人生の岐路

2001年秋、
私の在職していた会社が突然早期退職制度を廃止すると宣言した。
数年前からいろいろな動きはあったがまさか廃止とは。
ほんとに、驚きました?!

世に言うリストラの最終手段一歩手前の手段?
《残るは名指しでの命令か?》
早期退職制度とは、簡単にいうと会社都合で定年前に会社を辞めてくれれば通常退職金に上乗せ金を出すというものである。

ターゲットはどうみても会社がグングン成長した頃に活躍した50歳前後の人達?になっている。
(何となく、当然なのかとも思うが?)
その多くの人達は子供がバリバリの学生であったり、これからバリバリの学生になっていく子供を抱えたりした、超バリバリの中年オジン達なのだ。
(中にはオバンもいたが・・・・)

今辞めてくれれば
 「退職金に色をつけますよ」
ともっともらしく説明会を開く。
これは前回の募集時と同じ触れ回しだが、今回は内容が悪くなっていた。
細かい事だが預けた時の利率が下がったので、後々の利息が以前の退職者より減るのである。これでホントにみんな話しに乗るのかなと思った位である。

だから、当然必死にしがみつこうとした人もいるし、実際に残っている人も。
しかし、会社側も当然ノルマがある訳であの手この手で攻めてくる。
何とも嫌らしいものであったようだ。これで約500人近くが沈んだのです。

噂では、現在も何とか残ったターゲット達をまた新たなあの手この手で痛めつけているように風の便りで聞いた。
でも、その人達はもう手遅れで退職金の上乗せは無い。
針のむしろで頑張るしかないのです。
こういう時よく言いますよね。
辞めるも・・・残るも・・・と。

これは、ある程度有名で最近業績の悪い企業なら殆んど同じ内容でやり始めた事で、ここでも横並びで何とも日本らしい。
だから皆同じ様に悪くなっていくのは当然なのかと思えてしまったりする。

そんな中、私もしっかり早期退職制度の年齢に手が届いていたのである。
(オッと、この言い回しはちょっとワザとらしすぎるか)
以前から早期退職制度を利用して新しい何かに挑戦してやろうとは思っていた
が、まだその思っていた年齢には達していなかったので、
「廃止かョ、オイオイオイオイ」
という感じであった。

さて、ここでふと考え始めた。
思い切るか、それともこのまま今の流れに乗って何となく行ってしまおうか。
今まで頑張って築きあげてきた自分をこんなかたちで捨てるのか。
考慮期間は次年4月迄の約半年間しかない。モヤモヤした気持ちのまま新年を迎え、あっという間に3、4ヶ月が過ぎていった。

と、今度は職場上司から勤務地の異動の打診が自分に言い渡された。
「ちょっと待ってよ」
何という事だと再度驚いた?!
やっと今の地になれたばかりなのに。
でも、よくよく考えると職場との考えの相違も出てきていた。
それを見越してくれた異動命令にも思えたし、まだやり残した事もあるようにも思えたが、
「思い切るなら今しかない」
と異動命令を機にすんなり自分から退職を希望したのである。

前述の50歳よりは随分若い年齢?で会社には大きな痛手?だと勝手に思ったりしながら・・・。
そして、早期退職制度を利用し退職金としっかり上乗せ金を貰って2002年
5月末を持って二十数年間勤めた会社を退職した。

私にとってはまさに人生の岐路になったのである。



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