ダンスパーティー 2

ショータイムが始まりました。

出て来たのはちょっと見場の好い白人のねーちゃんとにーちゃん。
自分で言うのも何ですが、私の経験では立ち姿でレベルが分かります。
ねーちゃんはやる気満々で出て来ましたが、にーちゃんは猫背気味。
期待通りの期待はずれ。まるっきりのシロートやん。

司会は、「この2人は南米からやって来て今日の為にダンスを披露してくれる・・・・このダンスには物語りが有って、、、云々、、、男女の悲恋を表現してる・・・」だとか。
「ふ〜〜ん、なるほど。」と、会場の全員が思ったかどうかは分かりませんけど、私にしてみれば下手だろうと上手かろうとダンスのショーを見たかったので早く始めてくれ〜!って感じでした。

そして始まったのは・・・・

ディスコダンスに毛が生えたみたいな踊り。曲もふつーにディスコ調。

もっと分かり易く言えば、移動性が少し有る「パラパラ」みたい。。。

わざわざ「ショー」と言わなくても何処ででも見れるし、あえて見たいとは思わない踊り。

何の見せ場も無いままに「ショー」は終了。
何やこれは〜!
ただ白人のカップルがディスコもどきを見せただけやん!!
「ブラジリアンダンス」とか司会は言ってたけど。。。ただ単にねーちゃんとにーちゃんが南米出身だと言う以外何の特徴も無い。
救いはその二人がボランティアでギャラを取ってないと言うだけ。。
下手でもいいからちゃんとした「ダンス」が見たかったなあ〜。

ショーが終わった頃には私のダンスシューズも復活。
再び見知らぬおっちゃん達と踊りまくりました。
中には地元でダンス教師をしてると言うおっちゃんも。でも、レベルはかなり低かったです。そんなリードでどうやって踊れっちゅう感じ。しまいには私に対してダブルホールド(練習用の、男性が女性の肘と肩の間を持つ組み方)(しかも、痛いぐらいぎゅっと握る)で組みやがるし、それでもダメだと口でリード、ステップの名前を言ってくれました。
踊った後は私に向かって「ベリーグッド!!」の連発。う〜ん、褒められて悪い気はしないけど、私は前はそういうおっちゃんからお金貰って教える立場だったから当然、と言うか、褒められる事自体がおかしいんやけど。まあ、喜んでもらったみたいだからいいか。

ダンスを知らない人には分かりにくいかもしれませんが、例えば、習字の先生に「すごく字が綺麗!!」と褒めるみたいなもの。プロゴルファーに「ゴルフが上手!」と言う様な感じ。プロだから普通より上手くなくてはいけないんですけどね。「さすがプロ!」と一言付け足してもらえればホッとします。まだまだイケルわぁ〜、と。
まあ、プロと名の付く者のささやかなプライド?

そうこうしてたらまた「ショータイム」。
先程のカップルがまたたいそうな司会の注釈付きで登場。
曲も振り付けもさっきとあんまり代わり映えしない踊り。
日本でもそうですが、ダンス人口って平均年齢が高いのです。40〜50代が一番多いです。
タイでもやはりそう。その年代になるとディスコ的な踊りはあんまりウケ無いみたい。
相手が白人だから黙って見てたんでしょうが、これがタイ人だったらその場でブーイングの嵐。たぶん。
熱くなり易いタイ人にしてはかなりシラっとしながら黙って見てました。タイ人って白人には弱いと言うのをこんな場で改めて再認識。しらけながらもじっと座って見てるのは踊り疲れたのと、場にふさわしくお行儀良くしようと言うだけでは無いでしょう。
それとも魅了されてた??
いや、そんな感じには見えなかったし。。。

その後はディスコ音楽が流れ、バンドは片付け始めたので私も帰る事に。他のお客さん達もぞろぞろ出口に向かってました。
が、、、後で聞くとホテルの手違いでパーティーは予定通り夜の12時まで続いたとか。
どういう訳かバンドがもう終わったと勘違いして帰りかけるのをホテルの従業員が慌てて止めて何とか12時まで生演奏でダンスが出来る様にしたらしいです。
当然先に帰った客からはクレーム。こういう時の南タイ語ってものすごくキツイのです。
「何考えとんねんおまえ!12時までやって書いとったやろが!嘘つきやがって!」と、いう感じでしょうか。

実はホテル側もこういうパーティーに慣れてなくて構成自体が行き当たりばったりだったと。これが日本人が言う「当たって砕けろ」だったらいいですけど、タイではホントに玉砕して収集がつかなくなるのがタイらしい。
知らない事をする時は予備知識の収集と、綿密な打ち合わせをして欲しいものです。

それにしても、どうしてタイ人は上手い下手にかかわらず生バンドが好きなんでしょうか?
録音された音楽の方が洗練されてて安上がりなのに。
しかも、そんな泥臭い演歌調の音楽で楽しんで踊ってた私。。。
よっぽど踊るのに飢えてたのか?
でも、また同じ様なパーティーがあったら行ってしまいそうな気がします。

 管理人から
やっぱりね。。。と言うオチになってしまいました、このダンスパーティー。こういう趣味レベルであまり見応えのあるモノを見せてくれないのがタイ人らしいところ。が、そんなレベルのモノでさえ、渇望のあまりまた行きたいと思っているまこさんの気持ちを思うと、、、海外で飢えるとこうなる、と言うことを再認識してしまいます。そう、あの、食べられないような日本食を食べて満足するような。。。