チェンマイ珍道中 山岳編

 管理人の仕事の一つに蝶を扱うものがありまして、この関係でチェンマイによく行かせてもらってます。特にその中でも山に行くことが多く、これが普段のタイでは見られないようなネタ満載なもんですから、これを少しずつ紹介していこうと思います。くれぐれも言っておきますが、同じところに行ったからと言って同じ事が起きる保証はまったくありません。ただこういうことがあるのだなと思って頂ければ幸いです。ホントにウルルン滞在記みたいなんですから。。。


 標高1100メートル?

 バンコク近郊には全然ない山ですが、チェンマイはその土地のほとんどが山です。チェンマイ自体標高300メートルなのですが、そこからさらに車で2時間ほど走ると標高1000メートルを超える地帯まで行くことが出来ます。今回の話はチェンマイ県メーワン郡の出来事です。チェンマイ市内から南に行き、そこから山に向かったひたすら走っていくと着きます。1時間も走ると携帯の電波が届いたり届かなかったりします。さらに30分走るともうそこはただの峠道。道路は一応舗装されているものの穴だらけ。急カーブ急勾配。事故がない方が不思議な道です。当然電灯も何もありません。初めて行った時は道を間違えたかと思いました。そして着いたのがメーヘーと言う集落。ここの農業研究所のお邪魔して話が始まりました。朝早く7時くらいに着いた管理人、車を降りると息が白い!のにビックリ。管理人の愛車はタイ生産なので暖房がないのです。後ほど聞いてみると標高は1000メートル以上あるとのことでした。そりゃ寒いわね。その南にはタイ最高峰のドイインタノンが控えているような場所ですからね。当日の温度快晴で9度でした。。。こんなの寒いって言わないヨ〜って声が聞こえてきそうですが、チェンマイも昼は30度余裕で越えるんですよ。温度差20度はきついっす。


 カレン族は早婚

 タイ語では「コン カーリアン」と呼ばれるカレン族。管理人は仕事を手伝ってもらっていたりして接する機会が多いのですが、この手伝ってくれる人たちってのが若い女性か子供。で、この若い女性ってのがくせ者で、年の頃18から24くらいまでなんですが、まず間違いなく結婚して子供もいる方々。彼女たちは15くらいが結婚適齢期らしく、20過ぎるともうおばさんだそうな。顔立ちはまだあどけないのに、生活臭を感じさせてくれる彼女たちには、ふつうに3人くらい子供がいるのです。ちなみに男はそんなことなくって、いくつに結婚してもいいらしい。寿命自体が短いこともあるけど、30過ぎてもまだ結婚しない人が多い日本と20前で子供がたくさんいるカレン、どっちが人間の生態的に正しいんだろうね。。。


 携帯事情

 日本でも山に行くと電波が届かなくなりますが、タイの山で電波が届きと思う方が間違いなのかもしれない。が、ここはチェンマイ、いわゆるタクシン首相のお膝元。ってことは、イコールAIS(タイ最大の携帯会社)のお膝元ってことなので、AISの電波だけは届くものと思っておりました。が、現実は、、、タイ携帯第二位の会社DTACは届くのですが、AISは届かず。。。おかげでこの辺の村の人たちはみんなDTACを持ってます。管理人は二つ持って行ったので助かったけど。。。自分のお膝元をおろそかにしちゃいけませんよ、首相〜!


 道路事情

 タイにはほとんどいい地図がなくって、特に田舎に行くとものすごいスケールの地図を使う羽目になる。結局人に聞かないとたどり着けないことが多い。道路は県によって整備具合が違うのだけど、このチェンマイはさすがに首相が出ているだけあって、なかなか道路はいい。が、それも市街地の話。山に入ると作ったときに何も考えてないのだろうなあと思うようなアップダウンやカーブが出てくる。そして何より怖いのは道路の至る所にある穴。タイヤがすっぽり入ってしまうような穴が山ほどあるのだ。それもカーブの真ん中に。よけながら走っていた管理人も何度もタイヤを穴に落とす羽目に。そしてとうとう、、、タイヤがパンク。こんな山奥の平坦なところもないような所でパンクとは。。。当然電波も届かないので助けは呼べない。結局それからゆっくり平坦なところまで走っていき、スペアタイヤに取り替えることとなった。ちなみにこのタイヤ、一発でパンク修理不可能なものになっていた。さらに先に進むと道路の舗装がはげてくる。その上急勾配なので、オートマのギアをLにして走ってもなかなか前に進まない。登っているのに、車は下がる。。。かなり恐ろしい道だ。やはりタイの田舎はピックアップに限ると思った。


 指さされる 話しかけられる 拝まれる

 山岳民族と言っても観光地化されているところに行くわけではないので、外国人は非常に目立つ。さらに管理人の車は出たばかりのやつだし、色はクロだし、だいたい乗用車走ってないし目立つ。車を降りてもまだ目立つ。あちらこちらから指を指される。確かに管理人だけ着ている服が違う。髪の色が違う。とにかく何もかも違うようだ。ちょっと買い物をしようとするだけで、「どこから来たの?」とか聞かれ、タイ語で答えるとそれからが大変。「おー、タイ語できるよ」ってことになり、みんなやってきて次々に質問が。で、それをカレン語に直してみんなに説明しているやつまで出てくる。ま、ここまではこれまでよく見かけたケースだったんだけど、驚いたのは車で走っているときに、向こうから小学校に入ったばっかりみたいな女の子が歩いてきたときのこと。結構ぼけ〜っと歩いていた彼女、危ないので徐行して軽くクラクションを鳴らすと、はっとした顔でこちらを向いた。あ、どけてくれるなと思ったら、なんと彼女こちらに向かって、まるで王族にでもするかのように管理人を拝んだ。。。車に乗っていてこんな風に拝まれるとはかなり動揺した。思わずハンドルから手を離し、こちらも手を合わせ拝んでしまった。なんかものすごく神々しかった。。。


 高床式住居にはブタが。。。
 
 カレン族の住居は高床式で出来ている。だいたい自分たちで作るのだそうな。管理人の仕事を手伝ってくれた人の家を作っている最中だというので見に行ったところ、まだ壁も大して出来てなくってとても寒そうだった。ダンナが言うには「お金がないから全部自分で作らなくちゃ。」と木を切るところからやっていた。ちなみに家を建てるには10万バーツかからないのだそうだ。で、驚いたのはその家の床下にブタがいること。それもすごいでかい。聞くところによると、女の子が生まれるとブタを飼うのだそう。ブタと言ってもイノシシみたいなやつでそれが村中につながれているのだ。結構壮観ですよ、このシーン。ところで、いつ食べるのかな、このブタたち。。。