BTS(スカイトレイン)

観光客には好評、でも在住には??

 BTSというのはバンコクに1999年に出来た高架鉄道です。本当はこの他に地下鉄やもう一つの高架鉄道が出来る予定だったのですが、地下鉄は2004年に、もう一つの高架鉄道は建設途中で中止になってしまいました。ちなみにどれも1998年に完成予定だったものです。BTSがスカイトレインと呼ばれているのは、タイ語で「ロット ファイ ファー(車、電気、空、つまり空の電車)」だからです。

 このBTSは正直言って日本人観光客にはとても便利なのモノだと思います。しかし、使わない人にとってはまったく使うことのない、そういうモノです。BTSは2ラインあり、スクムヴィット線と、シーロム線となってますが、この駅周辺で用事がないととても使いにくいのです。駅に降りてから目的地まで遠いと、もう一度何かの移動手段に頼ることになります。これはかなり手間です。さらに、BTSの料金はバスなどに比べ非常に高いです。観光客にとっては渋滞もなく、料金も気になりませんが(激安のバスがライバルなので高く感じるだけ)、実際に住んでる人間にとってはなかなか難しいモノがあります。

 結果として、BTSは予定ほどの乗客が集まらず、思いっきり赤字のままです。それでも最近は様々なキャンペーンのために、開通当初よりもかなり乗客が増えましたが、まだまだです。さらにまだ路線の延長が取りだたされていますが、これとてバンコク市当局は及び腰です。

 BTSに乗る時に少し気をつけないといけないことがあります。一つは切符の買い方です。まず、すべて自動券売機なのですが、紙幣は使えません。もしコインがない場合、窓口に行って両替してもらわなくてはいけないです。そして、日本と違うのがお金を入れる前に目的地の番号を押すことです。よく日本人が、先にお金を入れて、そのままお金が戻ってくるのを目にします。

 次に気をつけてほしいのが、自動改札の通り方です。よく日本で自動改札に慣れてるか慣れてないかで田舎モノ度数が分かると言う、口の悪い人もいますが、タイで気をつけないとまさに田舎モノになってしまいます。入場の際、カードを挿入口に入れます。そのカードが上に出てくるのですが、これを「先に」取らないと、ゲートが開きません。日本ではゲートをくぐってから切符を取るシステムですよね?ちなみに出る時は日本と同じようにカードを入れるだけで大丈夫です。

 何度も使う方には、「スカイカード」と呼ばれるプリペイドカードや、15回とか30回乗れる回数券のようなカード、そして3日間乗り放題の「ツーリストパス」がありますので、これを使うのも手だと思います。ただ、ツーリストパスはあまりおすすめ出来ません。これでもとを取るのは困難だからです。ちなみに、私はいつも財布の中に「スカイカード」を入れてます。

 BTSが出来て困ったのはタクシーの運ちゃんだと思ったあなた。ちょっと惜しいです。一番困ったのは、渋滞を遅刻の言い訳でに出来なくなった人達なのでした。タイ人は時間にはかなりルーズですから…。

(21/1/02)