サムイ珍道中 ホテル編

 2545年(西暦2002年)のソンクラーン(タイ正月)は、私とマッピーでタイ湾に浮かぶタイ有数のリゾート地サムイに行って来ました。実はこのソンクラーン休暇の旅行は出発寸前まで決まってないもので、突然思い立ったように旅行代理店に連絡を入れ決まったモノでした。おかげでこれが後で大きな悲劇を生んでしまったのですが…。
 4月13日から16日までの4日間タイは正月休みに入ります。当然航空券もなかなか手に入りません。そんな中、14日発16日着の二泊三日のチケットが取れ、そしてホテルも予約することが出来ました。ホテルはセントラルサムイというサムイでも有名なホテルで、約4000バーツもするとのこと。タイで一泊4000バーツかぁ??と思いながらもどうせ二日だからと思って予約しました。ここで私が確認したことはこのホテルがどこにあるかと言うことでした。サムイでのんびりしたかったわけではないので、一番の繁華街であるチャウエンビーチ周辺を希望しました。すると担当もそのホテルはチャウエンにあるとのこと。そして我々はバンコクエアウェイズに乗り、一路サムイに向かったわけです。このとき私の持ってるバウチャーには「宿泊セントラルホテルサムイ」とだけ書いてあったのです。

 あっという間にサムイに着き、サムイ空港で迎えが来るのを待っていた所、「セントラルサムイビーチリゾート」という看板を持ってる人がいたので近づいてみると私の名前が乗ってません。あれれ??と思ってしばらくすると今度は「セントラルサムイヴィレッジ」という看板を持ってる人がいて、その中にマッピーの本名が書いてあります。なんだかようわからんままにその看板の持ち主に近づき、ワゴンに乗せられてホテルに向かいました。サムイには何度か来てるので、何となく土地勘があったのですが、このワゴンに乗ってる時間が異常に長いのです。ホテルについては周りを見渡してびっくりです。繁華街どころか何もない所にホテルだけあるのですから。

 チェックインを終え(とても気持ちのいい対応でした)部屋に直行。これがまたホテルはコテージスタイルで、何か聞いてた話と違う。そこで初めてフリーの地図を見た所、ホテルは空港から最も遠い島の南端にあることが判明。たしかに「セントラルサムイ」だけど…。おかしいぞ、とやっと気づいた私はすぐに代理店に電話。しかしソンクラーン休みでなかなか連絡が取れません。やっとつながって聞いた所、たしかに予約は「セントラルビーチヴィレッジ」に入ってるらしい。じゃあ、どうしてチャウエンにないのだ?ここで猛烈にクレームを入れた所、
「明日なら「ビーチリゾート」があくから今日はそちらで我慢してください」
と言ってくる。はああ?何言ってんだ、と思って
「何言ってんだ。だから最初に場所聞いたじゃないか?」
「ちゃんと
ヴィレッジって説明しました」
「じゃ何で
ヴィレッジがチャウエンにあるんだ?」
「いやそれは…」
「オイオイ…」


 ここで担当が責任者に変わって、話がすこしずつ進展しはじめる。が、この方が最初に言ってきたこともけっこう意表をつくモノだった。
ビーチリゾートの方部屋取れましたので、そちらに行ってください。ヴィレッジの料金はいいです。ただビーチリゾートは料金が一泊6500バーツなのでその差額を向こうで払ってください」
「はい?」

何でこっちでそんな高いホテル代はらわきゃいかんのだ?それって誰のミスだ?
「そんな場所指定してホテル予約して先に料金払って何で追い金取られなきゃいけないんだ?だいたいここでどれだけ待たされてると思ってるんだ?チャウエンだからって来たんだぞ」
「そういわれましても…」
「もういいからホテル代全部返してくれ。それからチャウエンのあたりでホテル探してくれ。」


 実はこの間3時間ほどかかっていて、もういい加減にしてくれって感じだった。それからやっと食事してお迎えのワゴンに乗って次のホテルに行くことになった。チャウエンに着いてやっと心が落ち着きを取り戻した。が、それはほんのつかの間だった。次のホテルというのは「バーンサムイ」。場所は文句なしだったので二人でほっとしたのだが、チェックインしようとすると
「そんな予約は入ってません」
だって。またも旅行代理店に問い合わせた所、絶対入ってるから聞いてください、とのこと。担当者の名前を聞き、その人を呼んだ所、
「その人はもう帰りました。その人から何もメッセージを受けてません」
「えっ…」

さすがに切れたのでマッピーに近くの現地代理店に聞いてくるようにお願いする。そしてまた代理店に電話した所、今度はその代理店の担当者が怒り始める。そして直接話をしようとしたときに、なぜかそのホテル側の担当者がひょっこり出てくる。もう帰ったんじゃないのかよ…。今帰る所だったんだって。だんだんあほくさくなってきたのだけど、ここでまたタイ人らしい展開になる。
「ちゃんと言ったじゃないか」
「私はそんなの聞いてない」

結局ホテル側の連絡の不手際だだったのだが、最後まで彼らは一言も謝らなかった。

 タイでは仕事がらみですいませんって言葉をほとんど聞くことはない…。

 結局部屋はあったのだが、かなりマジ切れになっていたのでこのホテルだけは泊まらんと思い、違うホテルを自力で探すことになる。すぐに見つかって、「最初からこれで良かったよ」と思いながら「バナナファンビーチリゾート」だとか言うホテルに泊まることになった。

 このホテル基本的にとても過ごしやすかったのだが、またも問題があった。二日目の夜に帰りのフライトのリコンフォームをしようと思ってフロントで帰りの車共々お願いしようとした所、
「リコンフォームは一枚50バーツです」
なんだ〜、リコンフォームお願いして金取られるなんて初めて聞いたぞ。だいたいほっといてもチップ払うって…。怒ったマッピーが
「そんなの聞いたことナイ。自分でやるからいい」
と言ったら、「あ、そう、じゃあ自分でやれば」って感じな顔をされた。これでまたマッピーは切れていた。実はマッピーは某有名日系旅行代理店と某有名ホテルに働いていたので、よけいにこういうのは切れるらしい。
 最終日、約束ではレイトチェックアウトが出来たのに、当日になって部屋がないからシャワーの時だけ部屋を貸してあげると言われさらに怒りは倍増だった。

 ホント、サムイは日本人(タイ人にも)に冷たいとつくづく感じた。(正確には西洋人以外には冷たい)終わって思った感じたことは最初のホテルが一番感じよかったなあって事。

 
セントラルサムイヴィレッジ、これが一番のアタリだったらしい…。