外食のお作法 その1

 当地では、世界各国のレストランから、タイの食堂屋台までそれこそ数え切れないほどの外食場所がありますが、タイ人の食事の仕方には、特徴があります。

 まず基本的に、タイ人はタイ料理しか食べません。
 最近はkFCやマクドナルドの進出で、ハンバーガーを食べる人も増えてきましたが、ピザやスパゲッティなどを食べる人は、まだまだ少数派に過ぎません。
 理由は簡単「味がない」から。

 タイ料理は辛い、甘い、しょっぱいなど味付けがはっきりしているという傾向があり、大味な西洋料理や、淡白で微妙な味付けの日本料理はお口に合わないようです。

 そこでタイ料理の食べかた。
 まず注文は、メニューを見ることはあまりなく、適当に自分の食べたいものをいいます。
 だいたいどこでも、同じような食材を使って似たようなものを作っているからですが。
 たとえば、「豚肉のにんにく炒め」とか「野菜炒めえび入り」とか、店にありそうな材料を組み合わせて、好きな調理方法を指定します。
 飲み物も指定できますが、水かコーラが定番です。
 水は、コップに氷をいれたのを持ってきてくれるので、テーブルの上の水差しから自分でつぎます。

 料理が運ばれてきても、すぐには食べません。
 まず、テーブルに置いてある調味料をお好みでふりかけます。
 味見とかはせず、でてきたら即です。唐辛子粉、輪切りの唐辛子が浮かぶ酢、砂糖、ナンプラー(しょうゆみたいなもの)の定番以外にも、こしょうとかたれなどがある場合もあります。
 とにかく、元の味は気にせず、自分の気の済むまでこれらをかけた後、おもむろに味見。
 さらにちょっと足してみたりして、完成・・・です。

 店によっては、漬物やゆでたまご、生野菜などが入ったお盆を添えてくれます。