マッピーの結婚式 〜その6〜

披露宴 タイ式編

 結婚式が昼過ぎに終わり、それから部屋に戻って寝る事に。が、いる場所がないタイ人(実はちゃんと親戚用に部屋を取っていたのだが、若い連中はそこに行くのをいやがったらしい)達が、しっかりと我々の部屋にやってきてくれた。こっちはもう疲れて眠かったので帰ってほしかったのだけど、そういうわけにもいかないのは当然の事。結局、彼らはずっとテレビを見ていた。気を遣えよ〜、おまえら。ま、そんなのもお構いなくすっかり寝てたんですけどね、我々。
 で、4時くらいになってそろそろ準備をしなくちゃいけないってことで起きたわけ。準備って言うのはまずは服装と化粧。そして披露宴自体の準備。まだこの段階でちゃんと出来るかさえ不安だったわけです…。でもって、その時やっと思い出した事が、締めで言う予定の挨拶。これ管理人の役だったわけですが、日本語だけならともかく、タイ語も使っちゃえって言う宣言してたのでした。一応タイ人のお客様の方が多いわけで、あまり簡単なタイ語(さすがに「今日は来てくれてサンキュ〜。今後ともよろしく〜!」なんて訳には)でもねえと思い、一応形式に則ったやつを考える事に。ま、当然マッピーと相談の上、なんですけどね。で、決めたせりふをタイ語で書いてもらう。う、知らん単語が入っているぞ。。。ってことで、残り時間2時間を切った段階からこのせりふ覚えに入ることに。が、当然のようにバタバタしているので、結局カンペを持って行けばいいやという安易な発想にたどり着く。
 ところで、バタバタしている原因ってのが、今やっているはずの司会GOLちゃん達とホテル側の打ち合わせの問題が主な事。その辺からひっきりなしに電話がかかってくる。6時半会場と書いてはいるものの、実際には6時頃から人が集まっていて、その人達と写真を撮らなくてはいけない我々は、ますます時間がなくなっていく。さらに思い出したようにカードに書き物をしなくてはいけないことも判明。う〜、結婚式前ってこういう意味で忙しいものなのか、普通。。。ちなみにホテル側との問題ってのは、「CDの音が聞こえません」「マイクが足りません」「食事はいつ出しましょうか」などなど、そんな問題ありえんぞ、って言うものも多数あってかなり司会側が奔走したようです。その司会ですが、日本語の方はGOLちゃん、タイ語の方はマッピーの友達のディーさんだったのですが、この方、日本語はダメですが、英語はぺらぺらでして、ま、ハーフだから不思議でもなんでもないんですが、司会同士の会話は当然英語。いやあ、GOLちゃんにしておいてよかったよ〜。ちなみにこのディーさん、参加した日本人から「あのかわいい子誰?」という声を何度も耳にした才色兼備な方でいらっしゃいます。

 さて、何とか準備を終わらせマッピーを伴って披露宴会場へ向かったのが、時間通りの6時。その時にはすでに人がボツボツといらっしゃってまして、そこから大撮影会開始。って言うか、ほとんどタイの披露宴というのはこの写真撮影と飲み食いのためだけに来るんですね、お客さんが。で、来る人来る人と写真を撮る新郎新婦。エラいのはマッピー。さすがに撮った写真全部スマイル出してます。それに比べて管理人、、、時々どこ向いているのか分からないのさえあります。ダメですねえ〜日本男児として。。。で、当然のように30分経っても人は集まる気配なし。そうですねえ。推定4分の1程度でしょうか。が、時間が来たら絶対に始める!と断言していた管理人としては、ここで引くわけにはいかず、「さあ始めましょう〜!」と思ったのですが、ここで二つの問題が。一つは例のタイ側のVIP様の到着が遅れた事。始まってすぐにこの方の挨拶から始まるので、いないと座っているだけになってしまうのです。そしてもう一つはお酒。前にも書きましたが、酒飲みの揃うこの披露宴でまともに酒をホテルから買っていては破産ものです。ですので酒の持ち込みを許可してもらったわけですが、このお酒を持ってくるはずの人間が遅刻してたわけです。ホテル側からも「お酒は??」と矢の催促。あ〜、YASさんまた遅刻かよ…。そうです、YASさん、渋滞に巻き込まれて遅刻、朝に続けて、でした。で、遅くなる事約30分、YASさんもVIPも無事にホテルに着き、何とか始まる事が出来たのでした。ちなみにこの時、まだ半分も埋まってませんでした、席。。。


(VIPの挨拶)

 で、始まったわけです、披露宴。柄にもなくちょっと緊張した入場時。あんまりスタスタ歩いて、「もっとゆっくり歩け〜」と言われちゃいました。なんせ先導とかいないんですよ、これ。お陰で基本的に全部自分で決めて自分でやらなくちゃいけませんでした。席に着くと、さっそくディーさんが司会トーク開始。でもってすぐにそのお偉い様からのスピーチが始まります。お偉いさんも「まだ人来てないけどやるの?」と言っていたように、タイ的な感覚ではまだまだ食事タイムでしかなかったりする開始早々のスピーチに、会場も驚いていたようでした。が、これをやらないと時間的に間に合わなくなるのですね、ハイ。我々も起立してスピーチに聴き入りました。さすがは場数を踏んでいるだけあって、流れるようにスピーチをして頂きました。途中、「ねえ君、私の言っていること分かる?」と聞かれましたが、「だいたい」と答えておきました。ホントは30%くらいだったんですけどね。。。そしてスピーチ後、その方の音頭で乾杯。タイでは「チャイヨ〜」と言うんですが、これって日本語的には「バンザイ」って意味ですよね。一応こういう時の決まりを書いておきますと、音頭を取る人間が「チャイ」と言い、全員が「ヨ〜!」と続きます。これを3回繰り返します。ま、万歳三唱みたいなもんです。皆さんもタイで誰かが「チャイ」と言っていたら「ヨ〜」と答えてあげましょう。それでタイの儀式の前半は終わり。これだけ、なのです、ハイ。みんなが食事に目を向けた瞬間、我々新郎新婦は挨拶回りに出かけます。この頃やっと7割埋まってきた所。時間にして開始予定時刻から1時間。テーブルに行くと、、、マッピーも知らない人がたくさんいます。これはだいたいお父さんの知り合い。お父さんはバイク屋さんを営んでいるので、その関係者だったりします。さすがに時間もないので、そういう方の所は15秒で通過。マッピーは写真を撮りながら、管理人は酒を飲みながらの挨拶回り。ここで秘蔵の日本酒一升瓶を持ち歩いていたため、端から見ると何とも言えない姿になっていたかも。ま、いいんです、しょせん姫と従者、ですから。


(挨拶に来てくれたおーどりーさんとすーさん。たくましすぎますってその肩)

 一通り挨拶が終わったあと、席に戻るとさっそく次のイベント。例のお茶を配る儀式です。今回はいつもお世話になっているKさんと今回和服や着付けの人を貸してくれた美容院の社長EDDYさんにお茶を配りに行きます。お茶配りの儀式については「結婚式」の欄で説明しているので省略。



 それからケーキ入刀です。5段重ねの大仰なケーキです。ここで初めてホテルのスタッフが説明をしてくれました。そう、この説明だけが彼らの仕事だったようです。。。で、音楽が鳴りまずはキャンドルに火を灯す所で、司会のGOLちゃんが台本の通りに「それではケーキ入刀です。お二人の愛を〜」とケーキを切る部分のせりふを言い始めてしまいました。あ、やっちまった〜と思いつつも火を灯す二人。それに気づいたGOLちゃん、さりげな〜くまた同じせりふをかましてくれました。が、このケーキを切るナイフ、ナイフと言うよりはどっかの刀。あまりにもゴツい代物。にもかかわらず、切ろうとしてるのに切れないケーキ。どうも場所が悪いようです。思わず片方の手で押し込んで切ってしまいました。見ている人は見ているもので、あとで笑われましたが。。。で、このケーキをVIPの皆様に配ったところでタイ式の結婚式は終わり。ね、何もないって言ったでしょ、タイ式ってのは。。。
 そしてマッピーが和服に着替えるためにお色直しタイムが始まりました。管理人の酒飲みタイムが始まったわけです。。。