マッピーの結婚式 〜その5〜
結婚式
「1月13日火曜日午前8時39分」
この時間のみが決められていた結婚式の段取り。一応簡単な段取りはマッピーが家族や親族から聞いていてそれを教えてもらっていました。もらっていた段取りは次のようなもの。
「まおさんは結納金を持って親戚、プーヤイと一緒に入ってきてから私が出てくる。それから、結納金を開けて見せる。そして、指輪をつける。」<かなり曖昧だった…。
「その後、まおさん達は一回部屋から出てカンマークを持って入ってくる。(この際、私は着替えの部屋に行ってまおさんの出迎えを待ってる。)」<実際にはなかった
「それから、まおさんは花束を持ってプーヤイと親戚と他人(迎えに行きたい人)と一緒に私のところまで私を迎えに行く。(除くまおお母さん、まお弟さん2人は下にそのまま待っておく)」<かなり待たされた…
「迎えに行く途中は、*銀金玄関 がありますので、*銀金玄関を通る為にお金を渡さなければならない。ここでお金を渡す前にプーヤイが銀金玄関の人達に交渉してもらうことになる。(銀金玄関 は多くて5点くらいあると思います。1点ずつ2−3人いると思います。)」<言われている金額が違って後で困った…
「新婦に会ったら、花束をあげてそれから一緒に下の部屋に戻ってくる。その後、中国のお菓子を皆で食べて、いろいろささいな事をする(この辺が何するかよく分かりません。言われるようにすればいいということ。)」
「この後、もし、両方の親戚揃っていたら、お茶配りをする。(そうでないと、お茶配りは夜のパーティーの前にやることになる。)そして、皆でお食事。これで朝式は終わります。」
* 銀金玄関 というのは親戚や友達たちは新郎が新婦を迎えに行く途中で金のネックレースなどをドアとして使って新郎達から通過金をもらうという習慣のことです。(分かるかしら。。まあ、分からないなら後で聞いてください。)
(あえて少しピンぼけの写真ですまんっす)
さて、当日午前7時半、これが日本人側の集合時間となり、みんな集合。となるはずでしたが、前回書いたようにYASさんは寝坊、そのほかにもちょっと遅刻した人ありと、相変わらずのんびりしたスタート。日本人は結婚式をする場所で雑談、タイ人は控え室でお茶を飲んでる。全然始まる気配なし。なんだ?いったい何時から始まるのだ?と思ってマッピーのお父さんに聞くと、「大丈夫大丈夫」。ってあなた、7時半に呼んだのは誰?とは言うものの、さすがのタイ人もこの時間(8時39分)だけは大事だと見えて、もうすでに全員そろっている。これにはかなり驚き。が、もらっている段取りだともうそろそろしなくちゃいけないことがたくさんあるのでは?と思っていたら、なんと段取りが突然変更。って言うか、ホントはどの段取りが正しいのかさえ分からないんですね、みんな。その場にいるタイ人がみんなであ〜だこ〜だと言っているんですから。。。で、結局指輪を交換する前にするのはなし。時間が来たらマッピーがやってきて、しつらえられた席に座り時間を待つことに。実にマタ〜リした気分。で、誰の時計でその時間になったのかさえ分からぬまま、「ハイ、まおさん指輪」、と言う声。で、管理人のお母さんから指輪を受け取りマッピーの左手薬指にはめる。ちなみにこの指輪5号。。。子供の手か!?で、今度はマッピーがお父さんから指輪を受け取り管理人の左手薬指に。ちなみに管理人の左手薬指は昔脱臼したまま変な形で固まってしまっているので、非常に指輪を入れにくかったりするので、結構手間取ってしまった。で、無事に指輪の交換も終わりそれからマッピーはまた部屋に戻っていった。これから例の銀金玄関(金銀でいいと思うのだけど)を通り新婦を迎えに行く儀式に移るらしい。
(銀金玄関に向かう管理人とT氏)
で、迎えに行くのは当日泊まる予定の部屋。15分で準備が終わるからと言われたが、結局30分以上かかったのはタイらしい所。準備が終わった所で、「大人数で行くとうるさいので5人くらいで行ってください」と言われる。で、ゴルフの師匠であるT氏がプーヤイの役を務めて行くはずだったのですが、写真を撮りたいという人続出。掛け合ってみると「うるさくしないならどうぞ」とのこと。結局みんなで行くことになった。で、部屋につく前まですったもんだして、何とか入ってみると、中にはマッピーの親戚のおばさん(女性のみだった)たちが、自分たちの持っている金のネックレスなどを掛け合わせて門を作っている。そこにT氏を先導として進む。そこでT氏は「通してください」と聞かなければならない。すると「通りたかったらお金を払ってください」と言われる。そこで準備していった赤い封筒にお金を入れておいて渡すのである。中には「もっとください」と言ってくる人もいて、そうするとまたその封筒をあげなければならない。そのためにかなり余分に持って行ったのですが…。実はたくさんあげることが前提で一つの封筒にそれほどお金を入れてなかったんですよね。100バーツと40バーツの封筒を用意してたのです(そうするように言われていたもので)。が、後で聞いたら普通200バーツとか400バーツとか入れておくらしいのです。う、それならそうと言ってくれれば。。。おかげで赤い封筒がたくさん余ってしまいました。おまけに赤っ恥まで。。。そんな感じで銀金玄関を4つ程度くぐり、部屋の奥にいる新婦のもとへ。持ってきた花束を渡し記念撮影。それから結婚式場へ戻ることに。
(カンマークを運んでいる管理人の弟)
さて、式場に戻ったといえども段取りの悪さは相変わらず。何がなんだか分からない日本人はただひたすら待つのみ…。式場の隣に用意されていた控え室には本来管理人サイド(新郎サイド)が用意するはずのカンマーク(結納の品?)が所狭しと並べられている。これを管理人の弟二人が運んでくるのだが、上の弟はお菓子やらお酒やら油やら色んなものが入った籐製の壺を天秤で運ぶ羽目に。後で管理人も持ってみたが、かなり重い代物。ヒイコラ言いながらやっとの思いで管理人の前まで運んでくる。そして下の弟は小さな赤い箱だけ。実はこの中に結納金と金が入っていて、こちらの方が重要。そんなわけで働いたお礼に配るお金(当然赤い封筒に入っている)も、重いのを持った方が一つ、軽い方を持った方が二つもらえることに。かわいそうなやつ。。。それからその中身を皆様に披露する。と言っても、結局お金と金をいかにきれいに見せて置くか、と言うことにしかみんなの考えはなかったりするのですが。。。
(きれいに飾ろうとしている最中の結納金と金)
(お茶配りの儀式)
結納の儀式が終わるとマッピーの妹が中国のお菓子(甘い汁の中にゆで卵が2個入っている)を配り出す。「端と端を食べてください」と言われたのに、おなかの空いていた管理人は全部食べてしまう…。それを見た日本人はそういうものかと思ってみんな食べてしまったらしい。おかげでみんな空きっ腹にゆで卵二つという暴挙を犯しダメージを浴びてしまった。かくいう管理人もその具合が悪くなった。。。
それを片づけるとお茶配りの儀式に入ることに。これは親戚に「親戚の仲間に入れてもらうため」に行う儀式であるらしく、その順番も「親戚の格」によるものだそうだ。もちろん最初はマッピーのご両親から。お茶を差し上げると何かしら言葉をかけてくれる。そしてお茶のお返しに御祝儀がもらえる。それに対してこちらも用意しておいたお返しを渡す。ちなみにこのお返し、普通の親戚にはただのタオルだったようだ。で、この時にいただくお言葉、当然「これから幸せになるように」と言ってくれる方が多いのだが、さすがは中華系、「お金持ちになれるようにね」だって。おいおい、ここでも金の話か〜!で、マッピーサイドが終わると今度は管理人サイド。と言ってもこの儀式、自分たちよりも年上しか対象でない。そのため管理人サイドはお母さん、T氏、親戚のおじさんおばさんだけになってしまった。知らずに弟たちを呼ぼうとして怒られてしまった…。知るか、そんなこと。
無事にお茶配りの儀式も終わり、写真撮影タイム。これはもうひたすら全員。これをするために集まったのか?と言う感じ。集まった人数は40人ほどなのに、写真を撮るのに小一時間かかってしまった。マジで疲れるんですね、これは。ずっと笑顔を作ってなくちゃイケナイし…。
それから用意されていた部屋で昼食会。朝8時過ぎに始まった結婚式、食事が始まったのは12時前。1時にはみんなクタクタで一時解散。管理人、疲れとタマゴで食べる気にもなれず、ほとんどハシが休んでました…。が、ここで深呼吸をしていたらマッピーのお父さんに怒られてしまいました。「中国人の前でそういうことをするんじゃない」日本人はおなか一杯になったらふーっと息を吐きますが、これは中国人の前でするとエラく礼を欠くそうです。皆さんも気をつけましょう〜!
そんなこんなで披露宴に続く