プーケットの車 2

 さて、そんなプーケットの人達に大人気のメーカーは、なぜかISUZU。
 ダントツでトップの売り上げを記録している。
 続くのは、TOYOTA、そしてNISSANとなるようだ。
 MITUBISHIも根強い人気があり、日本車はやはり性能が決め手となっているのだろう。

 かつて、ほとんど自家用車が普及していなかった頃は、走っている車といえばBMWやベンツといった高級系だった。
 もちろん、そんな頃に車を持っている人というのはかなりのお金持ちなわけで、当然といえば当然なのだが。
 そのためか、いまでも本当の金持ちは、日本車ではなく西洋製の庶民よりはランクの高い車にのっている。

 また、数年前にプーケットにもFORDの販売店ができたため、少しお金に余裕のある人達が、こぞってここの顧客となった。
 そのため、ここの車を見かけるとなんとなく、
 「うちも、いつかはFORD」
なんて憧れの的になっている。(我が家だけ?
 その昔「いつかはクラウン」なんてコピーがあったのですが、そんなものを思い出してしまうのは、やはり日本人の私だけか)

 形としては、セダンよりガーバーとよばれるピックアップ型が一番売れるという。
 プーケットの人達は、なぜかいろいろと積み荷が多いのだ。
 確かに山のように野菜とか果物とか満載している車をよく見るし、観光地らしく、ジェットスキーを積んでみたり、バイクをのっけてみたり、とにかく大は小を兼ね便利なのだろう。
 また、ピックアップには人も積める。
 荷台に軽く10〜20人は乗れるので便利。
 一族での大移動や土木作業員達が大挙しての移動に、大活躍。
 猛スピードで走る車に鈴なりの人々というのも、プーケットの風物詩?である。
 別バージョンでトラックの荷台に作業員満載というものあり、これはこれでさらに壮観である。

 ちなみに車の定員は一応決まっていて、多くて5人。
 しかし、後ろに乗るのは、大目に見てくれるのか人数無制限なのだそうだ。
 「乗らなければ、仕事に行けないので」
とかいう理由であっさり認められてしまうというのも、おおらかな南の島ならではである。