3月1日

 先月ロータスの駐車場で、銃撃戦があったそうだ。
 例によってヤーバーの売人が射殺されたという。
 内紛なのかとばかり思っていたら、撃ったのは軍隊の人と聞いて??
 だんなの話では、警察も認めていて裏で売人の写真などがでまわり、人物が特定でき次第射殺することになったと。
 もちろん法律でそう決まったわけではなく、あくまでも一部の有志?の人達による制裁のよう。
 なぜかというと、政府が変わり麻薬に対して厳しい姿勢をとることにしたからなのだそうで、以前は逮捕されていたが、(服役後)すぐにまた同じ様な事を始める人が後を絶たないため、根絶に向けて刺客を送り込んでいる状態だというのだ。
 まさかと思うが、いかにもありそうでなんとも。

 今タイでは、麻薬の常習者が小学生にまで及んでおり、社会問題となっていてヤーバーは1錠80バーツ程で取り引きされているものもあるらしい。
 子供の小遣いでも買えるので、何らかの方法で手にしてしまい、抜けられなくなった子供が薬を買うお金ほしさに万引きなども増え、国全体が危ぶまれている。(そんな子供が大人になると犯罪の温床になりかねないと危惧されている)
 そこで、採られたのが今回の一掃作戦だといい、内偵後暗殺。
 しかし、上の方の悪人は結局うまく逃れていると思うのだが。
 警察の上層部にワイロとか払ってそうだし。
 見つけ次第射殺、悪人は殺しても罪に問われない、という考え方もかなり歪んでいるような。人間違いとかもありそうだし・・・。
 それだけせっぱ詰まっているのだろうが、混沌としていて何とも恐ろしい。

 管理人から
 タイでは今SARSとかが日本で問題視されているのだろうが、実際にはこの麻薬撲滅戦争が最大の懸案である。それにしても思い切ったことをやると言えばそれまでだが、怪しいモノを罰するどころか、怪しそうなら殺してもいいと言い切っているあたりがすごすぎる。最初現在の首相はまるで小泉首相並みに人気もあり何でもやってくれると思っていたが、我が首相と違って、ホントに「やる」ところなんて、ただ者ではないですね、タクシンさんは。


 3月2日

 なかなか日本人好みのパンを見つけることは難しい。
 もちろん、プーケットにやってきた5年前は更にひどい状態でした。
 そのため私はよく夢の中で「近所においしいパンの店ができてる」のに遭遇しました。
 うわーっと感激しながら、まとめ買いし「いや、もういつでも買えるようになったんだから」と思ったりしていると目が覚めるのです。
 ぱくついてる時もありました。
 しかし、現実に売っているのは、歯にしみるような砂糖がかかった甘パンとか妙な中身のパンとかで、悲しくてなりませんでした。

 そんなある日、ふとインターネットでレシピが手にはいることに気づき、偶然イーストが売っていたこともあって、自分でパンを作るようになりました。
 所詮素人が適当に作っているもの、日本のおいしいパン屋さんの味とは比べるべくもありませんが、これが自分ではおいしいのです。
 というより食べたい物が食べられるうれしさのほうが勝っているのかも知れません。
 このことを知った両親は「何もしなかったあんたが!」と絶句していました。
 まあ、気候の関係でかなりスムーズに発酵するので楽勝ともいえますが。
 私はやるときはやる!んだよ。
 特に食べ物に関しては!!
 他にもカステラやスコーンなんかを作っては、自己満足に浸っているのでした。

 管理人から
 実は違うHPではおやつについて書いているみいさん。やっぱりパンにも手を出しましたね。タイのパンはかなりまずい、そう思って久しいのですが、日系のパン屋などが増えたおかげでけっこう食べられるようになりました。が、こないだ驚いたのは、全く普通のタイ風パン屋で買ったパンの味です。な、なんとこれがうまいのです。ふつうに…。あまりに薄暗くて期待していなかっただけに喜びもひとしおです。場所は…、まだ秘密です。


 3月3日

 近所の車が盗まれた!
 家から少し離れた駐車スペースに置いていたらしいが、夜でもかなり人通りも車通りもある道に面しているところで怪しい人がいたらすぐにわかりそうなものなのに、忽然となくなっていたという。
 その手口から、合い鍵を持った人の仕業ではと噂されている。
 中古車だったそうで、元の持ち主か販売店の誰かが荷担しているのでは?などと疑われているそうだ。
 もちろん警察も動いているが、なかなか発見は大変らしい。
 我が家は、事情があって家の敷地内に車が置けず、少し離れた場所に置いている。
 しかもまわりは住宅地でなく、ぽつぽつ家が並ぶだけの山の中。
 昼間でもほとんど人やバイクも通らない・・・。
 これはやばそう、とだんなにセキュリィティを強化するようにいった。
 普段は、何を頼んでもなかなかやってくれないだんなの対応は早かった。

 人にお金を貸していて何度いっても返してもらおうとしなかったのに、一瞬でもらってきて早速そのお金で取り付けたよう。
 前から「やりたいやりたい」といっていたので、よほど許可が出たのがうれしかったのだろう。
 触れると音が鳴る防犯ブザーを取り付けるだけのはずが、リモコンで鍵が開くようにもしてきて「これは一体化されているサービス〜」とかいう。
 本当か?実はそれのほうがやりたかったのでは?
 まあ、とても大事にしている改造車なので、「少し触っても音は鳴らないが鍵をこじ開けようとしたり、ガラスを割られたりしたら大音響が鳴る装置」を取り付けてきたらしい。
 タイ人から見て<かなり気になる車>らしいので、盗られたりしたら大変。
 新しい車買うお金なんてないし。
 盗難保険も入った方がいいのかなぁ・・・。

 管理人から
 あの場所に車を置いておいたら悪さされても誰にも気づかれないだろうなあ、たしかに。管理人の車も少し前にフォグランプだけ盗られた…。ある日突然前から見た姿が違うのだ。んんん?と思ってよく見るとランプのあるはずの場所にランプがなく、ちゃんときれいにネジをはずした跡まであった。この作業をしている間誰にも見られなかったのか?セキュリティはいったい何を…


 3月4日

 久しぶりに嫁姑の事件があった。
 といっても、相手は人のことは気にしちゃいないので、私がひとりで「ぐわーっ」と腹を立ててるだけ。
 毎日夕方、息子は近くのだんなの実家に連れて行かれる。
 幼稚園から直接家に帰らせてもらえず、いつの間にかそういうことになっていて、私が迎えに行くのだ。
 水浴びさせてもらって、ごはんも5時頃から食べさせてもらって、7時頃うちに一緒に帰ってくる。
 その後もう一度シャワーしたり、軽くパンを食べたりして寝るのだ。
 今日は昨日作ったカステラが食べたいといってたので、迎えに行くとき持っていった。
 で、食べさせていると「ご飯は?ご飯は食べないの!?」といいながら、機嫌良く食べているのに、いきなりカオパッを作り出し「できたから、こっちを食べなさい」と強要。
 これには、かなりむっとした。親に対抗するなや。

 いや、ほんとは何から何までお世話してもらって感謝しなければならない状況そうだが、産まれたときから息子をとりあげんばかりにいろいろとやられて、つらかった思い出がある。(この辺の事は、あまりにむかついてここでは発表できない・・・「私の子なのに。」と泣いた事も何回も
 普段は抑えているのだがその時の感情が甦り、怒りが再発!!
 「無理に食べんでもええって。好きな物食べ」と日本語でいったが、息子は気を使って食べたあげく気分が悪くなっていた。
 何でも自分のペースに巻き込まないと気が済まない義母(と家族)なのでやりたがる事は極力勝手にやらせることにしていた。
 「何もできない嫁」と思ってるんだろうけど、タイ人じゃないし思わせとけばいいか、と思いつつこちらが譲り我慢してきたのだ。
 別に息子の服を洗濯したりご飯食べさせたりしてくれなくても、私がやるよ。
 楽だしやりたがるからやらせてやってるのに、調子に乗るんじゃねぇ。
 もうすぐ学期末なので、しばらく連れていかんからな。


 管理人から
 おおお、ほぼ週一ペース、恒例みいさんのお怒りモードだ。子供を取り上げられた母とはまた、不幸な境遇この上なしですなあ。変な薬を飲まされたり、勝手に食べ物食べさせられたり、その間にたつ子供も気を遣って大変だろうと…、全く同情申し上げます。まあ、ちょうど日本に連れてしばらく帰っちゃうのでよかったかも。でも、帰ったらまた繰り返しかと思うと…。ますます同情。


 3月5日

 最近映画づいていて、またタイの映画を見に行った。
 が、予定していたのが満席だったため仕方なく別のに変更。なんとも淡々とした恋愛映画であったがこんな機会でもないと絶対見ないし、いい経験にはなった。
 内容は、ニューヨークで不法滞在中のイチロー似の主人公が、ふとしたことで知り合った記憶喪失のオノヨーコ似の女性の面倒を見ることになる。
 次第にお互いを意識し始めるふたりだが彼女が突然昏睡状態に陥る。
 実は彼女はタイにいたときから重い病気にかかっており、手術の日が迫っていたのだ。
 果たして彼女は無事目覚めることができるのか?そしてふたりは?という内容で英語の字幕がでるが、途中から舞台がニューヨークになるため英語で話し始めタイ語の字幕に変わる。
 タイ人には問題ないのだろうが混乱してるうちにどんどん話は進むし、筋が複雑で伏線がうまくはられているため、ついていくのが大変。最後も2転3転する不思議な映画だった。

 映像と脚本はものすごくよくできていていい感じなのに、なんでこんなに暗い話になってしまったのか残念だ。
 悲恋ものはタイ人好きそうだが、山場の盛り上げ方が音楽だけだと弱いだろう。
 それに、いまいちなんでふたりに愛が芽生えたのかエピソードもなくよくわからないし、大体そんなにうまく異国でタイ人同士が偶然出会えるか?などつっこみどころもあったものの、雪の場面ではモノクロになったりして、細かいところにけっこう凝っている。
 見ているうちに20年ぐらい前の香港映画で、チョウユンファが主演していたよく似た内容の映画を思い出した。
 あちらは映像は大したことなかったが適度にアクションもあり、反発しながらも次第に互いがひかれていく様子がうまく表現されてたもんだ。
 はりさすがは香港映画、タイ映画もいい線いってるのでもうちょい頑張れ。

 管理人から
 タイの映画の弱点、まさにストーリーの奥深さのなさ。すべてが読めると言っては失礼だが、言葉が分からなくてもほぼ理解できる。さらに、ディテールの扱いが軽く、詳しい説明とか伏線とかが少ない。怖がらせたり、笑わせたり、泣かせたりすればいいと思っている節があるのが残念なところだ。


 3月6日

 夕方、買い物に行こうと停めてあった車のところに行くと、知らない白人がバイクを停めて車を見ている。
 車は道に停めてあったので、まさかこすったとかいうんじゃないだろうなぁ・・・と思いつつ近寄ると

「これは、あなたの車ですか?ぜひ写真を撮らせて欲しい!!」

と。はあ?って感じなんですが、だんなが話を聞くとその白人はうちの車の<あまりのかっこよさに、くらくらとなってしまい、見入っていた>という。
 おいおい、まじですか?
 むろん、だんなは大喜びで喜々として車の仕様などを説明。
 最近、またしても私の隙をついて取り付けられた青いランプなどをつけたり消したりして自慢している・・・。
 結局だんなとその白人は話が弾み再会を約束していたが、白人の好みはなぜかタイ人と似ているらしい。

 事実、このところ数の増えすぎたきらいのあったトゥクトゥクが差別化を図るべく導入し始めたのが、大音響のスピーカー。
 トゥクトゥクは、荷台が客席となっているためかなり広いスペースがあるのだが、そこに巨大なスピーカーをいくつも積み込み、まさに走るディスコ状態のものがあるのだ。
 年末ぐらいからよく見かけるようになり、「あんなうるさい車に乗ったら最悪」などとばかにしていたら、白人に人気らしく1日貸し切りで借りてくれたりするそうだ。
 そのため、例によってタイ人心理から次々に導入されている・・・。
 車検とかないので、改造車天国のタイ。
 圧倒的多数の白人観光客までがそれをかっこいいなんていいだすと、もう歯止めが利かないのは明らかだ。
 なんだかすごいことになっていきそうな予感。

 管理人から
 な、なんとファラン(ヨーロピアン)の好みとタイ人の好みには共通するものがこんなところにあったのか???たしかにあれは日本でも一部には絶大な人気があるわけですが…。分かるのは車に対する深い思いがなければ、こういうカスタムは出来ないと言うことで、そう考えるとたしかにそう言うところで波長が合うのかもしれない。が、バンコクではうるさいのでやめてほしいね、これは。


 3月7日

 地元のお祭りがあり、自治会の役員をやっているだんなは毎日準備に大忙しである。
 仕事のときとは別人のように、熱心にやっているのはさすがタイ人。
 さて、このお祭り、毎年今の時期に行われているのだが、何のお祭りかというと「王様記念祭」なのである。
 今から40年ほど前に、王様が視察に来られたという。
 その時の様子は8ミリフィルムで記録され、後にビデオになって未だに出回っている。
 異常に着飾った若かりし頃の義母とか近所のおっちゃん達が熱く感動を語っていて興味深い。
 そして、街の一角には記念碑が建てられ、その周りは囲まれて集会所のようになっている。 記念日にはお坊さん達がそこでお経をあげる。
(なぜ?王様が来られた記念の日にお経なのかは?)
 その後歌や踊りや、まあ良くタイで行われているお祭りが2日ほど続くのである。
 その売り上げで記念碑とその周りの補修などをするという。

 ところで、そんな昔にまだホテルなんてなかっただろうに、王様はどこにお泊まりになったのだろう?素朴な疑問をぶつけてみると・・・
「2〜3時間で次のところに行った」
だそうです。たったそれだけのことで、この大騒ぎ。
 しかも現在に至るまで。
 王様ってほんとに<神様>なんですねー。
 心のそこからの崇拝ぶりが、それを語っていました。
 もう日本人の口をはさめる余地はありません。

 
ちなみにお祭りの最後には、髪の毛や爪を切って白い紙に包んで木造の小舟に乗せ海に流し、健康を祈ることになっている。
 なにがなんだか。


 管理人から
 王様は神様、うーん、まさにそれに近いところがありますよね、今のタイの王様ラマ9世は。まあよく考えてみれば、神様ではないにせよ、王様な訳でして、王様と言えばそりゃあもうはるか雲の上の存在なのは当たり前のことですから、そんな方がわざわざおらが村にまで来てくれたとあれば、舞い上がるのも無理はありません。40年前のことってのはすごすぎますが…。それと相変わらずダンナさん、お願いだからイベント事以外の時も働きましょう…。


 3月8日

 あるホームページの「非常識な親」という掲示板が好きでよく読んでいるのだがふと、タイってこんな親ばっかり・・・と思った。
 周囲が別にそれを非常識と思ってないので、非難されることはないが、日本人の私には面食らうことが多い。
 例えば、小さい子がおしっこしたがると<どこででもさせる>。
 外で思いっきり水浴びさせて裸で走り回らせてるし・・・。
 小学生の大きい子がふりちんで遊んでるのは、ちょっとおいおいと感じてしまう。
 おおらかといえば響きはいいが、言い換えると野放し状態ともいえる。
 スーパーで試食のコーナーには、大人も群がっている、というかそれは試食ではないのでは?というのまで、勝手に食ってるし。
 おもちゃ売場では、けっこう万引きされて中身のないものとか、壊された商品もみかける。悪いことという認識はあるようだが「マイペンライ」と思っているのか。
 
 そして何がおかしいって「マイペンライ」って、迷惑をかけた方がいう言葉じゃなくて、かけられた方が相手を思いやって使う「かまいませんよ」なのだと思う。
 でもタイでは、迷惑をかけた方が開き直って使うのだ・・・。
 「気にすんな」って感じ?気にするっちゅーねん。
 お前が言うな!

 
日本では普通、非常識・迷惑と考えられていることも、ここではみんなが当然のごとく行っているので、アイスを食べながら商品をみたり、店の中で走り回って遊んだり、カートに土足で子供を乗せたりは日常茶飯事の光景で、だんだん自分の中での常識が崩れ去っていくのがわかる。
 
もう、何が正しいのか判断できなくなりつつあり、たまに日本のホームページをじっくり読んでせめて理性を失わないように努めるのだった。

 管理人から
 この居直りマイペンライ、まさにおまえが言うなって感じですね。それはわたしの言うセリフであって、おまえのセリフではない〜と何度言いかけたことか…。が、この常識知らずの国(タイから見たら日本が常識のない国なのでしょうが)に住んで長くなると、すっかり日本的常識がなくなっているらしい自分がいます。ああ、もう本土復帰できない…。


 3月9日

 道ばたに白バイが止まっていた。
 タイの白バイは型とかが決まってないようでお巡りさんは趣向を凝らしたものに乗っている。  今日見たバイクはかなりかっこいい。ホンダのC○R(忘れた)とかいう型番で、例えるなら最近の仮面ライダーが乗ってるような(よけいわからんか・・・)。
 見るからに最新、高そうで、「POLICE」なんて入っていて(たぶん自分でつけたんだろうが)映画にでてくる警官みたいに決まっている。
 タイの警官は違反切符を切ったりするときにワイロを要求できるので、そういった意味での副収入がやたらに多く「きっとたくさんピンハネしてお金持ちなんだね」とだんなに感想を述べたところ
「バイクは、お店の人がくれるの」
「は?なんで?」
「お巡りさんだから」
 ??お巡りさんにはバイクをくれるらしい。
 これもワイロの一種なんだろうか。
 そういえば、警官はみんなけっこういいバイクに乗っている。
 みんな違うのに乗っているので支給ではなさそうとは思っていたが・・・。

 普通の販売店がくれるのか、大きな元締めが宣伝を兼ねて格安で譲ってくれているのか定かではないが、お巡りさんっていろんなところで得するんだなと思った。
 公務員なので基本給は少ないらしいが、その何倍も副収入がありみんな「お巡りさんだから当然」と思っているのもすごい。
 お巡りさんだけでなく移民局の人もそうで、訳の分からないお金をよく要求される。
 ほとんどやくざと変わらないが渡さないとビザがもらえないので、仕方なく払ったこともあった。
 逃れる方法は少しでも上層部の人と懇意になることで、(当然その人にお金を渡すが)法外な請求はましになる・・・。
 私は外国人なのでいろいろと文句のつけようがあるようで、人の弱みにつけこましたら日本一いやタイ一?の危険な人達である。

 管理人から
 まあ冗談のような話だが、みんなこの副収入を目当てに警察官になりたがる。しかし実際は、下っ端のうちは全然収入がなかったりするらしい。それでも食事などは管轄の屋台でフリーなので大丈夫なのだが…。今日のノルマも決まっていて、それを自分の上司に渡すのが仕事という、いったいあなたの仕事は?と聞きたくなること請け合いのタイのポリスマンだったりする…。


 3月10日

 そういえば、ほかにも弱みにつけ込む人達がいた。
 税金関係の人達である。
 だんなが喜々として「友達が出世して連絡をくれた。
 これでもう大丈夫」となにやら名刺を見せてくれた。
 「これがなんだかわかる?」というが、肩書きを見てもその英語がよくわからない・・・。
 なんかむつかしそうな単語がならんでいるが、どうも輸出入時にかかる税金を決めたり、もちろん密輸入を防ぐような関係のけっこう上の役職らしい。
 その人と友達だと税金をまけてもらえるんだそうだ。
 税金って・・・法律で何%とか決まってるんじゃないの?

 そういえば、前に日本から持ち込んだノートパソコンが壊れ、タイでは部品がなく修理できないので、日本に送ったことがあった。
 輸出には全く税金はかからなかったのだが、間抜けにも中古品だしと思って日本から送り返してもらったところ、税関でチェックが入り購入時の価格の2割を税金として払うよう要求された。
 2万バーツである。
 そんなに払うんだったら、新しいのをこっちで買った方がよかった・・・。
 しかも「いくらかかるかは、すぐにはわかりません」とかいわれ、2週間ぐらい待たされ<検討の結果>提示してきたのがこの金額だった。
 どこまでがほんとの税金で係員の取り分がいくらなのかは、謎である。
 「払わなければ捨てます」といわれ、仕方なく払った。
 密輸すればよかったと激しく後悔した。
 今後は知り合いがいるので、こんなとき安くなるそうだ。
 「もうこれでなんでも輸入できる」とだんなは喜んでいるが、一体何をどこから輸入するつもりなのか?
 ちなみに我が家が今までに輸入したのはジェットスキー数台だがヤマハは代理店制度を取っているため個人輸入はできず、正規の税金と販売店に手数料を払っている。

 管理人から
 昔中古のノートブックの輸入をしたことがあるが、その時の税金も適当きわまりないものだった。これはタイでいくらだから、その20%でいくらとか言ってくるのだが、なんにも調べた形跡はない。しかも法外な値段。オイオイ新品の値段かよって感じ。結局みいさん同様、払わないなら捨てると言われたのだが、捨てたら奴らは自分のものにするのは目に見えているので、「捨てるのならここで壊す」と言い張ったところ、結局破格の税金になった。が、もちろん彼に袖の下を別途渡したことは言うまでもない…。


 3月11日

 たまに通る道にタイ語と英語と日本語で看板がでているお店がある。
 日本の田舎によくあるようなスナック風の店構え。お姉ちゃんとカラオケでもできそうな雰囲気のたたずまいである。
 なにげにだんなに尋ねたところ<女のレンタル>をしてくれる店であった。
 しかもかなりの有名店らしい。「前にお客さんを案内して行ったら観光バスが来てて、日本人が30人ぐらい順番待ちしてたよ」と教えてくれた。
 そうですか・・・プーケットはあまりポピュラーでもないのかと思っていたがそんなに。
 とにかくその店は人気があり、レンタルできるお姉さん達は皆巧みな日本語を操ると言う。

 ふと気になって「そういう仕事の人達は、エイズの検査とかやってるの?」と聞いたところ、病院の指導でわりときちんと行われているらしい・・・。
 定期的な検査とコンドームの配布が優良店?ではなされているので、「お客様は安心してお越し下さい」と言うのかは知らないが、一応対策はとられているようなのであった。
 「だって、ちゃんとしてなかったら、お客さんがこわがってこないよ。そしたら収入がなくなってしまうから」らしいが、タイ人って基礎知識とかあんまりなさそうに思っていたのでちょっとびっくりした。
 一応、一般人よりリスクの高い仕事という自覚はありつつ、働いているんだなぁ。
 優良店だけあってか、お値段はちょっと高めとか。(相場知らんけど)

 管理人から
 昔病院に行ったら、医者にまじまじと「あなた遊びは好きですか?」と聞かれたことがある。その医者曰く、「どこどこのソープはちゃんとチェックしているから安全です。あの界隈は危ないです…」とのこと。そしてソープで働いている方々曰く、「お客の方が怖い」とのこと。もっともでございますね。HIVは、男性に比べ女性の方がうつる確率は断然高いですしねえ。


 3月12日

 タイ語の辞書を引いていたら、タンブンと言う言葉に関連して運と言う言葉の意味がのっていた。
 タンブンとは功徳を積むことで、タイの仏教徒の間ではいろいろな形で行われている。
 貧しい人に施すことや、街角で募金をすること、人に親切にすること、買ってきた生き物を放すこと(これはなんのことやら、という感じ)によって、今度生まれ変わったときに幸運に恵まれ、得のある幸せな人生が送れると言うことらしい。
 ということは、今の生活は前世の行いによって決まっていると言うことでつまり自分の努力によっては変わらないんだそうだ。
 それで、「運のいい」という単語の注釈として<前世の善行により>となっていた。
 なんだか、タイ人のやる気のなさは、ここからきているように思う。
 今頑張って一生懸命働いても、金持ちになれるのかは前世の行いで既に決まってるわけだし、のんびりやるか、といったところか。
 何というか他力本願、自分の前の人は果たして頑張ってくれたのか?
 運が悪くても、自分のせいじゃないと言う責任逃れは、救いのようだが。
 日本にも「情けは人のため為らず」と言うことわざがあり、いいことをしていればいつかは自分に返ってくるのかも知れない。
 でも、死んだ後じゃなぁとまだまだ信心の足りない私は思う。

 こんな感じで言葉を調べるのは面白い。
 ほかにも、いつも食べている野菜が「ひるがお属の水性つる草」だったり、よく通る大通りの名前が「錫(すず)通り」だったりと新しい発見があった。
 だが、何を調べようとしてたんだったか?

 管理人から
 タンブンの一つである、買ってきた生き物を放すのと言うのは、とらわれているモノに自由を与えるという意味だったような気がします。だとしたら捕らえているやつは悪行を積んでいるのか?さておまけとして、プーケットの語源を。たしかこれまた「ブキット」と言うマレーシア語で「丘」と言う言葉がなまったモノだった記憶があります。正しいはず…。


 3月13日

 庭に植えているココナツがいつまで経っても成長しないので、日当たりが悪いのかとか考えてひとりで周りの草を刈ってみた。
 なぜか庭に鉈?があったのでそれを振り回してみたのだが、たかが草なのに南国の蔓植物の根性はすごく、あらゆるところに巻き付きなかなかちぎれない。
 とても無理なので、まただんなにやってもらうことにして、ココナツの周りだけとりあえずやっておいた。
 だんなが夜に帰ってきたので「なんでうちのはいつまでものびないのかな。山の土地は土が違うから成長しないの」と聞いてみたら、「だって種類が違うから」と言われた。
 平地によく生えているココナツは、成長が早くぐんぐんのびてあっという間に実をつけるが、それは飲むココナツではなく食べるココナツで、おかずなどに使う種類なのだそうで飲んでもあまりおいしくないらしい。
 タイ料理では、ココナツの中(液状部分)を割ってだしたあと、内側に付いた白い部分を削り取ってお菓子にかけたりココナツミルクに浮かべたり、乾燥したものをフレーク状にし隠し味に使ったりする。
 対して我が家のココナツは、料理にだけ使うにはもったいない種類のものでとてもおいしい飲み物がとれるそうだ。
 ココナツには、ほかにも何種類かあって椰子の実油?をとるのに最適なものとか実を乾燥して薪?にする(というか、なんか焚き付けに使うらしいが)のにいいものとか、$$$m$$$m$HJ,$+$l$F$$$k$=$&$J!#
そんなことも知らないの?と言われても、知ってる日本人は少ないと思う。

 
だいたい、実を見ただけでココナツの種類なんかわかるかー。
 しかし、プーケット人に言わせるとそんなことは当然らしかった。
 ところで、そのおいしいココナツミルクが飲めるのは一体何年後?

 管理人から
 そ、そうだったのか…。管理人もそんなことは全然知らなかったです。ココナッツ、基本的に苦手なもんで。そんなに種類があって、それが違うというのを一目で見分けられるのか、タイ人は。いや、久々に勉強になりましたよ、みいさん。


 3月14日

 用事で出掛けていて、だんなが後で迎えに来ることになっていた。
 が、忙しいからとかわりに一緒に仕事をしている子がくることになった。
 待っている間知り合いのタイ人の女の子と話していて、彼女は前に日本語を勉強したとかでいろいろ質問してくるので、教えていた。
 誤解されると面倒なので「だんなじゃなくて、友達が迎えに来る」といっていたのに・・・
 やってきた彼を見た瞬間、明らかに動揺した彼女は「日本語でビーケアフルは何?」と聞いてくる。
 「気をつけて」と言うと「気をつけて!!」と真顔で見送ってくれました。
 いや、彼は知り合いなんだよ・・・近所の若い子でだんなの子分。
 しかし、そう言われて改めて冷静に見ると、かなり怪しい感じ。
 一般のタイ人から見て、異常に日焼けしてるし首筋や肩には色鮮やかな刺青がくっきり・・・。いやーこれは、柄悪いわ〜〜と我ながらしみじみしてしまう。ちんぴらそのもの。タイ人が嫌がるのもわかる。
 私はそこのご両親とか親戚とかを知ってるので、別に何とも思わないけど初めて会ったらびびるよな・・・。

 よくタイ人から聞かれるのは「なんで日本人の女の子は、あんな人達といつもつるんでいるのか」ということ。
 旅行に来て知り合うタイ人は観光業関係の人が主なので、仕方ないと思うのだが。
 そういう一般のタイ人が声をかけても、やっぱりきっかけはナンパなんだし・・・。
 プーケットには、仕事で来るより遊びに来る日本人が圧倒的に多いから、
 タイのビジネスマンとは、普通出会わないのだ。

 管理人から
 普通に入れ墨をして、真っ黒に日焼けし(いや元々黒い人もいるが…)、サングラスをかけて、キンキラのネックレスや指輪を着けている人を見ても、驚くことなく普通に思えるようになるとけっこうなものである。バンコクにいるとちゃんとスーツを着ている人は多いですが、それがステータスだったりするのは事実ですからね。


 3月15日

 友達から「カスピ海ヨーグルト」なるものを頂いた。
 日本から来た人が、わざわざ持参されたものを株分けして下さったものである。
 プーケットには、なんとヨーグルトがない。あるにはあるが、めちゃくちゃ甘く必ず何か(果物とか)入っていて、プレーンヨーグルトではない。
 おまけに小さいカップのしかないし、しかも高い。
 だからプレーンヨーグルトがずっと食べたかった。それが、苦節5年やっと実現したのだから小躍りしつつ牛乳を買ってきて毎日作っては食べていた。
 このヨーグルトはプレーンといえども、酸っぱさがマイルドでそんなに砂糖を入れなくても食べやすいし、この暑さでどんどんできる。

 で毎日タッパに作っていたのだったが、ある晩そろそろできた頃だろうかと台所に行き出来具合を確かめようと電気をつけた。
 そしてタッパの中を見た瞬間!
 きゃーっ!そこには全身をヨーグルトに浸したやもりが、固まっていた。
 固まったのは私も同じだ。しばし見つめ合う、落ちて死んでるのか?
 出来上がりつつあったヨーグルトに肩まで浸かり顔だけ出してるやもり・・・。
 ふたの隙間から入ったのか?それにしてもなぜこんな事故が??と
 思いながら、もったいないがもう使い物にならないので、流しに捨てようとしたところ、あわててはい上がってきて全力で走り去っていった・・・そのへんにヨーグルトをまき散らしながら・・・。
 呆然とする私・・・まさか、食べてたんか?
 こうして、私のヨーグルトライフはやもりの妨害によりあっけなく終わった。
 また種を分けてもらいたいが、今は動揺が大きく食べられないかも。

 管理人から
 そうなんです、タイにはプレーンヨーグルトが存在しないのです。正確には輸入物はありますが、国内用はありません。管理人も同じ思いをしていて、その高い輸入品を種にして、それを培養して食べようと思っていたのですが、買ったことを忘れて気がつけばカビだらけになってました。ヤモリは…、どうやったら入れるの???


 3月16日

 日本は春休みということで、毎日たくさんの日本人がやってくるようだ。
 旅行者は主に観光地にいるし、住んでいる人とは少し雰囲気が違うためわかりやすい。
 当然、日本人とお友達になりたいタイ人から声がかかるわけだが、タイの人というのは概してとても優しい。
 気がよく付くというか痒いところに手が届くようなかいがいしさを発揮する。

 はじめのうちは・・・。

 旅行にきていると、そのいい面だけをひたすらみせつけられるので「なんていい人なんだろう。親切だし頼りがいがある」なんて思ってしまいがちである。
 しかし、その実態は優柔不断で自分勝手、すべて自分がよかれと思ってやっていることなので、親しくなるに連れてぼろがでてくる。さらに指摘すると逆ギレ・・・。
 
 つくづくタイ人は<恋人向き>の人種だと思う。

 遊ぶこと、楽しいことにかけては右に出るものはいないほどだが、日々の生活の雑用とか何かの申請関係などになると、とたんに子供みたいになってしまう。
 タイ女性はまだしっかりしている人もいそうだが、特に男性は頼りにならない。タイ語で書いてあるのだから、率先してやってほしいのに少し難しいことになるとすぐにあきらめてしまうので、全然物事がはかどらない。
 いざというときに何もできずそのくせ変に自信たっぷりに大丈夫という。
 大抵は後で全く大丈夫でなかったことが発覚し、より大事になる。
 最初にきっちりやっておけば、ここまでこじれなかったのに、ということだ。
 なぜか物事の先を読むということが一切できないようで、一緒にいるとそれができるこちらに、より困難になったことの処理がまわってきて大変である。

 管理人から
 タイ人の「大丈夫」、これほど不安な言葉も少ない。もはや管理人はタイ人に大丈夫と言われると、逆にこれはいかんと反射的に思うようになっている。みいさんの言うとおり、本人がヤバいと思うほどに自信たっぷりになるところが恐ろしいところで、これはやはり男の方が確率が高い。つくづくこの国は女で持っている国だなあと思うのであった。


 3月17日

 ちょっと真面目な話。
 タイではあいかわらずエイズの発生率がとても高いみたいである。
 もちろんプーケットも例外ではない。
 その理由には、タイ男性には兵役が課せられていて徴兵の時期に一斉に検査をされるというのがあるらしい。
 そして数値を発表するので、そんな一斉検査の機会がない日本や諸外国より確実なデータが得られるというのだ。
 また女性は風俗関係の仕事の人が仕事柄すすんで?検査をするので、発覚する事も多いといわれている。
 普通の人はどうなのかというと、女性は出産の時に検査される。
 (これは日本でもやってるかも。日本で出産経験がないので不明)もし罹っていた場合どうなるのかは知らないが、少なくとも白か黒かはわかるわけである。

 だんなの場合、くじ引きではずれたので兵隊には行かなかった。
 検査をしたのかどうかは定かではない。
 私は出産の時、検査しているはずだ。
(検査結果は特に知らされなかったが、もし問題があれば知らせてくれているだろう)
 タイの人というのは概ねオープンな意識を持っている人が多く配偶者がいても愛人がいたり、一夜の遊びをしたりする人がけっこういそうだ。
 なにせ、今を生きる人達なのでその場の流れに身を任せやすいというか、あまり深く考えない。
 だんながもてるかどうかは別として、お客さんをそういうところに案内することも多々あるので、もし「奢るから」といわれたら断るだろうか、と考えてみたりする。
 かといって、あまりはっきり注意すると「信用してない!」と逆ギレされるので非常にむつかしい。
「遊びたかったら、遊んでもいいけど、私に迷惑だけはかけないでよ」
といいたいのだが、うまい言い方はないものか。

 管理人から
タイ人にとってAIDSは身近な病気とも言える。かくいう管理人もいったい何回HIVチェックさせられたことであろうか?昔、病院に行くたびにチェックさせられた経験がある。よほど信用されてないようだ…。そう言えば、管理人の前の彼女が泣きながら「私HIVかもしれない」と言ってたのを思い出す。その理由が最近HIVと判明した彼女と10年くらい前いつも遊んでいたからだと…。はっきり言ってあまりHIVに対する知識がないのが不安なこの国であった…。


 3月18日

 妙な噂を聞いた。プーケットタウンにあるとある人気酒場では、客に出す飲み物に薬を混入しているという。
 それを飲んだ客は気分が高揚し、つい飲み過ぎるため店は儲かるというのだが・・・単純に考えて1本100バーツのビールを10本飲んでやっと1000バーツ。
 薬の値段がいくらか知らないが、それを差し引いてかなり儲かるぐらい安く手にはいるのだろうか?
 しかも、警察と店がぐるなのかは謎だが警官が突然深夜2時頃訪れ、客に尿検査をしたりしてチェックが入ることもあるという。
 もちろん、知らずに薬の反応がでたとしても罰金とワイロはきっちりとられるだろう。
 そのため、怪しい店で飲むときは(騙されないように)自分の分は外で買って持ち込む、というのが通の飲み方だそうだ。

 ここまで聞くと、かなりまゆつばというか、酒場になぜわざわざ酒を持参?と思うし、そんなことされたら儲からないから、持ち込みなんか許可されてないんじゃ?とかいろいろ感じてしまうが、タイだけにありそうな話ではある。
 麻薬関係のことは、かなり罪が重いしタイ人であろうと騙されてはめられる可能性もあるわけで、敏感になってしまうのもわかる気がする。
 たまに日本人の旅行者から、興味本位に「買いたいんだけど」と話を持ちかけられることもあるという。
 だが、一般のタイ人の多くはそれがどれだけ危ないことか知っているので、もしつてがあったとしても赤の他人に教えるわけがない。
「日本人ってなんで、あんなにばかなの?」といわれる私の立場になってもらいたい・・・。

 管理人から
 ちょっと前までのタイのイメージ、それが売春と薬だった人も多いと思います。このうち薬はかなり下火になってはいますが、現在でも麻薬撲滅戦争(運動ではない)をやっているだけあって、まだまだ大変な状態です。とは言うものの、何も知らない外国人が捕まるのと、タイ人が捕まるのでは天と地ほどの開きがあります。自己責任でと言うレベルではないので、それを管理人やタイ在住の人に聞くのはやめましょう…。


 3月19日

 用事があって普段ほとんど通らない道をドライブしていた。
 まだあまり開発されていなくて、幹線道路しか走っていない。
 突然前方に見慣れない標識が。黄色地に黒の一見よくあるやつだがなんとそれは「象に注意」。象の絵がはっきり描かれてあった。
 象がでるの??と思ってしばらく行くと、エレファントトレッキングのお店があり、確かに付近に象が歩いていた。
 いままで「水牛注意」の道路標識は何回も見たことがあり、こんなのが作られているのかと思っていたが、象バージョンまであったとは。
 一瞬パロディー物かと思ったが、どう見てもしっかりした普通の標識だった。

 その山中をしばらくいくと、こんどは巨大な風力発電の風車がそびえ立つ丘にでた。
 「こっ、これは何?(知ってるけど)」とだんなに振ってみたら得意そうに教えてくれた。
 よく間抜けなことをいうので、またとんでもない答えをしてくれるかとちょっと期待したのだが。
 すごい立派な物だったので、タイでもこんなので電気作ってるんだねーと何となく感動しながらさらに進むと、今度は眺めのいい土地を開発して売っていた。
 お金もないのに、「こんな田舎の土地なら安いだろうなぁ。家も少ないしのんびりとしてて、静かだし」としばし妄想。
 冷静に考えれば近くにお店もないし、ちょっと外食もできず買い出しにも遠くてすごい不便なんだろうけど。
 普段周りの音に悩まされているので、こんななんにもないようなところで過ごせたらなぁと思ってしまった。
 開発の著しいプーケットだが、まだまだひっそりしたところもあるようだ。

 管理人から
 象注意、大都会バンコクでも象を注意しなければならないことは多々あります。そう、象が町中フーラフラ歩いているんですよね、象使いと。仕事がなくってえさ上げのショーみたいな感じでやってるので、タイに来たことのある方は見たことがあると思いますが、あれがマジで危ない。シッポについている赤いランプだけでは見えないんですよ。車で象に当たったら、それも轢いたって言うのかなあ…。


 3月20日

 うちの子供は日本人からみるとタイ人に似ているといわれ、タイ人には日本人みたいといわれている。
 まあ、お互いの血を引いているので、なんとなく違いがあってそれが<○○人じゃないみたい>となるのだろう。
 幼稚園でクラス写真をもらってきたので見ていると、他の子も誰が純粋なタイ人なのかなんて見分けが付かない。
 中華系の子らしい生徒は、息子より色が白い。
 息子は色の黒いところは父親譲りなので、しっかりタイ人色して混ざっている。
 タイ人と日本人は肌の色以外、髪の毛の色も目の色も似たようなもんだし、ミックスしてもあんまり変化ないみたいで、どこが違うのかけっこう気になる。
 母親が日本人だということを知らないで、息子がタイ語で話してるのを聞いても違和感あるのだろうか、と思い、試してみたいような気もしたが近所の人には既に知れ渡っていて、私の知らない人も私を知ってたりするので、できない。
 単に<「片親が日本人だから」日本人っぽい気がする>程度のことだと思うのだが。
 その証拠に私と息子が歩いていると絶対日本語で「こんにちは〜〜」といわれるが、だんなと2人の時は、別に日本語で話しかけられてないと思う。

 先日息子とふたりでマクドナルドに行ったら、お姉ちゃんが「まあーかわいい。いくつ?(英語で)」「3歳(タイ語で)」「あら、タイ語できるの?」「幼稚園行ってるもんね。お父さんタイ人だし(私が説明)」お姉さんは、じっと息子の顔を見て「おとうさんは、きっとすごくかっこいいんでしょうね」といった。
 それって私はかわいくないってこと?それとも父親似だといいたかったのか?
 ほかにも、息子はタイ人に誉められる時、決まって「眉毛がかっこいいね」などといわれている・・・。他に誉めるとこ、ないんかいっ。
 唯一気づいたのは、まつげが長いこと。強い日差しから目を守るため?
 濃くて長いまつげをしているタイ・日ハーフの子が多い。くるんとしててかわいいのだ。


 管理人から
 そうだ、たしかにタイ日のハーフはまつげが長いことが多いぞ。タイ人もまつげが長い民族だなあ、そう言えば。日本人は色が白いとかかわいいとか(男もね)ほめられることは多いが、タイ人は目に特徴がある。タイ人の目は総じて瞳が大きく、まつげが長い。日本人のは切れ長で小さいからなあ。目だけアイドルレベルって人がけっこういるのだ。


 3月21日

 朝から用事があってプーケットタウンに行き、近くのお寺の駐車場に車を止めた。そこは小学校が隣接していて、たくさんの子供達がちょうど朝礼の真っ最中だった。
 タイの学校では、毎朝国旗掲揚ならびに国歌斉唱などがある。日本の戦前の(知らんけど)学校みたいーとしばらく見ていたら、突然音楽が始まった。高学年の子供達が鼓笛隊をしていて、太鼓やピアニカを演奏している。なんだか勇ましい音楽、聞いたことがないのでタイの歌なのかなぁと思っていたら全校生徒の列から一クラスぐらいが走り出てきて、散り散りに周りの植え込みやイスの下などをのぞいている。
 なんと彼らは、演奏に合わせて掃除をしているのだ。タイの小学校の制度は全然わからないので、そこの学校独自のやり方なのか知らないが、捨ててあるジュースの缶とか焼き鶏の串とか発泡スチロールのがらとかを十数人でがやがやと拾い集めている。鼓笛隊はいよいよ激しく音楽を演奏し、残った生徒はそれをただぼんやりと見ていた。

 なかなか妙な光景だったので、ついついほほえましくて笑ってしまった。掃除が済むと先生のお話があり「学校がすき〜」なんて歌詞の歌をみんなで歌っていた。
 いつまでも見ていられないので、その辺りで帰ることにしたのだが、タイの子供達というのはかなり厳しく起立正しく躾けられている。それなのに、いつからだらしなくなってしまうのか、大人はその辺にゴミは捨て放題、散らかし放題である。なんのための学校教育なのか。
 たたかれるから怒られるからきちんとするというのではなく、きちんとする意義を教える方がいいのにと、よけいなお世話だが思った。

 管理人から
 どうしてタイの学校は厳しいのに、大人は全然だらしないのだろうか?あまりの厳しさへの反動だろうか?タイの町並みがとりあえずきれいに保たれているのも、清掃員が昼に夜にほうき片手に町中掃除しているからであって、町の人のおかげではない。タイ人は自分のテリトリー以外は全然気にしないというか、関心がないのだろう。


 3月22日

 バンコクのスラムでボランティアとして働くタイ日夫婦の本を借りた。貧しい子供達にも教育の機会を与えてやりたいと、スラム出身のタイ人女性が私設で開いた学校を現在の公立小学校にするまでの苦労などが綴られている。いい話だなと感動しながら読み進んでいくと、スラムで生活している人の収入に関する記述がでてきた。

「スラムでは、一家の収入が4000〜5000バーツの層が一番多い。しかしスラムの中で最低限度の生活をするには、少なくとも7000バーツ程度は必要」

 と書かれている。また「バンコクでの1日の最低賃金は150バーツ」だそうだ。

 この本は5年ほど前に出版された物なので、そのまま比較はできないが近所の知り合いの1ヶ月の月収は(現在でも)5000バーツ程度である。我が家は自営業なので、天候によってはこれより少ない月もある。それは、住むところもなく子供も多かったらお金もかかるのだろうが、バンコクの物価が高いのか、ちょっと理解しがたい。
 プーケットでは、土地や家をもともと持ってる人が多いが、地方から出てきて一生懸命働いている人もたくさんいる。彼らの月収は1万バーツもないはず。それでも、アパートを借りて自炊したりして生活している。もちろん家族で地方からでてきて、頑張っている人もいる。スラムというとものすごい貧困層を連想していたが、これでは普通のタイ人とさして変わらないような。私の知り合いは、スラムではなく普通のアパートに住み貧乏ながらもちゃんと生活しているし、月賦とはいえ最近バイクを買った。とてもかわいそうな状態とは思えないのだが。

 管理人から
 タイのスラム、管理人の住んでいる近くに結構あります。世界有数のスラムと言われるモノの、実際行ってみるとそれほどすごい印象はない。ちゃんとテレビなどもあるし…。ただスラム(もちろんその環境はひどいが)と言われている場所に住んでいる普通の人といった感がある。だいたいバンコクで普通にもらえる給料なんて5000バーツ程度であって、それじゃあスラムが普通じゃんという気がする…。よほど清掃員などしている人の方が苦しい生活をしているのはなぜだろう…。


 3月23日

 だんなの知り合いの白人が逮捕された。容疑は妻の殺害だという。私は全然知らない人なので、ショックはそれほどでもないがだんなの驚きようはものすごく、聞けばとても気の毒な話であった。
 彼はタイ人の奥さんと暮らしていたのだが、最近奥さんの様子がおかしい。夜に出掛けることが多く行き先も教えない、金遣いがやたらに荒くなり、不審に思っていたところ、愛人がいたことが発覚。
 当然もめたのだが、さすがタイ人、全く悪びれる様子もなく、その態度の悪さと反省のなさにかっとなり、けんかのはずみで突き飛ばしたら打ち所が悪くて死んでしまったというのだ。

 彼はほんの少し前まで愛し合っていたはずの妻の突然の裏切りにもショックであり、また自分が殺してしまったことで激しく動揺しているという。
 逮捕されたものの、住んでいた家の大家さんのタイ人が保釈金を工面してくれ本国に帰れるように手配中だということだ。
 タイ人のおそろしいところは、自分が散々恩を受けておきながら、それをあっさり仇で返すところにある。この奥さんもかなりいい暮らしが彼によってできるようになったのだろうに、平気でその人を傷つけることをしている。
 それによって殺されたのは自業自得だと思うが、それにも増して恐ろしいのは奥さんの家族や親戚が団結して多額のお金の要求をしてきたこと。
 少しは身内のしたことを恥じて欲しい。浮気が殺されるほどひどいことではないとしても、発端は奥さんの後先考えない行為である。
 いつも思うのだが、自分がすべて正しく周りの人を思いやる配慮に欠けているので、もめ事が多いのだろうなぁ。

 管理人から
 いったいどのくらいの外国人がタイの異性にハマり、そしてだまされたことだろうか?この手の話はニュースにならないモノを含めると星の数ほどある。そして、金になると思ったら突然出てくる親族たち。もらえるモノはもらう、たたけるモノは叩く、何とも身勝手である。相手に一つでも悪いことがあれば、自分の悪いことを忘れてしまいがちなのは本当に困るよ…。


 3月24日

 道を走っていると、新車のジェットスキーを積んだトラックとすれ違った。
 一瞬見ただけなのに「あれは、Sea Dooの新車だ!」と確信しているだんな。さすが好きでやってるだけあって、詳しい。
 ジェットスキーのメーカーには、YAMAHAとカナダ製のSea Dooのふたつがあり(他にもあるかも)プーケットではYAMAHAが優勢である。
 S社はとてもデザインがかっこいい。色といい形といい、ほれぼれするほどで我が家も数年前に持っていたことがある。
 が、中古だったこともありこれがまたよく壊れる。どちらも輸入品のため、部品代がばか高いので、耐久性に優れたものがいいのである。
 特に自家用でなくレンタル用だとそれが一番の勝負といってもいい。
 S社ははっきりいって、見かけ倒し、いやもともと用途が違うのだろう。
 趣味の人が楽しむための船というコンセプトでデザインを追求した結果部品にまわす予算が足りなくなり、外見は立派だが中身は少し性能の落ちるものができてしまったようだ。

 あまりにも良く壊れたので、その後はヤマハのしか買わないことにした。ここまでひいきにしているのに、ヤマハも容赦なく高い部品を提供してくれ続けている。特約店制度で販売されるので、直接買い付けすることができないのである。
 この前も子供の手のひらに乗る大きさのコイルがひとつ3500バーツした。
 こ れ ひ と つ が か ぁ 〜とわなわなしてしまう・・・。
 3500バーツって、軽くいうけど前のアパートの1ヶ月の家賃と同じやん。

 管理人から
 ジェットスキー高い、いや、高すぎる。ホント道楽だよね。遊ぶ方もけちけちせずに金持ちの遊びと思って楽しんでくれ。と言っている管理人はかなりけちに遊ぶ…。でも考えてください。ビーチの遊びとして名高い、パラセイリングなんて5分くらいタラ〜っと空飛んだ料金がジェットスキー30分の料金と良い勝負。コストパフォーマンスで言ったらジェットスキーとシュノーケルが一番ですぜ。


 3月25日

 知り合いのタイ人の女の子は、どちらかというと体育会系。ナチュラルな印象をもっていたのだが、実は下着フリークであることが判明した。話をしていたら「今安売りをしていて、2枚買うと1枚タダでもらえるので昨日全部で9枚も買っちゃった」というのである。(買ったのは実質6枚) 

「そうなんだー、すきなの?たくさん持ってるの?」というと
「100枚ぐらい」・・・おいおい。

 確かにタイは暑いので着替えることも多く、数はいるだろうけどここまでくると趣味の領域。好きなだけにとてもくわしく、どこの店が種類が多いとか安いとかどのブランドがお勧めとか、延々と語ってくれた。
 タイは知る人ぞしる下着の国で、ワコールなどの工場があるのでわりと安く買えるのである。大抵どこのショッピングセンターでも女性ものは山積みされていて、その前でTシャツの上から!ああでもないこうでもないと試着しているタイ人の姿が見られる。

 彼女によると穴場は、プーケットショッピングセンターでここは老舗なのだがロータスなどができてから客足が落ちたため、よく在庫一掃セールなどと銘打って「2枚で1枚フリーキャンペーン」等をしているのだそうだ。また、その前にあるコンビニも意外に品揃えが多く、ビッグCよりも安いとタイ人の間で評判らしい。
 町中にあり車を止められないので長い間行っていなかったが、それなら今度是非行ってみようと心に誓った。
 ところで、タイの男性下着はというとめちゃくちゃ貧弱。トランクスすらない。
 男は下着になどこだわっていては、いかんのだろうか。

 管理人から
 タイで女性用下着を買う人は多い。が、気をつけないとサイズが違うのだ。なんせ超骨細タイ人の併せて作ってあるのだから、骨太な日本人には…。どうやってもサイズが合わないこともあるのでご注意くださいませ。ついでに男物の話をすると、タイではトランクスをはいている人はほとんどいないのでほとんど売ってもいない。さらにブランドモノのブリーフを買うとおまけにコンドームがついてくる。この二つを並べてあると違う雰囲気が漂うのは管理人だけではあるまい…。


 3月26日

 だんなが先日偶然再会を果たした、近所の友達達と飲みに行っていた。
 彼らはバンコクでずっと勉学に励んできたため、服装のセンスも田舎臭くなく、どことなく洗練されているし色も白い。
 タイ人はもともとそんなに色黒ではないのだ。日本人よりはメラニン色素が多いようで、焼き色がつき易く、また南の島で毎日強烈な日差しを浴びて いると冷める暇がなく、年中色黒という結果なのである。その証拠に昼間オフィスにいるような仕事の人や学生、さらに夜の仕事の人達はとても色が白い。灼けなければ、普通の日本人ぐらいなのだ。
 そんな友達に混じって、一人思いっきり灼けているだんなはバーでは浮いていたらしい。友達はカクテルなんかを頼んでいたので、今までタイのビールやお酒しか飲んだことのなかっただんなもカクテルとやらを初めて口にしてみたそうだ。その結果・・・あまりにまわりすぎてへろへろになり、お得意の酒気帯び運転すらおぼつかなかったそうで泥酔。

 まあ、久しぶりに再会した幼なじみとの交流は大目に見たが、なんだかいつも間抜けなやつだなぁと、しみじみしてしまう。
 行ったのは、地元でも知る人ぞしるおしゃれなバーでバンコクみたいなかっこよさだったそうな。(いいたいことは、わからないでもない)地元の人もきていたが、白人も多くその辺の田舎臭いバーとは大違い。
 大いに盛り上がっただんなのグループに、熱い視線を投げかける人達がいた!という。薄暗がりの中で怪しい美しさを放つ彼女たちは、やはりおかま。プーケットには珍しい色白のタイ人達に「かわいい〜」などと大騒ぎとなり、大変だったそうだ・・・。

 管理人から
  もうすっかりタイ人並みに黒いとタイ人に言われる管理人。この暑いタイでも長袖を着て、歌舞伎役者のように白塗りして日焼け防止に努めながら、ゴルフするタイ人を少しは見習うべきだろうか…。にしても、ホントバンコクってのはタイに中にあってタイじゃないというか、全然違うんだよなあ。


 3月27日

 おかまといえば、プーケットにもなぜか多く、ゲイパレードなども行われていたりするほどだ。個人的には別に何とも思わない私だが、だんなはかなり嫌がっている。同性からみると許し難いことなのかよくわからないが、とにかくゲイに寄ってこられることも嫌い、そんな話題も嫌いである。
 うちには男の子がいるのだが、女の子によく間違えられる。それだけでムッとしていて、つい「こんなかわいくて、将来おかまになったらどうする?」といってみたら、ものすごい勢いで怒られた・・・。
 「タイはゲイに寛容な人が多いのに」というと「家系が絶えるからだめ!」といわれた。まあ、確かにだんなは一人息子なのでそれは一大事なのだろう。

 例えば子供がたくさんいて、ひとりでも多く働き手になってほしい家ならまあ遠く離れた都会に行って、おかまとして働き大金を送ってくれるとかいうのも有りなのかも知れないが、近所でおかまとして舞台に出て踊ってたりしたら噂の的だろうしなぁ。
 タイのテレビなどでもゲイのまねとかよくしてるし、なんか人権を認めてるのかと思っていたが、単に笑いものにしてるだけなのか?
 知り合いのゲイの人は、過剰なくらいカミングアウトしているし、周りの人も暖かく?見守ってるようなところがあって、偏見も少ないのかと思っていたがだんなのものすごい偏見ぶりには驚いてしまう。
 自己中心のタイ人は、人のことはどうでもいいが身内に恥はかかせられないと思っているからかも知れない。

 管理人から
 ゲイ受けの非常に良い管理人、よく見ているとやはりゲイの友達は女性ばかりであるのに気づく。女性から見ると「きれい」「いい人」など良いところが目立つようだが、男性から見ると「おわああ」と嫌悪感の強い人の方が多い。なぜなら彼らから異性の対象として見られるからだと思う。友達としてみたら最高なんですけどね、彼らは。


 3月28日

 前々から誘われていたプーケットタウンにある<バンコクみたいなパブ>に行った。
 中に入ると、いいたいことはかなりわかった。プーケットによくある感じではなく、センスのいい内装でまとめられている。タイにしては。
 バンコクから来た<かっこいい30代の人がやっている>と聞いてその人に会うのも楽しみだった。で、「あの人が社長だよ」と教えられた先には暗くてはっきり見えないが、遠目にも明らかにゲイだろうという一種独特の雰囲気の方が・・・。

 だんなは馴染みの客なので、こちらにきて私や一緒にいた日本人の友達にも話しかけてくれた。その後、興が乗ってきたのか社長自ら生バンドの演奏に合わせて歌ったりと、彼の趣味炸裂。ほんとに好きでやってる店なんだなと思っていたら、やはり儲けよりも趣味の度合いが強いらしく、設計からすべて自分でやったらしい。
 実家がかなりのお金持ちだそうで、日本に留学経験もあり、海外生活も長かったのだとか。
 だんなは「かっこいいよな」と絶賛していたが、男の趣味はだんなとは合わなさそうだ。
 タイ人から見てやはり<色が白く見た目がタイ人ぽくない>人というのが、かっこいいらしい。その人は一見白人の様な風貌で、もしかしたらハーフかも知れない。背も高くいい体型なのでよけいにゲイっぽく見える。
 なぜかタイの芸能人風なので、だんなが憧れる?のもわかるような。

 管理人から
 え?あのゲイ嫌いのダンナさんがカッコいいと言う男がゲイ???そのことにダンナさんは気づいているのだろうか??なんか???ばかりの文章になってしまったが、ホントタイでは黒いだけで、ポイントが低い。男も女も競って色白に走る。タイにお土産を持ってくる時、日本製のホワイトニング化粧品なんて最高に点が高い。日本製は最高と思われているしなあ…。(マツキヨあたりで十分よ〜)


 3月29日

 前に来ていたお客さんが、猿にかまれるというハプニングがあったとき、だんなは「私も子供の時、犬にかまれて大変だった」という経験を語ってくれた。
 当時は今ほど医学が進歩してなかったようで、狂犬病のワクチンがあったのかどうか、とにかく注射を20回ぐらいしたという。
 子供だからかなり記憶が大げさになっている感も否めないが、まあ子供なりにつらい思い出であったのだろう。
 しかし、続いて彼が言った言葉に私は固まった。
「その犬が病気かどうかわからないから、(医者が?)やっつけてから首を切って持っていった」
って・・・かなりホラーなんですけど。これ、記憶障害でもおこしてるんじゃ?
 なぜそんなことを思い出して、平然と病院の待合室で語る?

 お客さんがかまれたという猿は、一応飼い猿だったのだが、もし野生だったら殺して検査するんだろうか。っていうか、普通逃げないか?
 たぶんだんながかまれたのは、野良犬だったのだろうが、どうやって捕まえたのかも疑問が残るところだ。
 ただ、タイ人ってわりとそんなことをやりそうなんでこわい。
 虐待じゃなく、危険だからってことで正当化した周りで見ていた大人が棒でたたいたとか、とてもありそう。しかし、そんな首だけの犬を病院の人もちゃんと検査してくれたのか?謎の多い事件(の報告?)であった。

 管理人から
 相変わらずなぞの多いタイの病院だ。まあ20回注射を打たれるのはそれだけ重傷だったと言うことにしても、その犬を捕まえてくるのも病原菌調べるためにあり得るとしても、わざわざ首を切る必要は…、まったくどこにもないと思うのは日本人全員の同意の得られるところ。いつもそうだけど、この国は大げさすぎるよね、なんにでも。


 3月30日

 プーケットは山が多く緑も多い。それなのになぜか、道路脇には街路樹がさらに植えられている。その伐採が行われていたのだが・・・。
 日本のように枝をはらうのではなく、すぱっと切っていた。チェーンソーか何かでやったように切り口真っ直ぐで、とても痛々しい。下から何メートルのところ辺りを切るとか決めているのか、どれもこれもぶったぎったように
 坊主にされていて見るからに寒々しい。
 幹が切り株のようになっているので、初めてこの光景を見たときは思わず「ひどいことするなぁ」と唖然としたものだったが、見慣れると「またかー」という感じ。なぜなら、数週間でその木からは新芽がでてくるのだ。
 ここが熱帯の植物のすごいところで、またはそういう種類を選んでるのかも知れないが、<めちゃくちゃ手入れが楽>この一言に尽きる。
 何も考えずに大枝まで落としても、あっという間に再生してどんどん繁り出すのである。枯れてしまうのでは?と心配したかつての自分は何だったのか。

 かなりの年輪がありそうな大木も日本に比べれば、比較的短期間で育つようで(木の種類もあるのだろうが)けっこうな大木がたくさんある。
 街路樹なんて長くても20年くらいなのに、実に立派だ。数年に一度のおおざっぱな伐採であれだけ立派になるのだから、役所も楽だろう。一応乾季には朝晩、散水車でまめに水を撒いたりしているのには出会うがその他に手入れらしきものを見たことがない。

 管理人から
 太陽と水、そして養分があれば植物は育つわけですが、光合成に必要な前者二つがタイにはふんだんにある。そしてその光合成に対して発達しまくった進化を遂げたのがタイの植物なのだろうと思う。とにかく育ちが違うのだ、タイの植物。だいたいタイ米なぞは、種をまいたら終わり。後は育つのを待つだけ。これで良いのか米作り?と日本人的には思ってしまうが、国の礎をなす農業がこんなに簡単では他のことをさせても簡単に考えるのも無理はないね…。


 3月31日

 また結婚式があった。プーケットでは、結婚式とお葬式はとにかく派手にすることがいいとされている。そのため、ろくに知らない人まで呼ぶ習慣があり、だんなの友達の兄弟とか、そのいとことか、私にとっては顔も知らなければ名前も知らない人からだんなと連名の招待状をもらったりする。
 よばれたからには、それなりのご祝儀も持っていかないといけないし、これがなかなか大変である。日本のように着飾って行くのは、親族ぐらいなのでその点では楽だけど。
 第一会場に行っても人が多すぎて、最後まで新郎新婦が誰だかわからないこともある。会っても知らない人という場合もあるが、お金を払う以上せめて誰が結婚したのかぐらい知りたいと思う。

 前に誰だかよくわからない人の結婚式に行き、受付に見覚えのある人がいて見ていたら、いつも行ってる美容院のお姉ちゃんだった。相手も私を見てびっくりしていた。新郎新婦がだんなの近所の家の人で、彼女はその親戚だったのだ。そんな関係だったとは長い間、お互い知る由もなかった。
 しかも、その後知り合いの紹介で土地を買ったのだが、その売り主に会ってみたらその時の新婦だった。そして私は全然記憶になかったが、「前に私の勤めてる語学学校に習いに来てたよね?」といわれた。
 実はその人、昔タイ語を習っていた学校の事務のお姉ちゃんだったのだ。じゃあ、一応知ってる人の結婚式に行ったということになるのだろうか?その後彼女のお母さんが、いつも行ってる近所の食堂の経営者だということもわかり(だんなはもちろん知ってて通ってただろうが)なんとなく知り合いとしてつき合っている。
 順序が逆なのでは?


 管理人から
 なんだかよく分からないほどにどこもかしこも何かしらの関係でつながっているのは、田舎にはよくある光景ですよね。だいたい何世代か戻ればどこかでつながってしまうわけですし。出来れば先にこの人は何々の関係とか知っておくと便利ですよね。けどダンナさんからすれば、当たり前のことすぎていちいち説明する気になれないはず…、いや、もし少なくても説明してくれるダンナさんではないか…。