何がなんだか

 前から気になっていたことだが、私の周りにいるプーケットのタイ人達は、「傘」のことを「あめらー」という人が多い。
 傘はタイ語で正式には「ロム」というのだが、タイ語にはたまに同じ言葉でも違う言い方をするものもあり、例えば「犬」「スウナッ」といったり「マァー」といったりするので、そのようなものかと、ずっと思っていた。
 かれこれ、6年ぐらいそんなに気にせず、私も「傘」のことをそう呼んできた。

 雨降りにさす傘だけでなく、炎天下にビーチに開けるビーチパラソルのことも、彼らはそう呼んでいる。
 ふと、「あめらーってタイ語、プーケットの方言なの?」となにげに聞いてみた。
 すると・・・
 「えっ?なにいってんの。あめらーって英語でしょ。」
 という驚くべき答えが!!
 和製英語っていうか、タイ製英語?の一種なのかと、さらにつっこんでみると、
 「白人のお客さんみんな、いってるよ。あめらー、あめらーって
 という。そんなこといってないだろう・・・。
 はっ、もしかして、それってアンブレラのことなのでは?!
 「英語って・・・アンブレラだよね」(恐る恐る確認)
 「そう、アメラー、でしょ」
 がーん、やっぱりかーっ。
 っていうか、全然違うって・・・。

 長年私がタイ語の方言だと思ってきた言葉は、実は英語のつもりで話されていたのだった。(しかも、私が外国人だから、気を遣って英語で話してくれてたらしい)
 ここまでくると、もう何がなんだか。
 タイ語なんだか英語なんだか何語で会話してるのか、さっぱりわかりません。
 英語が母国語の人だと、まだある程度わかることもあるのでしょうがそこは英語に弱い日本人。しかも、日本人だとわかるとカタコトの日本語で話しかけてくる人も多く、下手にタイ語も少し知っていたりすると、いつのまにかお互いに知ってる言葉を駆使して会話してしまうため、知っているはずの単語まで
 「何語で話しているのかわからず」
通じなくなってしまうこともしばしば。

 ちなみに、私の知り合いは観光業の人が多いので、日本語もかなりわかっている人が多く、「雨」という単語を知っていたため英語のアンブレラと日本語の雨が混ざってしまったのでしょう。
 しかも、それで一応通じてるところもすごいものがあるし、そんな英語?を堂々と使っているプーケットの人達もなんかとってもすごいぞーっと思いました。