BIRD(トンチャイ)ライブ観戦記(030805)


 前々から言っていたとおり、7月27日にバードことトンチャイのライブ「TOGHTHER Babb Bird Bird Concertを見てきました。全21回公演のラスト公演でしたので、かなり盛り上がるという予想の元に…。車で行くかタクシーで行くかかなり悩んだあげく、結局車で行くことに。どうせ駐車場なんてないだろと思い、会場(タイカルチャーセンター)からほど近いジャスコの駐車場に車を停め、勢いをつけるためにビールをあおりながらの出撃。実はこれが失敗。会場近くにちゃんと駐車場をたくさん用意しておりました。おかげで行き帰り10分以上ずつ歩く羽目に…。

 さてと、これが8回目となるバードのBabb Bird Birdライブ、前回は知っている人も多い「AROKA」。これはナット・ミリアとニコー・テリオーが日替わりで出演したミュージカル。管理人も見たが、まあまあかなという感じのモノでした。で、今回の「TOGETHER」は歌メインと言うことでかなり期待していたわけです。しかも相変わらずめちゃめちゃなゲストが出るらしいし。で、入場後、相変らずヤッパリタイだなあと思われされるところからスタート…。7時開演なのだが、7時では客の入りはまだ半分程度。みんな時間に始まらないの知っているから入場してこないんですよね…。いつも時間に行く我々は待たされるだけで疲れるって言うのに…。
 で、結局始まったのは30分過ぎ。この段階でせっかく飲んだビールが消滅。そして不安をよぎったのが、管理人の周りの客構成。なんせ1枚3000バーツという破格な料金なだけに、周りにいるのもハイソな雰囲気のするタイ人ばかり。こりゃこの人達は盛り上がらんなと思いつつも、バードの軽快なトークは続く。2曲目ですでに「フェーン チャ」がかかってもうすでにボルテージが上がりまくる、所が続出。当然管理人の周りは手拍子しながら聞き入っている人ばかり。おいおい、隣のブロックは総立ちだぞ!?しかしすでに酒の抜けた我々は周りに会わせるように座りながらバードの歌とトークに酔うのであった。「今日は最後の日だから終わりにしたくない。みんな帰さないよ」「僕は死ぬまでみんなを喜ばせるために頑張るよ」など、バードトーク炸裂しまくり。それにしてもバードはトークがうまい。おそらくタイで一番だろう。まあ、彼が話をすればみんな聞くという、ある意味王様モードに入っているからと言うこともあるが、それを差し引いてもやはりおもしろい。なので歌よりも話が長くなりがちなのだが、この日もバードの花束を上げようとするファンが推定…30人以上いて、それを渡すだけで大変な騒ぎ。その中で子供が「バードさん、いつになったら歌を歌うの?」と花を渡しながら聞いたものだから会場大受け。そうそう今回のライブでバードが盛んに言ってたのが「もう45歳なんだ。後5年で50歳…。でもまだ子供も奥さんもいない。だって時間がないんだ。でもデビューしてから17年、全然変わってないでしょ?」と言うセリフ。たしかに今回デビュー当時からの映像もバックで流れていたが、ホントに変わらない。と言うか今の方が若い。そりゃいくら整形してもそれだけではすまされない何かがあると言う感じ。タイ人なら誰でも彼がゲイだと思っている。が、そんなことをみじんにも感じさせない所も彼のスゴい所。

 そうそう、こないだタイ版の「カルトQ(覚えてますか?超オタク用のクイズ番組)」で、バードの問題があったという話。その時の最終問題がこのBabb Bird Birdライブはこれまで何回やったでしょうというモノだったのです。そしてその答えは108回。なので今回はそれにかけて「今日は129回目の〜」と言うことを力説されておりました。
 さてと、ここからがないようについての本番。結構長めのMCが終わった後、大がかりなショーのように舞台がどんどん変化しながらライブは続いた。まずは生バンドを従えて数曲。







 そこで登場したのがボー・スニターとゴップ・サウワニット、そしてウー・ハルタイの女性実力派ボーカリスト3人であった。そしておもしろかったのはボーはマイの歌を、コブはエームの歌を、ウーはパラポンの歌を歌ったこと。自分の曲でもバードの曲でもない所が狙い。もちろんみんなGRAMMYの所属なので、GRAMMYの曲だったけど…。
 管理人のお気に入りのウーが管理人お気に入りのパラポンの曲を歌ってくれたので、それだけで満足なシーンでした。そして、バンドなし、つまりアカペラでバードの名バラード「コープチャイ チン チン」を熱唱。これには観客も静かに酔いしれてました。


  そこからバードが「世界旅行に行こう」みたいなことを言いそう言うコーナーへ。それから行く地方をイメージしたオブジェに扮した人達がポーズを作っているのだが、その中には今回日本も入っていた。が、相変らず日本というのはタイにおいてこういうイメージしかないのだろうか?と思わせるようなもので少しがっかり。タイで有名なオカマショーでも日本はお笑い担当なのだが、今回もそんな感じで、紅白の派手な着物を着て、頭にでっかい扇子をつけている。そしてその扇子は日本の旗をあしらったようになっている。いやあ、お笑いです、やっぱり…。

 話を戻すと、まず出てきたのがアニータとヤヤインで、これは管理人いったいどこの国か限定できなかったが(おそらくスペインのカルメンゴ系?)、まあ二人とも美人だしかっこいいモノだった。やっぱりバードがイタリア系タイ人だと言うことを認識させられるようなショー。(スマン、写真はずれで使えずです)

 次に出てきたのが例の日本のオブジェ軍団を従えた、ZAZAとブアチョンプーのかわいいどころ二人。特にブアチョンプーはPVの中で日本の学校のような設定のモノがあるし、顔は思いっきり日系。で、歌っているのが題名は分からないが日本の曲。おそらくアニメの曲だと思われる(タイ人も知っていたので)。タイ人の見た日本人女性というのがそこあって、格好(これは写真で)から歩き方(ちょこちょこと小歩き)、しゃべり方(漫画みたいな甲高い声)までまねしている(つもりらしい)。見ている方は少し恥ずかしい…。で、その時バードが歌ったのが松崎しげるの「君がいればそれでいい」。日本でもグリコのアーモンドチョコレートのCMで使われていたので、知っている人も多いと思うが、タイでも昔グリコのポッキーのCMに使われていたようでよく知られている(管理人もタイのカラオケ屋で歌わされた…)。たいしたもんだと思ったのは、これがまたバードうまいんだよね、日本語も。正確には中国語も含めて今回やったやつは全部うまかったのだけど…。

 で、お次は中国。当然チャイナドールのお二人。ホントきれいになりました、この二人。デビューした頃はもうただの企画モノかと思っていたのが、台湾で人気が出たのがよかったのでしょうか。今ではすっかり大人になってきました。中国のドラマ(タイでは一番人気と言っても過言ではない)の主題歌を歌い、会場は歓声に包まれていました。やはり日本に比べて中国の方が文化の浸透度が違う、そう実感させてくれる出来事でした。

 最後がミアウとのインドショー。ミアウはご存じない方も多いと思いますが、テレビを見ているとしょっちゅう出てくるコメディアン系の女優です。彼女だけ一人での出演。バードとの絡みでも一人お笑い系に走る。これがまたタイ人に大受け。ある意味彼女が一番今回のゲストの中で輝いていたようだ。ここで第一部が終わり、15分の休憩に入ったのだった…。

 ライブの最中で15分の休憩なんて聞いたことないと思う方、タイでもバードのライブと言うよりショーにしかないものです。約3時間強のショーですから、お客もバードも休まなくちゃやってられないという話もあります。が、舞台の脇にちゃんとタイマー表示で残り時間○○分と書いてあるにもかかわらず、やっぱり0分になっても人は集まりなんかしません。だいたいあのトイレの数でどうやって処理するというのでしょう???こんな時、管理人は男でよかったとつくづく思うわけです。女性がトイレ待ちで長蛇の列を作っているとき、男はちょっとの待ち時間でOKですから。そんなこんなで待たされたのは結局30分。だったら最初から休憩30分にしろよ、と思う所ですが、これを30分にしたらタイ人はいつ帰ってくるか…。

 休憩明けのバードはさすがにちょっと疲れているようで、トークの声がかすれていました。そりゃそうですよね、だってこの公演もうすでに20回こなしているわけです。一回3時間ですよ。オマケに週末は一日2公演。何度も言うようにバードは45歳です。そしてこのショーの中でバードずっと踊りっぱなしなんですから。

 しかし、トークで疲れを見せて大丈夫か〜?と思っていたのは杞憂でした。曲が始まるとまるで水を得た魚のように全く問題なく歌い出すではありませんか。たいしたもんです。17年前のデビューの時からの映像が流れます。Babb Bird Bird Concertの一回目からの映像を見ながら、「このときが一番かっこうよかった」とか言っているバード。たしかに全然変わらないバード。どんどん格好良くなっているとも言えます。そしてそのころにはまたバードにプレゼントを渡そうとするファンが客席最前列付近に集合してました。相変らずこれを受け取るだけで大変でした。そして、ここからお待ちかねのバラードを歌い始めました。「ラウ スー ガン ファン」を始め、「モーク レ クワン」や「ヌアイ マイ」などを次々と熱唱。いやあ、ホントバード歌うまいわ。前が見えなくなるほどのスモークを焚いて、最前列の人間が苦しんでいたのはご愛敬。こうして3時間のショーは幕を閉じました。

 そして最終公演と言うことでスタッフ全員の紹介がありました。このころすでに一部のファンはもう席を無視して前の方まで来ていたのですが、そう言うことにはお構いなし直国柄らしく、バードも笑顔で受け答え。で、みんなの紹介が終わって最後にもう一曲あるのかと思ったら、と言うか普通あるでしょ、アンコール。ところが、周りの人達は帰り支度を始める始末。いつも思うのだが高額席はノリが悪いというか、なんというか、結局その最前列まで乗り出してきたファンだけが最後まで残っている始末。管理人も最前列まで行って、「バード」と叫んだりしたものだが、時すでに遅し。またも最後に不完全燃焼で終わってしまうのか?と思いつつも、もうすでに会場から観客はほとんど出てしまい、スタッフが片づけを始めていた…。おいおい、まだ終わってからほんの数分だぞ。どうもタイ人は映画でもなんでも終わったらすぐ帰る癖があるらしい。ほとんど最後の観客として帰る管理人達。するとどうだ、周りから聞こえてくるのは日本語ばかり。なんだ、結局最後まで残っていたのって日本人ばっかりかよ〜、と思いつつ、管理人はまた10分離れたジャスコまで歩くのであった…。

 どうでしたか?今回の「TOGHTHER Babb Bird Bird Concertの模様を描いた観戦記。好評なら次回もあるかもしれません…。それにしても あの暗い中、デジカメで撮るのは大変でした…。