またしても・・・

何とも日本の四季と同じ?ように年4回だけしか寄稿しなくなって久しくなります。申し訳なく思いながら、何とか今回も近況を報告します。

前回は昨年末だったのでそれから早3ヶ月が過ぎたが、またしても一大事が。それは、残念な事に昨年配属になった日本人が今年に入ってすぐ体調不良で退社・帰国となってしまったのだ。ほぼ1年間での退職。

今思えば、私も最初の頃はなかなか会社の流れや客先との付き合いの波に乗れず、結構苦しい思いをしたような気がする。(現在もですが・・・)やはり今迄自分が二十数年やってきた業種と随分違う所があった為、それをどうやって乗り切っていくか、海外である為、外人を使って仕事をしていく難しさの為、その他にもいろんな事が一杯あった。(でもそれが分かっていてタイに来たんだから頑張るしかないのだが)

今回の日本人の方は私以上に業種が違っていた事、もともと体の一部が良くなかった?様な事などからストレスが相当たまってしまったようだ。(当然、入社面接では何処も悪い所はないと言ったと思うが)
最初の頃は気も張っていた為か意気込んでいたが、ちょっと飛ばし過ぎかなとも思えたから、ヤッパリな〜とも受け取れた。ただ今迄短期間ではあったそうだが、いろんな国で仕事をしてきたと常々言ってたから、タイでも十分やっていけると思ったのでしょう。
タイの文化・気候・風土・食物等々、他の外国とはまた違った所があるから。
本当に残念でした。

でも、会社側としては体調が悪い人にこれからも作業に従事してもらって、もしもの事があった場合、もっと大変なことになってしまうからしようがない判断となった訳である。
《やはり海外で働くという事は生半可な考えでは絶対ダメという事なのだ》

そんな出来事から約一ヵ月後、今度は私の受け持つQCのスーパーバイザーが退社してしまった。
彼が、「Sさん五分ほど時間もらえますか」と言うので、「ああ、いいよ」と気軽な気持ちで答えミーティングルームへ。そして、彼の開口一番、
「Sさん、申し訳ありません。新しい仕事が見つかったので辞めます。自分としては数週間前から考えて悩んだ末の結果です」
「え〜〜〜、何だって」
さすがに、私もちょっと頭が混乱した。

少し間をおいて、
「それで、何処なの」
「ロジャナ工業団地内の同じ成形関係の会社です」
「そうか、しようがないよな、いろいろ考えての事だろうから」

ちょっとした時間であったが、私の頭の中では以前彼がやはり一度辞めると言った事があったというのを思い出していたのである。(私が赴任する前の出来事であったが、工場長から内容を聞いていた)
その時には、会社が給料をアップして留まらせたという事であった。
しかし、二回目はそうはいかないだろうと。
私としては、今後も相当期待をしていた一人だったのでショックが大きかった。

彼が言うには、給料は2万B以上になり通勤の車のガソリンも全額でるとの事であった。(私の会社では太刀打ちできない?内容である)
まあ、彼ならその位は仕方がないかなとも思ってしまったが、駆引きも上手いという事だろうか。
こちらも本当に残念であったが、これはタイでは日常茶飯事の出来事だから後に引きずってもしようがないのである。ただ、会社からは新規で彼の変りは入れてはいけないとの命令があった。
また同じ様な事になりかねないから、これからは残った人間の中から彼の代わりを育てて下さいと。

これは、決してたやすい事ではないがやるしかないのである。
何はともあれ、これからもまたまた頑張るしかないすーさんなのです。

ここで参考に日本人会から来る新聞の中にあった、ある内容を記してみます。

☆タイ人従業員が、そのまま会社で働き続ける理由
仕事に対して、やりがいを感じる
福利厚生が充実している
給料・ボーナスを考えて!
同僚とも上手くやっていて居心地がよい
仕事のスキルをみがける
研修等もあり、自分のためになる
会社が伸びていて、安定している
新しいことをたくさん学べる
自分のスキルを生かせる
会社に知名度があり、ステータスになる 
13%
12%
9%
7%
7%
6%
6%
5%
5%
4%

☆タイ人従業員が、会社を辞める理由
移る会社の給料・ボーナスがよい
移る会社で自分が伸びるチャンスがありそう
移る会社の福利厚生が良い           
移る会社の仕事にやりがいがある        
移る会社の研修などが充実している      
個人的な理由                    
移る会社でスキルを生かせる         
移る会社で、役職が上がる          
19%
16%
15%
6%
4%
4%
4%
3%

との事ですが、皆さんいかがでしょうか?

 管理人から
ま、会社を辞める理由なんていろいろあるんですが、このカードを日本人はあまりうまく使えない(使える社会ではない)んだなあと、海外に来て感じました。タイ人に限らず、ほとんどどこの国でもこのカードをうまく使って立ち回ります。おかげでそれを使うことになれてない民族である日本人が外国人を雇う際に、えらく苦労してしまうことになります。こっちは仕事がほぼ分担制で、自分の仕事以外のことはほとんど関わらないので、人事のことは人事って割り切られているようです。おかげで当事者は「はい、人がやめます。新しい人をください」と人事に任せてしまえるので、我々と同じ感覚には成らないような気がします。まあ、代わりはいくらでもいるって感じなのかな。タイで働く上で、もっとも難しい問題の一つ、それがタイ人の人事なのでした。。。