11:アマ大会 前編

 いつものように昼間ジムへ行くときれいなモデルさんが一人、カメラマンの方と道場内にいました。コーチが駆け寄ってきて
「今からね、撮影するからつのだ(本名)も一緒に写ってね」

・・・撮影・・??

 よくよくハナシを聞いてみるとモデルさんが体験入門、来るアマ大会の紹介などの記事を雑誌に載せるそうなのです。
 へ〜え、早くもつのだのりこ、マスコミデビューなのねっ♪と雑誌の名前を聞いてがっくぅ〜ん。
「週間賃貸情報(確か)」
 ま、まあいいか・・・。誰か見るだろーははは・・・。

 で、やって来ましたアマ大会当日。
 浅草橋のとある体育館です。
 あさ9時集合なので前の日は錦糸町のホテルに泊まりました。
 会場に着いた人から順番に計量、血圧測定、検尿と進んで行きます。
 体重は着衣で50・5キロでした(チョビット増えた)。
 トーナメント表が貼ってあります。
 女子は6人出ます。2人はアマ大会常連(!)、
 4人は初出場ということです。
 私は初出場の空手出身の15歳の子と組んでありました。
 なんでも新空手の大会で優勝したそうです。
 その子と同じジムの女子のプロキックボクサーが来ていてみんながアップしている中なぜかキックミットを自慢気(?)に蹴っていました。
 熊谷直子・・・当時はその名前知りませんでした。

 10時から開会式、そしてゴングです。
 男子の軽量級1回戦から始まるのですが凄い迫力!!!
 1R3分に賭ける気迫というものが全選手から伝わってきます。
 12オンスのグローブとヘッドキア、すねパット等に守られているとはいえ、鼻血出す人ローキックでダウンする人沢山見ました。凄い濃い空間です。
 自分が目の前のあのリングで数分後に試合をするなんてちょっと信じられなくなってきました。ど〜しよ〜。。。
 そうこうしているうちにだんだん順番が迫ってきてヘッドキア等をつけてもらったりしていると
埼玉ジム(現・白龍ジム)の会長が(注・初対面です)

「いいかっ?!どんなことがあっても自分に負けちゃだめだ!!たとえ相手に負けることがあったとしても絶対自分に負けちゃだめなんだ!!わかったなっ!」

と激励して下さいました。
 ああ、格闘技の世界は熱いんだわ・・・そんなことを思いながら一昨日やっと作ったマウスピースを口に入れリングの階段を上っていきます。なんだかちょっと溶かし方が足りなかったみたいで分厚いマウスピースです。マウスピースが分厚いとゴリラみたいな変な顔になるんですよぉ〜。
 ちょっとうつむき加減に「お互いに礼!」をして自分のコーナーに戻ります。ああ、どうしようどうしようどうしよう。
 心臓ばくばくです。
 そしてカ〜ン! ゴング・・・!

 管理人から
 無事2.5キロの増量を終えたおーどりーさん。相手は若干15歳とはいえ、バリバリの空手家ですか?空手と言えば管理人の周りにはなぜか空手家がたくさんいまして、彼らと話していると『前へ前へ』と言うイメージばかりが浮かんできます。実際どうなんでしょうね?空手家とやるとそんなに前に出て来るものなのでしょうか?実は空手は生で見たことのない管理人でした。