サァーケーとの出会い
おやつに義母がサツマイモの甘煮をくれた。
おいしい。
実家の母もよく作ってくれたなーと思って、「日本にもありますよ。砂糖で煮るんですよね。
でもこのおいもは、ほくほくしててほんとにおいしい」と話したところ・・・
「これはいもじゃないよ」
といわれた。
そして、「これ」と見せられた産まれてはじめて目にするそれは、ちょっと重くてごつごつした緑色のサッカーボールだった。
「これは・・・なんですかね?」
「サァーケーよ」
「さ、さぁーけー・・・?」
どこでとって来たのか聞いてみると、お寺の境内だという。これは、あまりそこら辺にはないものらしいのだ。
サァーケーは、なんと木の実だった!
お寺に生えている巨大な木、そこにたくさんのサァーケーが実っていた。
サァーケーを二つに割るとなかは、白っぽい繊維質のもので、それを切り分けて大量の砂糖で煮詰めたものが冒頭の甘煮の正体だった。
なぜ木の実とさつまいもの味が同じなのか、納得いかないが、タイにさつまいもの甘煮はない。あるのは、不思議の木の実、サァーケーのみ。
屋台でもたまに売っているので、機会があればぜひ口にして頂きたい。
別に目新しくもない、いもの甘煮の味がするだけだけれど。