18:アマ大会3 後編

 う〜〜〜ん・・・。
 Kと戦るのかあ。あんまり気が進まないなあ。
 お友達になってしまうと真剣勝負はやりにくいなあ、とまだまだあまちゃんの私は思ってしまいました。

 「次やんなあ?」とKが話し掛けてきました。
 「うん。。。」
 「まあ、がんばろーや、そいでなあ、、、」
と関係の無い話を座りながらたくさんしました。
 Kの話は面白く2人でげらげら笑ってしまいます。
 そのうちに
「おっと、あんまり喋ってたらあいつらなんか相談してる、思われるわ。そんじゃーな!」
と言って去っていきました。
 なんだかKは友達と真剣勝負、なんとも思ってないようです。
 そうか!と私も割り切った気持ちになりました。
 勝つか負けるかわかんないけど全力でいってみよう!


 
全ての階級の準決勝までが終わり決勝戦がはじまります。
 女子は一番最初。
 この日一番緊張の試合でした。
「向き合って礼!」
 リングの上で向かい合うとすごく大きく感じました。
 身長差8センチ、体重差3キロ・・・。
 セコンドのアドバイスはS田戦同様「足を使い離れて戦え」です。
 カ〜ン!
 まずは離れてジャブジャブ、Kはいきなりの右ストレート。
 まともに当ってしまいます。でも正直「こんなもんか!」。
 シーザージムでのスパでちょっとはもまれてきた私はこのくらいのパンチでひるむはずはないのです。
 続いて右ミドルももらってしまいます。
 でも大丈夫。私も少しは腹筋硬くなっています。
 が!!もたもたしてるうちに首をつかまれ首膝の体制に!必死で振りほどこうとボディーにパンチを入れたり首を取り返そうと腕を入れたりしてるうちにロープ際まで詰められてしまいます。
 そしてレフェリーが「ブレイク!」と言ったのと同時にKの右ヒザが私のみぞおちに!!
 「はうっっ」その場にうずくまった私をみて「ダウン!」。
 セコンドがタオルを投げ入れようとするところをKが「最後までやらせろや!」と怒鳴っています。
 なんとか立ち上がり再開。
 もう、肩の力が抜けました。どうせダウンを取り返して逆転勝ちはないんだし、と思ったらほんとに体が軽くなりました。
 勝ちを確信したKにワンツー左ミドルをぶち込みます。
 ちょっと退がったところで右ストレート、左フック。
 最後は打ち合いになり終了のゴングが鳴ります。

 判定はやっぱり負けでした・・・。
 不思議と悔しい気持ちにはなりませんでした。
 それよりも自分に対してよくがんばったなあ、と思いました。

 
(甘いですかねえ・・・笑)
 1回戦突破目標で挑んだこの大会。

 結果的には2回勝って準優勝という結果。
 準優勝のトロフィーを貰いほくほくで東京に帰りました。
 帰り道は新幹線ではなく、鈍行で帰ったので(途中三重県に一泊などして)ちょっとジャマだったんですけどね・・・。

 管理人から
 やはり男スパーリングしてもまれていると、打たれ強さは出てきますよね。それは今でも変わらないですが…。やはり1ラウンド勝負となればもっと積極的に出て行かないと、結局負けてしまうのでいかんっす。友達とガチンコ、なかなかやりにくいでしょうが…。ま、何はともあれおーどりーさんの初めての勲章になった試合、ここから快進撃が始まる!んですよね?