二戦目 前編

 対戦相手のN村Rさんは元全日本キックの所属で試合をしていた選手でした。
 戦績は知りませんが熊谷直子とも戦って体格の差があるにせよ、僅差の判定負けということを聞いたことがあります。そのほかにもタイで二戦(判定勝ち)、SB転向後はデビュー戦でSBクイーンのF山さんとやっています(判定負け)。
 そんな人と何で?!しかも!!同門対決しなきゃなんないのお???と思っていましたがそれもこれも女子SBを盛り上げるためのトーナメントなので仕方ありません。シーザージムからは3人出るのでどこかで同門対決になってしまうのは避けられなかったのです。。。
 前回の後楽園興行でトーナメント別ブロックの二回戦で先輩のK林さんと龍生塾のKが戦ってKが勝っています。
 もし今回私が勝てば次の名古屋興行でKと戦うことになります。

 会場に着いて会長に挨拶をします。奥様もいらっしゃいます。
「つのだちゃん、がんばってっ。」
と手を握って激励してくれました。会長は
「がんがん行け。向こうはお前よりスタミナないぞ!」
そ〜か、スタミナないのか・・・と少し気が楽になりました。
体重も私のがあるし、これはもしかしたら、もしかするかも・・・??

 緊張は少しほぐれましたがリング下で出番を待つ段階になるとまたどきどきしてきました。名前をコールされます。リング中央で相手と向き合います。N村さんは目を合わせてくれません。
「よろしくおねがいしまっす!」
と言って一旦コーナーへ戻りマウスピースを入れてもらいゴングを待ちます。

 カーン!1R
 N村さんが左手を合わせようと前に出してきました。
 私はその手にジャブ、そのまま右ストレート。
 開始早々から激しい乱打戦になりました。
 N村さんはパンチ力がアップしたようです。ボクシングのコーチのおかげ?
 早くて重たいパンチががつんがつん当たります。
 正直最初の二発位当たった時点で・・これは勝てない・・と思いました。
 蹴りも早い、重たい。でもやっぱりパンチが凄い。
 こんなパンチを味わったのは初めて。これぞプロ!キレが違うのです。
 でも私のパンチも当たっているのです。
 向こうがキレなら私は重さで勝負です。結構がしがし当たっているのです!
 そして私の首相撲、膝蹴り。
 途中から付き合ってくれなくなりました。するり、とかわされてしまいます。
 投げ対策もしっかりとしてきた模様。
 多分打撃じゃかなわないから(私が)投げでポイントを取ろうとしてくると思ったのでしょう。
 その通り、私は投げの練習いっぱいしたし自信がありました。
 でもすっご〜い、投げにくい。N村さん細いからなんか捕まえ辛いし。
 ほんと、するりとかわされてしまうのです。
 パンチの乱打戦から近づいて首ヒザ→投げの体制でブレイク、そんな展開の繰り返しで4分が過ぎていきました。

 管理人から
 今回同門対決ということは、会長はどちらにとっても快調な訳ですよね?でもおーどりーさんの応援してていいの?と思った管理人。もしかして、向こうではおーどりーさんの弱点を言ってたりして。。。
 12月26日タイ、バンコクにておーどりーさんが2階級制覇に向けてタイトルマッチを行います。その模様は後ほど極楽タイランドの中でご紹介いたします。ちなみに日本人3人が出場のこの大会、なんとタイでは全国放送です。お時間のある方、是非会場へ、そうでない方も是非テレビでごらんくださいませ。<この模様は世界戦観戦記からどうぞ