそうな予感もして、ちょっと楽しみだったりする。

 管理人から
 タイ人がすぐに考えつく商売と言えば、料理屋、美容院、洗濯屋である。どれもこれも日本の比ではないほどにお手軽に始め、その数は膨大である。どこを向いても洗濯屋があるこのタイで、コインランドリーは数年前からバンコクで見かけるようになった。が、一部を除いてあまり流行っているとは言えないようだ。洗濯屋に任せた方が楽だし、下手すると安いのだから…。


 6月5日

 私がタイで出産したというと「大丈夫でしたか?よく(こんなところで)思い切りましたね」というような反応が、お客さんから返ってくる。
 しかし、タイの病院はなかなか侮れないのである。
 私も最初は不安があったのだが、ここは「お金さえだせばある程度の快適な暮らしが出来る国」である。
 友達に紹介された病院は日本人スタッフもいて、私の田舎の産婦人科や総合病院より設備も良さそうであった。
 しかも、かかってみると先生の優しい事。「今日は、超音波でお腹を見たいんだけど、先週も見たから今回はお金はいいよ。私が見たくて見るんだから」とまけてくれる・・・。
 これがけっこう高いのでうれしいが、いいのか個人病院じゃないのに。
 また、たくさん患者がいるだろうにきちんと把握しているだけでなく、自分の携帯電話の番号まで教えてくれ「時間外でも調子が急に悪くなったりしたら、遠慮しないで電話してきなさい」といってくれた。
 日本だったらナンパ?と思うが、とにかく、仕事熱心な先生だったので非常に心強かった。

 先生も良かったのだろうが、経過も良く異国での大仕事も割合あっさりと済んでしまい、その後もその病院に通っているが、風邪を押してでも診察されている彼を見ると「患者にうつるって」と思いながらもタイ人にしては、責任感のある立派な人だと思う。
 医療の充実は、この南の島の意外な一面でもある。

 管理人から
 タイの大病院の設備とサービスは侮れない、と言うか日本もビックリであることもある。特にバンコク・プーケットなどは日本語通訳もいたりするからほとんど困ることはない。かくいう管理人は旅行保険を使ってバンコクで2度ほど入院したことがある。一度目は網膜剥離、二度目はヘルニアである。両者とも手術後死ぬほど痛く、悶絶しているところ通訳の人達がお見舞いを持ってきてくれたことを覚えている。お金さえあればいい医療が受けられる、タイはそんな国である。


 6月7日

 この前お客さんを迎えに空港に向かっていた時、幹線道路で前を走っていた車3台が同時に追い越しをかけた。
 その前の2台が異常に遅かったかららしいのだが、2台の車を3台が追い抜いていく。
 一瞬何が起こったか理解できなかった・・・。案の定、無謀な追い越しで前の方で団子状態になってしまい、右折のために止まっている車にぶつかりそうになっていて、危機一髪!危うく家の車にまでとばっちりがくるところだった。
 私はタイに来てからは、運転手付きの車にしか乗ったことがない。
 そうはいっても、その運転手はだんなだったりするわけだが、自分で車が運転できればと思っても、いざこんな光景を目の当たりにすると恐怖が先にたち、運転したいという気が萎えてしまう。

 とにかく、何が起こるかわからないので横に乗っているだけでも「きゃー」と叫んでしまうことすらある。
 左から側道を追い抜いていく車あれば、追い越しかけると速度をあげる車あり。
 事故が起こっても「自分は悪くない」の一点張り。反省はない。
 すきあらば割り込み、なくても強引に割り込んでくる。

 
そうやって先に行ったところで、信号にひっかかってたりして笑える。
 たかが、車の運転に何故そこまで熱くなるのか?抜いた抜かれたって、レースやってるんじゃないんだから・・・。

 管理人から
 管理人はタイで自分で運転している。逆に人の運転だと怖い。極楽タイランド発行のメルマガ「タイで働く日本人」でも今週の話題はタイの運転手だった。ある意味同情してしまうような運転手の話だったが、その運転手に命を預ける立場になるとこれはもう寝てなどいられない世界になってしまう。だって、みいさんが書いているような運転はタイでは当たり前のことなのだから…。


 6月9日

 今この原稿は、フロッピーに入れてインターネットカフェで送っている。
 普段利用しないので、勝手が分からずやたら時間と料金だけがかさんでしまい情けない。
 早く電話線が開通すれば、壊れたノートブックは仕方ないとしてもこの古びたデスクトップで、送受信がとりあえずはできるものを。
 で、プーケットのネット事情はというと、日本語の使えるカフェはさすがにあちこちにあるのだが、やたらに遅いところが多い。
 私が知らないだけなのか、何軒かまわってみたが、もうホットメールの画面を日本語にするだけで、数分かかるようなところがある・・・。
 動いてない?と思ってリロートなんてしようものなら、また最初から始まり嫌がらせか?と思うぐらいゆっくりゆっくり画面が見えてくる。
 タイの遅いパソコンに慣れている私でさえ、暴れそうになるほど遅いのだから、日本のつなぎっぱなし、なんかの利用者だとどうなることか。

 しかもすぐ固まるし・・・。メールひとつ送るにも一苦労どころかふた苦労もみ苦労もかかり、激しく消耗する。
 1分2バーツとかの加算方式であるから、わざと遅い回線を使っているんじゃ?と疑いたくもなるが、大抵の店のお姉ちゃんはパソコンの使い方すらよくわかっておらず、動かない画面を見てよけいなところを押し、さらに余計な時間を稼いでくれたりする。
 ぼーっとしていればしているほど、儲かるおそるべし商法である。

 管理人から
 すいません、管理人がぼけていて、この日記を送るのを忘れておりました。おかげで時系列的に並んでおりません。ところで、この日記を読んでいただくと分かるのだが、みいさんは少し前までこのように非常に苦労をして日記を管理人の送ってきていた。そしてそのネットカフェから管理人に電話までして。「設定がいまいち分からなくて〜」「それはこうすれば?」。。。そうなのだ、これほど苦労してでも皆さんにメルマガを送ろうとするみいさんの意気込みを管理人は伝えずにはいられないのだ。


 6月11日

 プーケットはその昔、スズの採掘で栄えた。当時の中国ポルトガル様式と呼ばれる建物が、今もプーケットタウンを中心に残っている。
 街の中心には、長屋風の建物もあるが、少し外れると緑ゆたかな芝生の庭が門から続き、その奥に立派な洋館が木々の間からのぞいている、
 なんてものまであり、そんなお屋敷を見てはため息をついてしまう。
 重厚な造りの風雨に耐えてきたであろう建物は、揺るぎ無い歴史を物語り、どんな人が住んでいる(いた)のだろうと、思いを馳せてしまうのである。

 そんな1軒が、今売りに出ている。それは私が前々から、目をつけていた洋館であった。広大な敷地の中にひっそりと佇むそのお屋敷からは、人の出入りもあまりないようで、ただ建物の存在感だけがとても強く感じられ、通りかかるたびに見入らずにはいられなかった。
 代が替わったのだろうか、維持費がかさむのか、「売家または貸家」の看板を見て私の心は激しく揺れた。
 全財産を投げ売っても絶対買えないが、値段だけでも聞いてみたい。
 日本人なんだから、相手もお金を持ってると思って教えてくれるかも。
 せめて内装だけでも見たい!などと、だんなにしつこく迫ってみたが「高いよ。あなた、お金ないでしょ」でかたずけられた。
 「そんなに欲しかったら、又今度、宝くじ当たったら買ってあげるから」といわれたが、それって、いつだよ〜!!

 管理人から
 プーケットは元々観光地として発展する前から結構栄えていた土地でした。それはみいさんが書いているように錫の産地だったからです。今でもプーケットのおみやげに錫製品がたくさんあるので気づいた方もいると思います。ところで、その高くて買えないすてきな洋館、タイの宝くじが当たったくらいで買えるのですか???1等でも300万バーツなのに…。ちなみにその家ホントにいくらなんだろうか、興味津々である。


 6月13日

 タイのしつけは厳しい。体罰が肯定されているのでよけいである。
 公立の学校では、整列する時先生がむちのようなものさしのようなものを持っていて、並ばない子の足をびしっとやったりする。
 当然子供は萎縮する、犬じゃないんだからと思うが、タイ人にとっては子供は動物と同じでたたかないと覚えないものなのだそうだ。
 そんな教育にもかかわらず、大人になるとみんな秩序はないし、人のいう事は聞かない。自分より権力のありそうな人のいうことにだけ従うという人の顔色ばかりうかがうような大人に成長している気がする。

 そんな学校の中でもまだましだといわれているところに、家の子は通っているが、同じ学校に通う日本人のお母さんに衝撃の事実を聞いた。
 ある小学生の男の子がふざけていたら、先生の怒りを買い口をガムテープでふさがれた挙げ句、気分が悪くなってもどしてしまったのに、そのまま放置されたという・・・。
 それって、もういじめなんじゃ?
 また、通り掛かりにあるクラスを見たら、全員が輪になっていて先生が一人の女の子をしかっていたのだが、そのこの体操服をみんなの前で脱ぐように強要していたという・・・。
 いくら幼稚園とはいえ、恥ずかしかっただろうに。
 これでも校長先生自ら「うちでは、体罰はしません」と名言している学校である。
 他のところの体罰は・・・考えるだけでおそろしい。

 
管理人から
 タイでは先生ってのは尊敬される職業でなりたがる人も多いと聞いていたが、なんすかこれ??思いっきりきついイジメですよ。ガムテープで口をふさいでその後に戻しているのに、放置ですか??一歩間違えたら死んでしまうような、そんなきつい仕置きですね。で、これでましな学校だとすると普通の学校には自分の子供は入れられん、と本気で思ってしまいますね。


 6月14日

 警察に行く用事があって、行ったらやはり延々と待たされた。タイの役所系は大概横柄な態度で「やってやってる」という感じなのであきらめてひたすらぼーっと待っていた。
 タイの警官の制服は、体にぴったりボディコンである。採寸してんのかなぁ?などと考えつつ眺めていた。多少太ってる人はいても、背が低い人はいないので、身長規制があるのかもしれない。

 そんな中、突然ちょっと雰囲気のちがう人達が出てきた。
 彼らも制服を着ているが、それは黒のスウェットのようなセーターに黒のワークパンツ、おそろいのサングラスをして決めながらも、黒の毛糸のスキー帽を被っているところが、なんかかわいい。
 一応セーターには、POLICEのロゴが入っていて、警官である事は間違いないのだが、かなりラフな格好である。そして、乗ってるバイクもなぜかマウンテン仕様。見るからに、強そうな感じ。
 さらに観察していると、奥から手に手にショットガンを持ってきた。
 後で聞いたら、この一団はやはり特殊部隊の人たちだった。
 「ビンラディンなどが攻めてきたら、出動する」そうだ。軍隊もあるが微妙に管轄が違うらしい。
 まぁ、めったにだれも攻め込んでこないので普段はトレーニングしているだけだという。
 「かっこいいでしょ。映画の、みたいな人だよ」と教えてもらった。
 ほんとにそうだったけど、何でタイ人って格好から入るんだろうか?

 
管理人から
 相変わらず毛糸のかぶり物が好きなプーケット人だなあ。が、セーターといい帽子といい、いったいこれからどこに戦いに行くのだろう。タイの軍隊は装備だけはこのあたりではいいけど、実践ではかなり弱い。軍隊が弱いと言うことは、警察もさして強くなさそうである。というよりも、普段の行いを見ていたら、確実に弱そうなのであるが…。ホントに市民が守れるのだろうか…。


 6月18日

 夜中に大雨があって、思わず目が覚めた。雨季になってから、あんまり本格的には降っていなかったからか、どしゃぶりで雷まで響き渡り寝付けない。
 それなのに、タイ人のだんな様はすやすやお眠りになっていて、感心する。
 そういえば、前にうちの裏に建設作業員の小屋があって、鶏を大量に飼ってくれていたので、朝方4時半ぐらいにあまりのうるささに目がさめたきり眠れなくなった時期があった。
 かなり真剣にむかついて焼き鳥にしてやろうかといつも思っていた。
 うちは坂になっているので、寝室の頭のとこら辺に鳥小屋があたりコケコッコーという声だけでなく、ココココとずっと鳴いている。
 1羽ならまだしも何羽もいたので、1羽が起きるとみんな起きてしまい大合唱となるのだ。

 あのときもあれほどの騒音にもかかわらず、安眠していて、私が文句を言っても「ずっと、住んでる人たちじゃないから」ととりあってくれなかった。
 だんなの性格からして、自分が不快な事はすぐに機嫌が悪くなるので、全く何も感じてなかったと思われる。

 
騒音には、慣れが肝心なのだろうか。普通の住宅地で育った私は近所のピアノの音ぐらいしか、聞きなれていなかったので、延々と続く訳のわからない音には弱い。
 静かな山奥に広い土地を買い占めて住みたいものだ。

 管理人から
 ダンナさんが騒音に強いという話、管理人がふと思ったのは、自然的な音には強いのではないかと言うこと。雨の音も、鶏の鳴き声も、全部自然な音じゃないですか。これが隣で人が歌っているとか、工事の音とか、車の音だったりすると結果は違ってくるような気がするんですよね。ところでみいさん、最後のオチ笑いました…。


 6月19日

 我家のお金の隠し場所は頻繁に変わる。あんまり変わりすぎて、隠した本人でさえ、どこにあるのかわからなくなってしまう事も良くある。
 それはなぜか?答えはだんな対策に尽きる。
 何しろ財布に入っているお金は、残らず使おうとするのでいつも必要最低限しか入れず後は、別のところに隠す。しかし、恐ろしい事にいつのまにか見つけ出され、またしてもお金は減っている・・・。
 朝起きてから、だんなが出て行くまで全く目を離してないと思っても出ていった後ふと財布を見ると、昨日の晩に合わせたはずのお金が減っている。
 その鮮やかさは、手品を見ているようでぽかーんとしてしまうが、感心ばかりもしていられない。あればあっただけ、無くなれば貯金をおろしてでも使うのだから、どんなに私が節約してもお金は減っていく一方である。

 夫婦間であまりお金の事を厳しく言うのもと、我慢していたが小遣いを渡しているのに、あっという間に遣ってしまっては勝手にとっていくの繰り返しでは、困るのだ。
 幼稚園の学費とかをおろしてきて置いておくとすかさず使われていたりして、いざという時に足りなかったりと問題が起きるので、「今ない」といいつつ隠しておく様になった。が、敵もさる者こちらの隙を突いてかっさらっていく。
 トイレに行った瞬間とか、コンタクトレンズを入れている間とかがどうも狙われているようだ。油断も隙も無いとはまさにこのこと。
 我家の家計を守るため、常に新たな隠し場所を探さねばならない私であった。

 管理人から
 ダンナのへそくりを嫁さんがこっそり見つけるという話はよく聞くが、逆の展開はあまり聞かない。そのいたちごっこ、やっている本人は深刻な問題なのに、見ている我々はなんかホノボノとしていて笑ってしまうのがみいさんのお話っぽい。ところで、なんでみいさんは金庫を買わないのだろうか?もしかして、金庫の鍵をねらわれる?それとも金庫の暗証番号をみいさんが忘れちゃうから??


 6月21日

 本屋に「蟻とキリギリス」の童話絵本があった。
 タイでもこの手の童話はわりと広く紹介されているらしい。
 さて、このお話はタイ人には、ぴったりの教訓であるように思うのだが当のタイ人はなんとも感じないのだろうか?
 私が思うに物事の捕らえかたが、ずれているようで「これがこうだったら」とか「こうだからこう」とか、当てはめて考える事ができないらしい。
 ここから、大切な事を学ぶんだ!と思っても(思ってるかも定かではないが)自分とは違う、とかここまでひどくない、とか適当に理由をつけてうやむやにしてしまう傾向があるのではないか。

 本当に反省とか、後悔とかをしているのであれば、もう少し進歩というものがあってもいいと思う。私が知る限り、タイ人というのはやたらとあきらめだけは早い、何かにつけて「しょうがない」とか言い訳は上等だが、結局改めようとはしないので同じ間違いを繰り返す。
 それでも、何とかなってしまうお国柄といえばそれまでだが、やはりせっかくのいいお話が外国語からタイ語に翻訳されているのだから、その意義をつかみとって欲しいと思うのだった。

 管理人から

 「アリとキリギリス」日本人をアリに見立てる例えが多いように、日本人にはなじみが深い童話であるが、日本人から見るとその対称であるキリギリスに相当するのがタイ人ではないかと思っている人も多い。話の中ではこつこつやるアリが最後は笑うような感じだったと思うのだが、タイ人に言わせれば「タイには冬がないから」で終わってしまうのだろう。タイに冬があれば…、タイ人も少しは先々を考えてくれるのかもしれない…。  


 6月23日

 だんながとてもうれしそうに宝くじを見せに来た。今回は気合をいれて買ったので、当たると600万バーツ(1600万円ぐらい?)だとか。
 またいつの間に、金欠だとかいいながらも、密かにその分のお金だけは残してあったらしい。
 「当たったらあなたに何でも買ってあげる」と殊勝なことをいったと思ったら「私も車買っていい?」ときた。
 まあ、車でも土地でも何でも買えばいいけど、宝くじというものはお金持ちが当たるものだと私は思っている。お金はある人のところにより集まるようになっているのだ。
 その証拠に近所のおじさんで、良く当たっている人はみんなお金に不自由していない人ばかり。買う枚数も多いだろうし、金額のかけかたも半端じゃないようだ。
 もちろん、運の良い人はいると思うし、確率的には同じなんだろうがどう考えてもだんながそんな強運のもちぬしとは思えない・・・。

 彼は微妙に近い数字を選ぶ才にたけているようで、いつも「また1番違いだった」とかいって残念がっている。しかし、良く見ると384が334だったり922が422だったりで、全然違う!!
 何百番もはずれてるやん、と突っ込みたいところを「惜しかったね。今度は頑張ってね」と励ますとすごく調子づいてはりきっている。
 今まで何十回彼のいう「一番違い」を体験させてもらったか。
 運試しなんかたまにでいいから、その分残しておいてくれ〜。

 管理人から
 タイには表と闇の宝くじがある。表は日本と同じでその辺で売っているもの。そして闇宝くじは、宝くじの下3桁や下2桁を予想して当てる。もちろんこれは表で買ってもあたりになり、2桁で1000バーツ、3桁で2000バーツになる。ちなみにタイにも一等の「前後賞」は存在し5万バーツになる。もちろん下1桁の数字が一つずれているやつがあたりです…。


 6月24日

 だんなのパスポートをふと見ると、来年で期限が切れる。
 これはたぶん日本に行くのは難しいから今取らなくても、といった私のアドバイスに逆らって「友達が取りに行くからいっしょに取る」と旅行代金まで私に請求して、遊びがてらハジャイまでわざわざ行って取ったもの。
 案の定使う機会がないまま、今まで経ったがとりあえず更新だけはしておけばそのうち、日本にいっしょに行けるかも、と思った。
 タイでは、何事も時間がかかるので今から気にかけておくようにいっただけなのに
 「そんな難しい事、急に言われてもできない!!」と。
 おいおい、だからまだ切れるまでに10ヶ月も余裕があるのに前もっていってるんじゃ?
 しかも、「日本に行けないんだから、もういらない!」だと。

 だ か ら 〜、もし行けるような暇と金ができたときにまた1からとりなおしてたら、時間もお金も無駄だっちゅーねん。
 自分のパスポートの更新すらできなかったら、日本のビザなんて到底取れないって・・・。
 自分の友達は、簡単にみんな日本に行ってるというのだが、それは影で奥さんが頑張って書類を申請し、さらに本人もいろいろクリアしてやっと行けているのだ。
 少なくとも、最初は厳しいチェックがあるし、大金もないのにへらへらとは、入国させてもらえないのに・・・。
 彼が努力なくして、日本の土を踏む日は果たしてくるのだろうか。

 管理人から
 ホントは去年日本の土を踏むはずだったダンナさん、結局VISAが間に合わないとかで取りやめになってしまったが、日本に行きたい最大の理由は「友達に自慢するため」か「友達に馬鹿にされないため」なのらしい。特別日本に行ってみたいというわけでもなく、簡単に行けるなら行って友達に自慢したいだけのようだ。たしかにタイ料理なしの1ヶ月間は、彼にとっては苦痛だろうな…。


 6月25日

 タイの家には、大抵天井にファンが付いている。1日中つけっぱなしにして涼んでいる訳だが、この前どっかのニュースで、小学校の天井のファンが落下して生徒が重傷、というのを見た。
 実はいままで、なぜこの手のニュースがないのかとても不思議だった。
 けっこう、ものすごい勢いでぐるぐる回っているので、「もし、これが落ちてきたら死ぬな・・・」とかずっと思っていたのだ。
 だんなに前に聞いたら「あれは、落ちないの!」といわれた。
 が!!ぐるぐるずっと回っているうちに、ネジが弛むかもしれんし、羽のところだけがはずれるかも・・・。
 古びた食堂なんかに入ると、いままさにはずれようとしているようにぐらついたのがあってりして、かなり気がきじゃない。

 タイ人はなるべく、その真下にベッドをもってきたりしているようだが、うちは部屋の端にベッドをセッティングしている。
 息子は一番安全な壁側に寝させ、私は小柄なのでだいじょうぶ。
 問題はだんなだが、好んで真下に行こうとする。足を直撃して切断とかなったらと注意しても全く聞いてないし。
 暑い暑いとファンを最速にして寝に入るだんなだが、寝付いた頃にこわがりの私がそっと消している。

 管理人から
 日本の扇風機のように安全のためのカバーなど当然ないたいのファン。自分の真上でグールグル回るその姿は、管理人も昔恐怖を覚えたものである。何せ、デカいのだ、これが…。でもあれが落ちてきたら真下にいなくてもはね回ってどこにいてもとんでもないことになると思うのですが…。タイ人の暑がりは半端ではなく、だいたいタイ人がファンやエアコンを最高にして寝て、日本人が後で消すのはどこでも一緒なんですねえ。


 6月27日

 テレビを見ていたら、日本で12歳の少年が幼稚園の子どもを誘拐して殺害、というニュースをやっていた。
 私もインターネットで見て知っていたが、タイ人からすると全く信じられない出来事らしい。
 そういうタイでも、日本の常識からすると、とんでもない事件があるわけだが、それは棚に上げひたすら驚いていた。
 まあ、日本人の私でもびっくりしてるけど。
 また、トルコ人のシャム双子児の手術が失敗、というのも放映されていた。
 香港でのバスの事故もやっていたし、けっこうタイ人は世界のことを知っているんじゃないかと思う。

 なにしろ、彼らはテレビが大好きでかなり貧しそうな小屋風の家にもUBCという衛星放送のアンテナが付いていたりする。が、その受信料は1ヶ月1400バーツにTAXというタイ人の月収の軽く2割ぐらいする強気な設定なのだ。
 それでも、かなりの普及率であると思う。
 趣味というものがなく、娯楽といえばテレビというお国柄なので、とにかくずっと見ている。日本のようにアメリカ偏重とかいうこともなく周辺諸国や外国のこともよく取り上げられているが、果たしてどこまでわかってみているのかは疑問だ。

 管理人から
 タイでニュースを見ているとしょっちゅう日本のことも出てくる。ただ、日本のようにニュースの一つを掘り下げて解説することはない。ただ、海外の映像をタイ語訳しているだけだったりする。中でも特に詳しいのがサッカーのニュース。これだけは毎日毎日特にイギリスのプレミアリーグを中心にやっている。普通のニュースもこれくらい熱心に見て欲しいものだ…。


 6月29日

 友達とプーケットタウンに遊びに行った。あいにく雨が降ってきて、たらたら歩いていると、何と靴の底がとれてしまった!
 かかとでなく底全体が、がばっとである。呆然としつつもとりあえず目の前にあった店で接着剤を買おうとしたら、出店をしていた兄ちゃんが直してくれるという。で、机から両面テープを出してきて、張りつけ始めた。数分後、見事に直ったが、雨のためか彼の視界から外れたとたん、またとれてしまった。
 何とか、ロビンソンまでたどり着こうと歩いていると、トゥクトゥクのおやじが声をかけてきた。一人10バーツでロビンソンまで乗せていってくれるという。雨だし、素直に乗りたいところだが・・・安すぎる。
 「ほんとに真っ直ぐ行く?どっか変な店に連れて行くんじゃ?」
と疑心暗鬼の2人。歩いても2〜3分の距離だったが、雨だし乗ることに。
「おかしい。タイ人でももっと高いのに。なんかたくらんでる??」
といっているうちに、おやじはロビンソンの向かいに駐車。
 そこには、路上の靴修理屋さんがいた。しかも、タイ語で事情を説明してくれている。最後まで疑っていたが、普通に親切なおやじだった・・・。

 私たちのせっぱ詰まった様子が、通じていたのだろうか。はっきりいってかなり困惑していたうえ、お腹もすいていたので(目当てのバーミー屋が休みで次を探してさ迷っていたときに、靴が壊れたのだ)今ややこしいこといってきたら爆発するーという状態だったので、何事もなくてよかった。
 ちなみに、もう片方の靴ぞこも危うかったらしく、両方くっつけてくれて100円強だった。(めっちゃ、安)

 管理人から
 なんとそこまでせっぱ詰まった日本人になっていたってことですか?でもヤッパリタイであまり不当に安い料金を言われると「こいつは絶対おかしい」と思ってしまいますよね。よくカオサンあたりであるトゥクトゥクの事件も半日観光して30バーツとか50バーツとか言ってきますからね。今時30バーツじゃそこまでしか言ってくれないってね…。(ちなみに連れて行かれるのは変な寺か宝石商が多いですよ〜)


 6月30日

 昨日の続きである。
 その後やっと見つけたバーミー屋で遅い昼ご飯を食べながら、友達と語る。
 タイにしばらくいると、人の親切を素直に受けられなくなってくる。
 ほぼ全員が、日本人と見るとにこやかに声をかけてくるが、儲けようとしているのが見え見えで、しかも勝手に親切そうにやってくれたことに対して見返りを求められることがよくある。
 そのため、常に疑ってかかるようになっていて、さっきもまず両面テープで応急処置をしてくれた兄さんを(できた瞬間、100バーツとかいいだすんじゃないか?)と疑い、トゥクトゥクのおじさんを完全に疑い、さらに恥ずかしいことに(靴屋とぐるになっていて最後に200バーツとかいうかも)などとまで思っていた。

 だいたい、靴が壊れてる観光客なんかめったにいないんだから、そんな偶然を待ち構えてる人などいないわけで、つくづく私たちって、心が腐りきっていると話し合った。
 相手が「これは、いくらいくら」というと、すかさず「高けーよ!!日本人だからか?」と過剰に反応してしまう・・・。こんなことでは、人の親切も素直に受けられないやつになってしまう、いや、もうなってる。
 人を疑ってばかりじゃだめだ、これからは素直になろう、と結論づけてお勘定。
 一人50バーツだった。「お茶とバーミーだけやん?高くない?なんで?日本人だからかー?!」と熱くなる私に、友達が「あ、でも卵入れた。あれ入れると10バーツ高くなるよ。だから入れるか聞かれたじゃん」
 そうか・・・。こんな私に誰がした?

 管理人から
 はいはいそうなのです。なぜか微笑みの国タイランドに住んでいるにもかかわらず、だんだん怒りっぽくなり、人を疑ってかかるようになり…。自分自身が嫌になってきます。本心からやってくれている人の方が多いはずなのですが、いかんせん悪いときの印象が強すぎて、それがすぐ頭に浮かぶために防衛本能が働いてしまうんですよねえ…。特にプーケットだと観光客ばかりだからそうなるだろうなあ。