4:ワンツー!

 1週間のジャブ苦行が終わった頃には左足の裏がむけていました。
 そして左腕は筋肉痛。
 「じゃあ、次はワンツーね。」
と教わったのはワンでジャブ、ツーで右ストレート。
 コーチは鏡の前でかっこ良くワンツーとやっています。
 私もワンツー。
 あちゃ〜、かっこわるいぞぉ。
 ってゆうか鏡見たくない・・・・。恥ずかしい・・・。
 でもコーチは笑わずに教えてくれます。

 ワンツーワンツーワンツー。

 なんでコーチは顔が揺れないんだろ、なんで右を出すとき顎の位置からそのまま出せるんだろう。
 ちなみにこのワンツーをやる時は常に両足の踵はあがっています。
 左足の裏はもう限界です。
 右足の裏がむけるのは時間の問題だとへたなワンツーをやりながら涙目になっていました。

 
鏡の前でぶざまな自分の姿をみながら吹き出しそうになったり涙目になったり。
 でも次のステップへ無事に行けた事はすごく嬉しかったのです。
 あ〜普通に生きてたら鏡の前でワンツーなんてあまりできることじゃないぞ、なんて思いながら。(当時はボクササイズなんてなかった)
 聞くところによるとそのジムではワンツーもやっぱり1週間やらなきゃ次のことは教えてくれないそうです。
 土日はお休みするので実質5日なんですけどね。
 
 ワンツーワンツーワンツー・・・・・。

 電車乗ってジムに行って走ってワンツーの繰り返し。
 まあこれでやんなって辞めてしまう人の気持ちも良くわかります。
 いきなりいろんなこと教えてくれるジムもあるみたいですから。
 私は他にする事が何もなかったので気長に通えたんだと思います。
 それでワンツーの週の終わりの日に

「パンチンググローブを買っといてね。」

と言われました。
 近所のスポーツ用品店でウイニングの赤のパンチンググローブを取り寄せてもらいました!!!
 生まれてはじめての自分のグローブ・・・♪
 ちょっと高かったけれど凄く嬉しかったです。


 管理人から

 1週間ただジャブだけ、そしてまた1週間はワンツーだけ。そりゃあ辞める人もいるでしょうね。あの反復練習をしていると気が遠くなっていくというか、自分の腕でなくなっていく感じがするんでしょうねえ。パンチの練習をして足の裏の皮がめくれる、なんてすばらしい踏み込み具合なんでしょうか。いや、そう言うもんなんでしょうが、素人的にはけっこう驚きなのでした…。