タイの博物館

死体を見ませんか?

 バンコクの観光地のひとつとして密かに好評?な場所、それは博物館です。

 と言ってもそれは普通の美術品や、科学に関するものなどが置いてあるわけではありません。もちろんそういうものもあって、普通の観光客は定番観光コースである「ワットプラケオ」のすぐ近くにある国立博物館や国立美術館などに行きます。これ自体もけっこう驚けるモノがあります。なんというか、モノがそのまんま置いてあるというか、全然管理されてないというか…。価値があるのかないのかさえよくわからんのです。

 そして今回紹介するのは、「法医学博物館」通称「死体博物館」です。よくバンコクに来た友達を連れて行く隠された名所はここなのです。おそらく世界でも一二を争うグロさを誇るこの博物館、バンコクからチャオプラヤー側を渡ったトンブリー市にあるシリラート病院内にひっそりとあります。ちなみに入場無料です。普通に病院の中にあるので非常に見つけにくいモノがありますが、病院の建物の間をずっと歩いていくと右手に見えてきます。ちゃんと看板が出ているので、それを見つけたら2階に上ると、あらびっくり。オープニングから死体のミイラのオンパレード。そして穴のあいた頭蓋骨(銃で撃たれたもの)、切断された腕、真っ二つに割られたホルマリン漬けの顔など、そのままホラー映画に出てくるようなモノが満載です。人間を分解するとこうなると言うことがよくわかります。

 また、凶悪殺人犯やレイプ犯などは、その死体まるごと標本にされており、タイでは「悪いことをするとこうなる」と教えているかのようです。他のモノを見てもけっこう笑っていたりするタイ人もさすがにここの説明の文章を読んでいるときは目が違います。

 この博物館、においでちょっと気持ち悪くなるかもしれないですが、日本では決してお目にかかれないようなものです。個人的にはカンボジア・プノンペンの「ツールスレーン収容所博物館」とここはグロさでは東南アジアで双璧です。ちょっと後味は悪いですが、暑いタイで涼しい時間を過ごせるかもしれません。

 みなさんもこの博物館に行けば、タイの思い出がまたひとつ増えることは間違いないでしょう。

(12/05/02)