パスポートとVISA

世界最強のパスポート!?

 日本のパスポートというのは、非常に便利なものです。このパスポートは世界で一番たくさんの国に行けるパスポートでもあります。おかげで闇の世界では高値で取り引きされているようです。海外では命の次に大切と言われるパスポート、まずこれがなくては始まりません。

タイ滞在中にパスポートの期限切れが近づいて更新が必要となった場合でも日本に帰る必要はありません。日本大使館領事部(サーミットタワー内)で更新することができます。その際に必要なものは、パスポート、写真2枚、在留届又は戸籍抄本です。

 パスポートを紛失してしまった場合も同じくここで発行してもらえますが、その際には警察が発行する紛失証明書と身分証明書が必要になります。またページがスタンプなどでいっぱいになってしまった
場合には増刷することも可能です。

 パスポートに関して何か問題が起こった場合は、アソークのサーミットタワー内にある日本大使館領事部(02−261−1618)に電話するか、直接赴きましょう。大使館の方が何かしらアドバイスをくれると思います。

長期滞在者の悩みの種

 パスポートの次に必要なのはVISAです。日本人はVISA免除な国が多く、なかなか普通に旅してると実感が湧きませんが、アジアの国の大半はVISAが必要です。その中でタイは30日までの観光滞在であれば、VISAはいらないとしており、普通の観光であれば大使館に行ってVISAを取る必要もありません。

 が、タイに住んでみたい人など、タイに長く滞在しようとしている人にとっては、何らかの手段を執る必要があります。ふつうは長期の観光で来るのなら観光VISA、仕事で来るのならノンイミグラントVISA、勉強で来るのなら留学VISAを取ってきます。この他に通称結婚VISAと呼ばれるモノや、高齢者用の年金VISAなどもあります。

 VISAのあるなしにかかわらず、外国人は期限が来る前に一度タイを出国しなくてはなりません。このVISAの更新が非常にやっかいなのです。ここではいくつかの方法を示します。参考にしてください。

1 ペナン(マレーシア)
 ここでツーリストVISAをとってタイに戻るとという方法がもっともポピュラーです。陸路でも空路でも行けます。昔はペナンも腕がはやった時期もあります。マレーシアにはVISAの申請の代行業者もあり、面倒な手続きも自分でやらなくてもOKです。なぜここが、もっともポピュラーだったかというと、もちろん近いこともありますが、実はダブルやトリプルのVISA(2度、3度と使える)が簡単に取れたからなのです。が、最近は不法就労の取り締まりに伴って、何度もこの形でVISAが出にくくなってるらしく、みんなの頭を悩ましています。

2 ポイペット(カンボジア)
 カンボジアとの国境にあるアランヤプラテートに行き、そこからポイペットに入国して、ビザを更新するのも一つの方法です。問題なのはここにはタイの大使館がないので、ビザを取得することができないということです。そのためあらかじめビザを持っている人やビザなしでもOKという人にはいいと思います。またカンボジアには、カジノがあるのでビザ更新のついでに遊んでくるのも結構楽しいと思います。このコースがもっとも時間もお金もかからないため、バスだけでなくツアーも出来ています。料金もそう高くないことから、初心者はツアーをおすすめします。

3 シンガポール  
 これもあらかじめビザを持っている人やビザなしでもOKという人にはおすすめです。朝、飛行機で出国し、夜にはタイにもどってこれます。まあ、行った便で帰ってきてもOKです。(わたしはよくやります)飛行機だから高いと思われるかもしれませんが、実はシンガポールまで5〜6000Bで行けるので、それほど高くありません。(毎月だとつらいけど)飛行機での往復だけなので、非常に楽です。

 この他にビエンチャン(ラオス)や、タチレク(ミヤンマー)、コタバルなどいろいろとありますが、何も知らないと少しとまどうと思います。ただ、ビエンチャンやコタバルに行くとVISAがとりやすいです。

 また、VISAの延長をする場合は、イミグレーションに行く必要があります。このイミグレーションのことを、タイ語では、「トーモー」と略して呼ばれ、サートン通りからスアンプルー通りに入ったところにあります。ノンVISAの場合30日間滞在出来るわけですが、これを500B払うことによって10日間延長することが出来ます。60日VISAの場合はたしか30日延長出来たはずです。手続き自体はとても簡単ですが、周りに「VISA」と書かれた、小さなお店がたくさんあるので、そこで書類を書いてもらうとより簡単でしょう。手数料は写真代、コピー代込み100〜200B程度でした。

 さて、不幸にも滞在期限を過ぎても何らかの事情でタイに滞在することになった場合(オーバースタイ)、オーバーした期日一日につき200Bの罰金が科せられます。ドンムアン(バンコク)空港から出国する際には、一日オーバーまではおとがめだけでOKです。(実はこれはちゃんと文章化されてます)が、他の出国ポイントから出国する際には、一日でも罰金を取られます。この辺はタイなので、あきらめましょう。ただし、この罰金は最高で20000Bとなってます。つまり100日オーバー以上しても罰金は変わりません。その辺は悪用しない方が無難です。法律はその場で変わる国ですから…。ちなみにサートンのイミグレーションにオーバーステイしてから行った場合、まず最初に2階で罰金を払います。それから1階で普通に延長手続きをします。罰金も、VISA切れ日も延長したその日からの計算になります。

 また裏技なのですが、自分自身で行かないでパスポートだけ越境するという手もあります。信用できるところにお願いしなくはいけませんが、時間のない場合はかなり楽です。

 このようにパスポートやVISAの話をしていると、自分が外国人なんだなあって実感してきます。タイ政府から見ても、いてほしくない、来てほしくない人がたくさんいます。タイにいる以上、タイに貢献出来るようになりたいですよね。

(15/7/02)


 2003年10月現在、タイ国日本大使館より次のような注意が出ています。

タイ:不正な上陸許可取得についてのご注意 (2003/10/07)
1.タイ政府は、日本人に対して、30日以内の観光等就労を伴わない短期滞在
 であれば、無査証での入国を許可しています。タイ入国管理局は、無査証で
 タイに入国した場合、原則として滞在期間の延長は認められないとし、また、
 30日以上の滞在を希望する場合には、タイ入国前に滞在目的に沿った査証を
 取得する必要があるとしています。
  この制度を利用して、30日毎に近隣国に出国し、再び無査証にて再入国を
 繰り返し、結果的にタイに連続して長期に滞在する一部の日本人が見受けら
 れますが、このような行為は本来の査証免除の趣旨にそぐわないものと考え
 られます。
2.最近、日本人旅行者が、カオサン通り或いはパガン島等にある悪徳旅行エ
 ージェントに依頼し、本人はタイに居ながらにして、近隣国(マレーシア、
 カンボジアなど)に行って来たかのように旅券を偽装したものの、その後、
 本人自身が国外に出国するための手続きを行ったところ、旅券にタイの偽造
 の出国・入国印が押印してあるとして、逮捕される事案が連続して発生して
 います。
  このような不正な出入国印の取得は「犯罪行為」です。
  仮に押印している出入国印が本物であったとしても、タイ国入国管理法第
 11条に規定する「タイ王国へ入国し、または、王国から出国する者は、移民
 検問所、指定上陸地点、発着所または地域を通じ、かつ大臣が官報に公示し
 た規定時間に従って、入出国しなければならない。」に違反する不正な行為
 により取得したものであり、タイ入国管理局のデータ管理上、当該旅行者の
 出入国記録が欠落しており、不法滞在として処罰されます。

(問い合わせ先)
 ○外務省海外安全相談センター
  電話:(代表)(03)3580-3311(内線)2902
 〇外務省 海外安全ホームページ:http://www.mofa.go.jp/pubanzen/