第十二回

 タイの男性というのは異性にはとても優しい。
 女性にはそこまで言うか!と思われるような甘い言葉の連発やこれでもかと思うほどのサービス精神一杯の対応をする。
 日本の女性もその毒牙にかかった例を沢山知ってます。
 まぁ、お金をだまし取られるなんて序の口でしょう。

 リゾート地のビーチボーイの例なんて典型的ですね。
 不純な恋愛形態と言うと大体男性の特権であるかのように語られるけども日本女性がタイ人男性をという場合も結構あります。
 ただ、私は当事者というか聞いただけの事が多いのでここで書くのは控えます。

 先の回でタイは階級社会という事に触れました。それにも関係しますが完全な学歴社会でもあります。
 金銭的に裕福=最高学府まで教育機会があるという事で卒業後はそれなりの学歴に見合った会社・給与を得られます。貧困層=最低限の教育環境しか受けられない・・・・。
 これがこの国というか発展途上国の大きな問題だと思います。

 この差はかなりの比重で後々の人生に響きます。学歴が低いといくら本人が頑張って見ても先が見えてます。同じ生活環境、教育レベルの異性と結婚してこれまでと同じような環境の新しい家庭が出来るだけです。抜擢という言葉はこの国には存在しないかと思えます。

 お金を手っ取り早く貯めたいという場合、こういう環境の人たちが考えることは日本とあまり変わりがないように思えます。男性の場合、高額な報酬を得るには職種的に難しいものがありますが女性の場合はいわゆる「風俗」に流れてしまう場合が多い。最古の世界から連綿と続く古典的な職業ですがこれが一番手っ取り早いようです。

 この職業に入った彼女たちの動機はさまざまです。単にお金が欲しい、自分を含め教育資金を貯めたい、家族への援助・・・・などなど。
 これにタイ人男性を伴侶として持ち子供が出来た後に逃げられるケースも多い事を付け加えておきましょう。

 彼女たちは文字通り身体一つを元手に頑張ります。その後のお客とのやりとりなども経験で彼女たちの顧客への対処法も自ずと変わっていきます。風俗の娘だからどんな事でも出来るという考えだけはやめて欲しいというのが筆者の望みです。
 あくまでも皆、血の通った生身の人間だから同じように感情や希望を持ってます。
 お客は一時の享楽をお金という対価で得るわけですがそこには最低限、人間(常識人)としてのエチケットがあって欲しい思います。