違和感

 我が家ではお茶碗がよく行方不明になってました。
 いつも食器棚に入れてるのに朝ご飯を食べようと思って食器棚を開けてもそこに無い。他の場所に有るのかと散々探した挙句やっぱり無い。割った記憶も無いし、おかしいと思いつつ仕方が無いので他のお茶碗にご飯をよそっておかずを出そうと冷蔵庫を開けると・・・そこに有りました。
 スタッフが前日残ったおかずを入れてきっちりラップをかけてしまってたのです。
 どうでもいい事かもしれませんが、日本人としては「お茶碗はご飯を入れる物」であっておかずを入れるのには違和感が有ります。

 タイ人は普段お皿にご飯を入れ、おかずをその上にかけて食べ、おかずやタレはお椀型の器又はお皿に入れてます。まるっきり日本人とは使い方が違うんですねー。
 ウチは店をしてるので小鉢もたくさん有るのですが、タイ人から見るとお茶碗も小鉢もあんまり変わらない物に見えるのでしょう。
 逆にタイ人から見ると日本人はおかずを入れる食器にご飯を入れて、麺類でもないのに箸で食べてるのですからそれはそれで見てる側に違和感を与えてるかも?

 食べる道具についてもタイ人はスプーンとフォーク。しかも、利き手にスプーン。
 日本人的にはスープ類で無い限りフォークを利き手に持ちたくなるんですが・・・実際やってみると利き手にスプーンというのは意外と便利、タイ料理には合ってます。

 その他タイではおかずをお店で買うとビニール袋に入れてくれます。
 まるで縁日で金魚すくいでもしたかの様に行き交う人々がビニール袋に入ったおかずを持ってぶらぶらと歩く姿は何か奇妙。
 これも初め違和感が有ったのですが今では慣れてしまいました。
 そのビニールは口の部分にくるくると輪ゴムで止められています。この輪ゴムのかけかたがまた日本とは違うので最初は外し方が分からなかったりしました。慣れればすぐコツが分かって今では私もタイ式のやり方で輪ゴムをかける事が多くなってる自分に驚きます。

 異文化の中で暮らしてるのですから違和感を感じる事は当然多いのですが、ふと考えると以前違和感が有ったものが極当たり前に感じられる私て・・・成長したのかタイ化したのか??

 管理人から
あんまり遠いと違和感って感じないもので、ヨーロッパやアラブに行くと逆に違いすぎて違和感ではなくなっちゃったりします。その点、中国や韓国、そして東南アジアなどは日本と風習が近いようでちょっと違うため、違和感を感じてしまうのだと思います。その違和感がなくなったなあと感じたとき、やっとそこにとけ込んだと言えるのかも知れません。が、そうなると今度逆に日本で違和感を感じるようになってしまったりして、なかなかおもしろい感覚が味わえたりするんですよねえ。