車 購入編

 あ〜、素晴らしき税金。。。

 タイになれてくると欲しくなるのが車。バス路線は日本よりも発達しているものの、待ち時間が長い上、慣れてないとどこに行くかさえ分からないので、結局タクシーを使ってしまいます。そのタクシーも不祥事が多く、あまり信用できないのが現状。そうするとやはり自家用車、と言うのが誰でも思いつくことです。が、この車が非常に高いのがタイ。税金の関係で日本の5割増しから2倍程度の値段になってます。物価が半分以下のこの国でこれは非常に高い買い物です。そしてさらに高いのが中古車。これはもう目が飛び出ます。5年オチ10万キロ走行で、やっと新車価格の半額程度。とにかくタイにおいて車は財産なのであります。

 タイでの車の価格はだいたいこんな感じになってます。

車名 新車価格 中古車価格(5年オチ) 備考
トヨタVIOS
ホンダCITY・JAZZ
500,000〜650,000 250,000〜350,000 1500CCクラス
今一番売れてる
トヨタカローラALTIS
ホンダCIVIC
700,000〜980,000 300,000〜500,000 1800CCクラス
トヨタCAMRY
ホンダACCORD・CRV
1,200,000〜1,600,000 600,000〜800,000 2300CCクラス
SUVクラス
ベンツ・BMW 300万バーツから かなりお高い

 見て分かるとおり、目が出る高さです。が、日本と違って購入時にかかる諸費用はほぼこの中に含まれています。特に中古車の場合、中古車価格が購入価格と言っても差し控えないほどです。と言っても新車購入時に必要なのは、「登録費用(数千バーツ程度)、強制保険(千バーツ台)」程度のものです。もちろん任意保険には入っておいた方がいいです。これが新車でだいたい2万から4万バーツかかります。
 さてここで問題になるのは車の名義です。タイ人名義でしたらなんの問題もないですが(違う問題は発生しますが…)、自分の名義にする場合、在留許可証が必要になります。これは日本大使館に行って登録しておけばもらえます。現金払いの場合はこれでOKです。が、ローンを組む場合はチョット趣が変わります。収入証明書やタイ人の保証人が必要になります。ワーキングパーミットがあれば大丈夫なんですけどね、実際は。ちなみに管理人の車は奥さん名義です。離婚すると車はどこかに行ってしまうでしょう…。

 新車を買うと最初赤ナンバーを給付されます。時々街で見かけませんか?この赤ナンバー。購入後本ナンバーが来るまでの約2週間から2ヶ月の間つけることになります。あ、こいつ新車だって思わせるにはいいですが、この間は夜間運転禁止となってます。と言っても夜間も当然のように走っているんですけどね、この赤ナンバー。なんて思っていたら、管理人この赤ナンバーの時に夜は知っていて捕まりました。罰金取られました。。。

 新車を安く購入したい場合、日本のように交渉しても無駄です。値引きはほとんどありません。ディーラーに知り合いがいるとしても安くなるのは1万バーツ程度。その分オプションをつけてもらいましょう。ただし、年に数回あるモーターショーの時だけは別です。この時には、ローンの利率がよかったり、サービスがよかったり、うまくいけば値引きも出ます。買うぞと意気込んでいる方は、是非モーターショーでチャレンジしてみてください。もちろんタイ人とご一緒に。

 さて次に中古車を買う場合です。この場合も必要なものは基本的に新車と同じです。ローンを組む場合も同じです。中古車屋は至る所にありますが、まず雑誌で相場を調べましょう。だいたい同じような価格帯の車を扱っていることが多いですので、一台見つけると同じような車を何台も見つけることが出来ます。ラチャダーとシーナカリンは中古車探しにはうってつけの地域です。が、これもタイ人と一緒に行った方が無難です。うっかりだまされたというケースもよく聞きます。タイの場合、走行距離はあまり重要視されてません。年式が重要です。ですので、少し古くても走行距離の少ないものを選びましょう。とは言うものの、そのメーター自体が壊れていることが多いのでご注意ください。また、古い車や安い車はエンジンを積み替えていたり、いわゆるニコイチ(2台をくっつけて作った車)などもあります。さらに、元々タクシーだったのを改造しているケースもあります。管理人の友人は、ニコイチの元タクシー車を買って、エンジンを自分で積み替えました。そういう遊びが出来る人はいいですが、結果的に高くつくのでお勧めしません。タクシーだったかはナンバーを見れば分かりますが、タイ語が分からないとだめなので、タイ人にチェックしてもらいましょう。
 タイの中古車は日本のものに比べて程度が悪く、故障もしばしばです。なんと言っても1年2万キロは普通です。新車を買った時のサービスも3年5万キロですし、車によっては10万キロというものさえあります。つまり日本ではそろそろダメと言われる10万キロあたりの車がタイの中古車の普通なのです。当然各地が痛んでいるこの中古車、修理費はバカになりません。が、たいていの中古車屋ではただ、もしくは安く修理してくれます。管理人の元愛車プリメーラも何回直してもらったことでしょうか。
 ついでなのでそのプリメーラを例にかかった費用を少しだけ。

日産 プリメーラ 2000CC 1997年式 赤
購入 2002年4月 44万バーツ 走行距離 7万キロ
(店では48万バーツで売りに出ていたが、友達価格で値引き成立)
故障箇所 
エアコン(コンプレッサー壊れる→中古モノに取り替え→数ヶ月後また壊れる→あきらめて売る)
ステレオ(雑音がひどくなる→アンプ取り替え)
ショック(左前のサスが抜ける→応急処置。4本取り替えの見積もり約2万バーツ)
サス4本+ダンパー(完全にペシャンコ→取り替え費用見積もり10万バーツ!)
フロントガラス(降ってきたゴルフボールで穴が開く→保険にて修理
塗装(十円玉攻撃を受ける→保険にて修理)
前バンパー(読みで前が見えずゴミを踏んづけ凹む→直さず)
売却 2003年12月 30万バーツ 走行距離13万キロ
(右バンパー凹み、サスグシャグシャ、バッテリー上がりの状態にて)

 実のところ、サスが壊れてなければ34万バーツで売れたらしい。つまり一年半、6万キロ乗っても10万バーツしか値段が下がらないと言うことです。もちろんこのまま乗り続けるともっとお得になります。なぜならこの車の最下限の値段自体があるからです。おそらく後3年乗っても20万バーツを下回ることはないでしょう。日本では車を売る時にきれいにしていきますが、タイではもう車を見ないで値段を決められてしまいます。壊れている所も勝手に直してくれます。ただし、普通に持って行くとかなり安値をふっかけられます。今回も試しに違う店に持って行った所、最初20万バーツと言われました。その後タイ語が分かると知って25万バーツ。それから友達の店に行くと即決30万バーツとなったわけです。しかも即金。そのお金で新車を買ってしまいました。。。
 ちなみに修理自体は非常に安くすることが出来ます。特に板金は安いです。が、車によっては部品が非常に高くつきます。今回のプリメーラの場合も輸入車だったこともあり高くなりました。これがタイで生産されている車ですと、結構安くなるようです。

 タイにも車検制度はありまして、7年後から毎年です。ま、中古車を買わなければあまりお目にかからないと言うことです。と言ってもそれも非常に簡素なモノなのですけどね。

 一応ランニングコストの話もしておきます。まずはガソリンです。ガソリン、2004年3月段階でハイオク16バーツ代後半、レギュラー16バーツ前半とさほど変わりません。数年前まで12バーツ台だったのでかなり上がっています。それでも日本の半額くらいでしょうか。オイルやタイヤなどは日本とそれほど変わらない料金です。安いタイヤもありますが、命に関わるのでやめておきましょう。保険は前述の通りですし、駐車場代を取られるアパートも聞いたことがありません。町中の駐車場は一時間10バーツから40バーツほどです。洗車は50バーツからで、しっかり手洗いしてくれます。中には10人がかりであっという間にやってくれる所もあります。

 とにかくタイの道路と気候は車にかなりのダメージを与えます。車がかわいそう、と思うこともしばしばです。あまり無理な運転はしないようにしましょう。