好みの違い

皆様ご存知でしょうが、私は日本人がほとんど住んでいないソンクラで日本料理店をしております。
お客様もほとんどタイ人。
お客様が日本食の食べ方を知らないのも当然と言えば当然。
お陰で開店以来こちらも色々と勉強させられました。。。。
お客様は神様です。。。。

でも。。。

おにぎりにワサビ付けて食うんじゃねー!
トンカツにワサビ注文すんな!
緑茶に砂糖?
醤油をスプーンですくって飲むな!
5日もかかって作ったデミソースの上ににケチャップかける?
スシにケチャップつけるんかぁ?
え?ワサビが欲しいって?さっき出したの天ぷらやったのに?

言い出したらきりが無いです。
タイ料理は元々テーブルに並んだ調味料をどばどば入れて自分の好みにして食べるって感じなんで仕方が無いと言えば仕方が無い。

まあ、これでも最近は良くなった方です。
以前は、
「焼肉とキムチは無いの?日本食レストランなのに?!」
なんて叱られた事もありました。
「前にバンコクで日本食食べたけどこんなんじゃなかった」
とか、開店当初はクレーム続出。

行列が出来るような店ならこっちが気に入らないお客に強気に出れるでしょうが、排他的な食習慣の地方では異国の料理は受け入れられにくいので商売としてはこっちが弱気になってしまいます。

そんなこんなで商売してて、今。
最近のお客さんは皆
「他の店より美味しい。」と喜んで帰ってくれます。
店してて良かったと思う瞬間です。
スタッフも厳選したしなー。
以前はスタッフにかなり悩まされました。
それに関しての苦労話は書き出したらキリが無いのでまた別の機会にしますが、なんせ大変でした。

今、ビーフカレーを仕込み中です。
欲張りな私は毎回「前回よりも美味しく」を目標にコトコト煮込んでおります。
泣きながら玉ネギを切って、汗を流しながらあめ色を通り越してチョコレート色になるまで炒めてさらに3、4日他の材料と共に煮込んで作ります。
市販のルーを使えば簡単ですが、高く付くし何となく気がすまないので1から手作り。
それなりに毎回納得出来る仕上がり。
自分なりに「絶品!」を目指して作ってます。
そうして丹精込めて作ったカレーに、よりによって市販のウスターソースをかけて食べるヤツがいる!
他ならぬウチのダンナ(日本人)。
毎日毎日「いつ出来るの?」ってよだれを流さんばかりに聞いて来たくせに。
それにソースかけるんかぁ?!

前に私がくどくどと説教したから最近はソースかけないで食べてるけど・・・
ダンナ曰く「カレーにウスターソースをかけるのは癖」だそうな。
癖かい!
作る工程を知らないタイ人がそうしたとしても我慢しよう。
それが、間近で見てるはずのダンナがソースをかけるなんて!!
ダンナが浮気するの次にショック、いや、浮気以上にショックかも。

管理人から
管理人は東の人間なので、どちらかというカレーに醤油をかけて食べている人を見たことがありますが、西の方に行くと当たり前のようにカレーにウスターソースが添えて出されて、かなり驚いたことがあります。まあ、文化の違いは味覚の違いですからしょうがないですが。。。それにしても、まこさんの店が近くにあってくれれば、と切実に願ったいたときに、まこさんのバンコク引越し話がありまして、かなり喜んだものです。が、その引越し先は同じ市内とはいえ、1時間以上かかる場所。これじゃあなあ、と思っていたらその話自体がご破算になったのを思い出します。さて、次に管理人がまこさんの手料理を食べるチャンスを得るのは果たしていつのことなのでしょう。。。