妊婦

 何故かこの国ではやたらと妊婦さんが目に付く。
 ソンクラだけかと思ったらバンコクでもそうでした。
 出生率が日本より高いというのもあるけど、いかにも「私は妊婦です!」って見えるマタニティードレスのせいか?普段でも目に付くのに自分が妊娠中の時はなおさら目に付きました。
 ダンナの勤めていた会社でも毎月2,3人多い時で5,6人の女性社員が出産するらしいし、しかも、排卵誘発剤のお蔭?で五つ子を産んだ人もいるというから驚き、当然その女性社員は仕事を辞めたらしいけど出産直前まで働いてたらしいのです。

 こっちは産休が2ヶ月しか貰えないらしく、出産直前まで働くのが当たり前、しかも帝王切開する人がホトンドで「予定日はいつ?」と聞くと「○月○日の午後に手術して、、、、」なんて答えが返ってきます。
 どうして帝王切開なのかというのはそれなりの理由がある場合もあるけど医者が勧めたり、痛いのが嫌、とかついでに避妊手術をする、さらにはその後の夫婦生活に影響があるのを恐れてとかって言う説も??。日にちが決まってるから便利なんて言うのも多いと思います。
 もちろん自然分娩する人もいるけどめったに聞かないです。日本じゃなんとか自然分娩で産もうとする人がホトンドで、まして仕方なく帝王切開した人の中には罪悪感や周囲の目が違ったりで悩む人も多いというのに。
 私が妊婦の時もちょっと見知った人に必ず「何ヶ月?」と当然聞かれたけど必ず次の質問は「切るの?」。何故か皆聞く、白人以外は、、、、、、
 その次は必ず「どうして切らないの?」って、「出来るだけ自然に産みたい」と答えると不思議そうな顔をされました。

 で、私はと言うと帝王切開でした、逆子だったから、出来れば自然分娩で生みたかったけどこういう場合は仕方ないです。
 しかも、10ヶ月検診に行った日に「まだ逆子です、切りましょう、いつがいいですか?」って言われて予約を入れたけど、その日の夜中に陣痛が来て、家を出てから2時間後には子供が産まれてました。
 これは「軽いお産」の部類に入るのか?(入るんやろな〜)

 それにしても、こっちの妊婦はかなり太い、日本じゃ妊婦の体重制限は厳しくチェックされるし、妊婦自身も体重の増えすぎに敏感。これは日本人の体質が妊娠中毒症になりやすいという事もあって医者が注意を呼びかけてるせいもあるけど、こっちではちょっと前まで細かった人が妊娠したとたんに見る見るアンパンマンの様になって行くのを見るのは何かしなくてもいい心配をしてしまいます。
 まあ、医者も私が最初の検診に行った時に「これから毎月1キロから2キロ増えて、最終的には(今より)15キロから20キロ増えますよ」って言ってたし(ヒエ〜そんなに太った自分を想像するだけでゾッとする。)、、、、、。
 確かにタイ人には妊娠中毒症が出にくいみたいです。

 日本でも私の母の世代ではやはり妊婦は太れという時代だったらしいけど、今は「子供を産んだ後は元以上に美しくなろう。」という傾向です。現に妊娠ダイエットなんていうのもあるし、標準体型の人でプラス10キロまで、子豚ちゃん体型でプラス6キロ、もっと体格のいい人は増量しなくていいと本には書いてあります。

 で、タイ人が子供を産んだ後どうなるかと言えば、信じられない細くなる人も稀にいますが、大体がいつまでたってもマタニティーを着て、気が付いた時には再び妊婦になって、という繰り返しで3児の母になった時は立派な横綱に、、、、。 
 そしてダンナには若くてスタイルのいい愛人ができてたり、、、、、

 管理人から
 タイで芸能人が自然分娩するとそれ自体がニュースになるほどみんなしません。病院側も切った方がお金になりますし、妊婦さんは妊婦さんでお産の苦痛を味わいたくないそうです。切った痕がしばらく痛いことはすっかり考えられてません…。それから妊婦さんは信じられないほど太ります。40キロだった人が60キロ以上になるなんてざらです。当然妊娠線がはっきりと残ります。これも考えられてません。あとで手術して消せばいいと考えている、そんなお国柄なのでした。