26:ショック!

 アマ大会初優勝をし、一週間ほど休んでジムへ行き久しぶりの練習。
 私の気持ちは9月17日、誕生日でデビュー戦!へ向かって爽やかに燃えていました。
 そして会長とお話。
 「がんばったな!でもあんな地方の大会で優勝した位じゃプロデビューはできんぞ!」

 えええ〜〜〜〜?! なんでええええ〜〜〜?! 
 Kはデビューしてるじゃん!

 「そ、そうですか・・・。じゃあどうすれば・・・?」
 「7月の関東大会で優勝しなきゃだめだっ」
 ああ、そうですか・・・。はいわかりましたあ・・・。
 しょぼ〜〜〜ん・・・。
 「7月の大阪興行にI本、F山が出るからそれでも見て来い」

 ということで練習も忙しいのに7月某日、新幹線に乗って大阪府立体育館までプロ興行を見に行きました。アマ大会で対戦した不動舘のN沢、M井がデビュー戦の相手にSBチャンピオンF山選手、元チャンピオンI本選手を選んだらしいのです。
 キックボクシングの団体じゃ相手がいない、ということで・・・。
 F山選手、といったらN沢、M井の先輩、熊谷直子が2回やって2回とも勝てなかった人だぞ。
 I本選手だってここ何戦ずっと勝っていて敵なしだし。
 何を考えているのか。オファーするほうもするほうだけど組んじゃうほうもなんだなあ・・・。
 と、憤慨しながら大阪府立体育館第二競技場に入りました。

 その日、女子の試合は3試合。
 友達のK選手と岡山ジムのS田(デビュー戦)が組まれていました。
 実はこのKとS田の試合は新人女子のトーナメントの一回戦になっていて優勝した人はF山選手に挑戦できる、ということになっていたのでした。
 私も9月のデビュー戦で一回戦ということになっています。
 ただし7月のアマ大会で優勝できなければ取り消しです。ううう・・・。

 Kの試合にはセコンドに付いちゃいました。
 初のセコンドで結構緊張したんですが1ラウンド、ひざでKO。
 いすを出したりするまでもなく終わってしまいました。

 
これでKは一回戦突破。二回戦ではシーザージムの私の先輩K林選手とあたります。

 そして対不動舘の試合。最初はI本選手です。
 両者リングにあがり中央で激しいにらみ合い。
 ゴングと同時にぶつかりあっていきます。
 始まる前は「I本さん楽勝だよね〜♪」などとKと話していたんですがM井のパワーにびっくり!これデビュー戦?というくらいのテクニックとパワー。
 I本選手押されていました。
 SBプロのルール(当時)では本戦5分、4分、3分戦っていったん判定。(エキスパートクラスの場合)
 勝ち負けがつけばそこで終わりだけど、ドローの場合は2分の延長戦、またそこで判定、決着が付かない場合は1分の再延長戦まであります。
 再延長戦ではジャッジは僅差でもどちらかにポイントをつけなければいけないルールなのでSBにはドローがないのです。
 この試合は相手がデビュー戦なので4分、3分の本戦、2分、1分の延長戦のルールです。
 2ラウンドの本戦で決着がつかず延長、再延長までもつれこんでしまいました。
 そして最終判定で、、、I本選手負けてしまいました。。。
 本当に僅差だったんですが・・・。
 でも「僅差で」というのもショックでした。
 「楽勝」と思っていたのだから。

 次はF山選手。
 絶対に「楽勝」してくれええええ!という心の叫びもむなしくI本選手とほぼ同じ展開で判定負けしてしまいました。。。
 デビュー戦とベテラン選手とは思えないほどのハイレベルな攻防・・・。
 なんか凄い。
 と同時に先輩の熊谷は複雑な心境なんだろうなあと思ってしまいました。
 まだ高校生のこの二人。これからもSBと絡んできそうです。

 管理人から
 もうプロデビューできると勝手に思っていたのに、まだまだ先は長いです。と言うかこの選手層の薄い女子格闘技界に置いて下手なプロデビューはヤバいのでは???と思わせるようなレベルの高さを目の当たりにして、果たしておーどりーさんはどうなっていくのでしょうか?目に離せない展開になっています。ちなみに管理人の友達におーどりーさんの大ファンがいまして、この方現在54歳なんですが、一度おーどりーさんとスパーリングしたいそうです。タイに来たら是非よろしくね〜。