ダンスパーティー 1

 ホテル主催のダンスパーティーに行って来ました。

 私は以前日本でダンス教師で、競技選手だった事も有るのですがタイに来てからは殆んどダンスとは無縁。たまにUBC(衛星放送)でどこかの国のコンペをちらっと見る程度。踊らなくなってかれこれ5年になるかと思います。
 そこに、ウチのスタッフが昼間勤めてるホテルでダンスパーティーが有るとチラシを持って来てくれました。そこにはラテンダンスのショーも有るという事で、久しぶりに生のショーとダンス音楽に浸るのもいいかな?と思い、そういう場にふさわしいと思えるお友達(タイ人)を誘って行って参りました。
(一緒に行く人間を選ぶと言うのはタイでは特に重要なポイントです。場違いだったりするとお互いに気まずいので。)

 久しぶりのダンスパーティーでしたが期待は禁物。
 だってタイだから・・・時間通りに始まるかどうかも疑問。食事や、パーティーの構成だって、プログラムも何も無いし。それに以前私がダンスをしてた時は有る程度ハイクラスなパーティーに参加したり構成する側だったので。
 それでも(それだから?)興味深深。
 ソンクラの人のダンスレベルがどんなものか前から知りたかったのです。


 まあ、そんな前置きはどうでもいいとして。
 会場に行きました。
 会場に居た知り合いにも挨拶しました。
 同じテーブルの人達に笑顔で挨拶して友人と共に席に着きました。
 たまたま日本から持って来て5年間ほど眠ってたダンスシューズに履き替え準備。
 その時はまだ会場に音楽は無く、人々はざわつきながらビュッフェのテーブルの辺りにお皿を持って食料の確保に励んでる様子です。励みすぎて殆んどのお皿は空っぽに近い状態。

 その数分後に生バンドの演奏が始まりました。
 曲は・・・タイの民謡。

 それから、ぽつぽつと人がダンスフロアーに出て民謡に合わせて手をくねくねさせながら輪になって踊って(行進?)ました。多分15分ぐらい続いたかと思います。
 曲が5月にもかかわらず「ロイ カトーン」のテーマソング(ロイ カトーンは11月)になった頃には会場に居た75%の人が輪になって手をくねくねさしながら踊ってました。
 ある意味すごい光景です。
 日本的に言えば、これからダンスパーティーが始まるというオープニングに皆で「盆踊り」を始めたのに等しいかも。

 想像し難いかもしれませんけど、お洒落なホテルのダンスパーティーのオープニングが「炭坑節」だったと想像してみてください。しかも、それに誰も違和感無しに踊ってる姿。。。笑いたいけど笑えません、その会場に居れば。。。
 これから「スロー、スロー、クイック、クイック」と踊るはずが、「つっきがぁ〜でたでたつきがぁでた〜ぁよいよい」、と踊ってるんですよー!

 でも、この会場で笑えない笑いを堪えてたのは私だけでしょうねー。
 皆それは楽しそうに踊ってましたから!

 そうこうしてるうちにマトモにダンスタイムになったみたいです。
 でも、曲は私が想像してた「ダンス音楽」とはまるで違う。リズムだけはラテン調だけど・・・タイの民謡?みたいな、何て言うんでしたっけ?ヨーデルを演歌調にしたみたいなやつ。男女の歌手が裏声みたいに鼻から抜ける声で「ヒョロヘロヒ〜」と熱唱してました。

 しかも、フロアの人々は私が見た事もないステップを踏んで楽しそうに踊ってるし。
 ジルバでもない、マンボでもない・・・「何やこれは??」と思って気が付いたら私も見知らぬおっちゃんと一緒に踊ってました。
 訳が分からないまま踊って何となくステップのパターンが分かった所で曲は終了、また次の曲に移ります。
 次はチャチャチャ。これなら安心。私の知ってるダンスパーティーではお馴染みの種目。またもや別の知らないおっちゃんに誘われて踊ってましたが、もうそろそろ曲が終わると思うとそのままエンドレスで同じ種目の違う曲(相変わらず演歌調)が続きます。かれこれ10分以上同じ種目を踊ってました。

 これって日本のダンスパーティーでは考えられない。日本だとクレームもんです。

 いつ終わるのか分からない曲に合わせて踊った後はかなり身体も暖まって全開状態。かと思いきや・・・ダンスシューズの紐が靴底から抜けてしまってボンドを探してもらう様にホテル側に頼んで一休み。
 その間に「ラテンショー」が始まりました。

 「ショー」と言うのは日本語に訳せば「魅せる」と「見せる」の両方の意味が有ります。(タイ語では区別無し)私が日本でダンスをしてた時は「魅せるショー」が当たり前で、私自身もいかに「魅せる」かを考える立場だったのです。(上手い下手にかかわらず、いかにウケルか、です。)

 さて、今回のパーティーではどうか??

 管理人から
おもしろすぎます、この話。いったいこれは何のダンスパーティーなのか?そこからこの物語はずれているようです。管理人もラテンダンスの練習に行かされたことがありますが、あのマジマジな雰囲気とは正対するかのような展開ですね。でもやだなあ、ダンスパーティーで炭坑節は。。。