8:シーザージム
当時シーザージムは都営三田線白山にあり南武線西国立に住んでいた私は何回も乗り換えをしなくちゃならない非常に行きにくい場所にありました。
ジムの開いている時間はAM11:00〜PM9:00まで。
最初は電車の混まない午前中に行こうかな〜ということでAM10:00に家を出て11時ちょい過ぎ位にジムに着く計算で家を出ました。
見学に行ったときとは違い練習の為にジムに行くのはなんか緊張感がありました。
入会に行ったときに
「練習に来たときはドアを開けたら大きな声でこんにちは!と言うように」
と言われていたのです。
なんだか恥ずかしい〜言えるかな・・・と小学生みたいなことを考えながら中央線、山手線、三田線にゆられて1時間ちょい。
とうとう着いてしまいました。
ドアを開け大きな声で「こんにちは〜〜〜!」。
練習中の人たちが振り返りぱらぱらと「ちは〜」とか、返してくれます。ああ、恥ずかしい・・・。
そして更衣室に行く前に事務所に入りノートに名前と来た時間を書くのです。
事務所には机と応接セットがありシーザー会長がいるときにはたいていそこに座っています。今日はいません。
なんだ・・・いないのか、となんか気の抜けた気分。
女子更衣室にはロッカーとシャワーがひとつ。
ジャージに着替えて練習開始です!
あ、着替えて道場に入るときも大きな声で「練習おねがいします!」と言わなきゃいけないんでした。
その当時のコーチはあの元世界チャンピオン渡嘉敷勝男とも試合をしたことにある、Eコーチでした。
その時は2月だったので大きなストーブを焚いていてすご〜く暑かったのを覚えています。
私ができるのはジャブ、ワンツーにへなちょこキックだけ。
また1からやり直しでした。
鏡の前でシャドーをやっていてもいつまでたっても1Rが終わりません。
よ〜くタイマーを見てみると6分計でした。
5分が1R。1分が休憩。ひえ〜〜っ。
今まで行っていたジムは1R3分で30秒が休憩でした。
なんだかとてつもない時間に感じましたがリングの上では何ラウンドもミットを蹴っているシュートボクサーの姿があります!
何とか私も5R位教わりながらシャドーをやってぜいぜいいっていると
「じゃあ、次サンドバックね。」
サンドバックを思いっきり蹴った事がなったので喜んで右のローキックを蹴ってみたところ・・・・
うわ〜いた〜い!!サンドバックってこんなに硬いものなの??
と、涙目で唖然。。。
コーチ曰く「すねが硬くなるまでは痛いよ〜(笑)」なんだそうで・・・。
練習を終えたら邪魔にならないところで柔軟体操をし、なにか1つ、掃除をしていくのがシーザージムのきまりでした。
床を雑巾がけ、鏡をみがく、なんでもよいのでなにかひとつ。
それが終わったら大きな声で「練習終わります!」。
着替えて帰る時は事務所により、ノートに終わった時間を書いてジムから出るときは「ありがとうございました!」
と大きな声で言って出ます。練習生もプロの選手もみんな同じです。
明るく、気持ちの良いジムだな、と思いました。
爽快な気分で電車に揺られて帰りました。
管理人から
とうとうあのシーザージムに入門したわけですね。シーザー武史と言えば、今や大仁田と並ぶ『涙のカリスマ』ですが、このお話は約10年前の話なんですよね。まだシュートボクシングが出来てそれほどたってない頃ですから、シーザー武史のオーラも今以上に出まくっていたことでしょう。ちなみにシュートボクシングとは『シーザー武志によって創設された、パンチ・キック・投げ技・そして立った状態での関節技までを認めた立技総合格闘技』でございます、はい。